国立成育医療研究センターと『ルナルナ』が、“初潮はいつ頃?”を予測するアルゴリズムの共同研究を開始!
配信日時: 2024-11-27 10:00:10
国立成育医療研究センター(東京都世田谷区、理事長:五十嵐隆)女性の健康総合センターの森崎菜穂、内分泌・代謝科の吉井啓介、および株式会社エムティーアイ(東京都新宿区、代表取締役社長:前多俊宏、以下「エムティーアイ」)らの研究グループは、女性ヘルスケア・ビッグデータを用いて、初めて生理がくるタイミング(初潮(初経)タイミング)を予測するアルゴリズムを開発するための共同研究を開始しました。
本研究の第一弾では、小中高生のお子さまがいらっしゃる『ルナルナ』アプリの利用者への調査を行い、「どのような兆候があったらもうすぐ初潮?」「初潮が早い人の特徴は?」「生理周期はいつ頃安定する?」といった、身近な疑問の解明を行います。
今後、初潮前から使える小学生・中学生向けの『ルナルナ』アプリの「ジュニアモード」(2024年3月公開)の利用者への調査や、本アプリ内に保存されている月経周期や身長・体重などの健康データの研究への活用も行う予定です。これまで十分なデータがなかった女子小中高生の健康に関するビッグデータを活用し、より高い精度で初潮タイミングを予測するアルゴリズムを社会実装することを目指しています。
【研究の背景】
初潮(最初の月経)は10歳から12歳の間に迎えることが多く、平均的には12歳前後※1が一般的ですが、個人差があり9歳未満や15歳以上に迎える方もいます※2。初潮がいつくるかわからないことで、お子さまに生理についていつ話すと良いのか、ナプキンや他の生理用品をいつから持ち歩くと良いのか、など、保護者やお子さまの悩みに繋がっています。
初潮がくる時期は、遺伝的要因、身体的な発育、栄養状態、などさまざまな要因が影響していると報告されていますが、多くの要因を複合的に組み合わせて、初潮タイミングを高い精度で予測するアルゴリズムはまだ存在していません。
本研究により得られた知見から、初潮がくる時期に関する正しい疫学的情報を社会に提供するとともに、その情報が、エビデンスに基づいた適切な行動の判断材料となることを期待します。
生理は個人差が大きい領域であるため、初潮がいつくるかわからなくて不安という人にむけて、その不安を少しでも解消できればと考えています。
※1 内閣府男女共同参画局「講義10.女性への健康支援について」
https://www.gender.go.jp/policy/chihou_renkei/joho/pdf/r05_10.pdf
※2 「娘の生理に関するアンケート調査」
調査実施時期:2023/11/30~2023/12/11 有効回答数:10~50 代以上の女性:3,524名
調査方法:『ルナルナ』、『ルナルナ ベビー』、『ルナルナ 体温ノート』、『ルナルナWeb』にて調査
【研究のポイント・目的】
本研究第一弾では、国立成育医療研究センターとエムティーアイで構成されるチームが、女子小中高生のお子さまがいる『ルナルナ』の利用者に対し、お子さまの二次性徴や健康に関するアンケートを実施します。
アンケートの結果を疫学的に分析することで、初潮とさまざまな健康情報の関連を調べ、初潮がくるタイミングに影響する因子を明らかにし、また、それらがどれくらい初潮に影響しているのか、その程度を明らかにします。
今後、小学生・中学生向けの『ルナルナ』アプリの「ジュニアモード」(2024年3月公開)で収集される小学生・中学生の女性の健康データを研究に活用し、より高い精度で初潮タイミングを予測するアルゴリズムを開発する予定です。
【取得されたデータについて】
研究倫理について適切な審査を経た上で、量や質に関して一定基準を満たした匿名化処理済みのデータを用い、国立成育医療研究センターとエムティーアイで統計解析、結果解釈、成果公開などを行います。
【研究の参加方法】
研究の名称:生理日管理アプリ『ルナルナ』を用いた初潮タイミングの予測に関する研究
参加対象者:女子小中高生のお子さまがいらっしゃる保護者
参加方法:『ルナルナ』アプリの「お知らせ」よりご参加ください
[画像: https://prtimes.jp/i/2943/1154/resize/d2943-1154-3a6be759ce5c71c96e49-0.png ]
【国立成育医療研究センター 森崎菜穂からのコメント】
初めての生理(初潮)は、多くの女の子にとって大イベントです。また、初潮は平均的には12歳頃にくるといわれていますが、8-9歳頃に生理が始まる方も少なくないように、個人差がかなりあります。このため、女の子をお持ちの保護者の方は、わが子にいつ初潮がくるのかわからなくて不安、という方も少なくないでしょう。
一方で、初潮がいつくるかには、お子さまの体格がどのように変わってきたか、や、お母さまの二次性徴のタイミングなど、さまざまな要因が影響している可能性があるといわれています。ならば、これらの情報がどれくらい初潮がくるタイミングに影響するかを把握し、初潮のタイミングを個人個人に対して予測してあげられるようなアルゴリズムを開発できないか?そんな想いから、この共同研究は始まりました。
本研究の第一弾では、お子さまやご両親の二次性徴などの発育発達、食事などの生活習慣について伺うアンケートを行います。皆さまのアンケートの結果を疫学的に分析することで、初潮とさまざまな健康情報の関連を調べ、初潮がくるタイミングに影響する因子を明らかにしたいと考えています。
近年、日本人において初潮のタイミングについての研究はあまり多くなされてきていません。本研究により得られた知見から、初潮がくる時期に関する正しい疫学的情報を社会に提供するとともに、皆さまの適切な行動の判断材料となることを期待しています。皆さまの本研究へのご協力をお待ちしております。
◆国立成育医療研究センターについて◆
病院と研究所が一体となり、健全な次世代を育成するための医療と研究を推進することを理念としています。国立成育医療研究センター病院は、日本で最大規模の小児・周産期・女性医療を専門とする病院です(病床数:490床、外来(一日平均)約1,000名)。成育医療および女性の健康に関わる、身体的・心理的・社会的に最適な医療と保健の提供、研究と技術開発の推進、多職種の専門家の育成と啓発普及のための教育研修、社会への情報発信と政策提言を行っています。
◆ルナルナについて◆
ライフステージや悩みにあわせて女性の一生をサポートする健康情報サービス。蓄積されている利用者のデータを用いることで、独自の予測アルゴリズムを確立し、より精度の高い排卵日予測※3を行っています。ダウンロード数は2,000 万を突破し(2023年10月時点)、年間約23万人の妊娠報告※4があるなど、多くの女性の妊娠をサポートしています。
※3 排卵日予測に係るニュースリリース:https://www.mti.co.jp/?p=22438
※4 2023年(集計期間:2023年1月1日~12月31日 )に『ルナルナ』サービス内で「妊娠中ステージ」(妊娠中の利用者の健康サポートを目的とした利用ステージ)に切り替えがあったのべアカウント実績。一定期間以上のステージの継続が認められなかったアカウントは除く。
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「株式会社エムティーアイ」のプレスリリース
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