名古屋大学大学院と共同で、紙おむつ交換時の乳幼児のストレスを研究 “はいはい期”赤ちゃんに「パンツ型」紙おむつの使用でストレスが減少※ 成長時期に合った紙おむつ選びが大切 第15回日本赤ちゃん学会学術集会(2015年6月27日~28日)にて発表
配信日時: 2015-07-08 11:30:00
ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、社長:高原 豪久)は、名古屋大学大学院環境学研究科の大平 英樹教授と共同で、乳幼児の“はいはい期”でのおむつ交換時におけるストレスの測定(唾液中に含まれるアミラーゼ活性を測定して研究)を行いました。この研究結果を、2015年6月27日~28日の第15回日本赤ちゃん学会学術集会にて発表しました。
※自律神経系活動の指標である唾液中アミラーゼ活性の分析結果。
《赤ちゃんのストレスをアミラーゼで測定している様子》
https://www.atpress.ne.jp/releases/65751/img_65751_1.jpg
■背景
近年、測定技術の開発が進み、負担の少ない方法で乳幼児の行動や生理的反応の客観的な評価が可能になり、多くの研究がなされています。日常の育児において実施されるケアが乳幼児のストレスとなっていないかなど様々な研究が発表されていますが、まだまだ解明されていないことが多くあります。そのひとつとして、成長に合わせて形状の違う紙おむつ「テープ型」や「パンツ型」を使用することに伴うストレスの研究はほとんどなされていませんでした。
そこで本研究では、ユニ・チャーム株式会社 生活科学研究グループと名古屋大学大学院環境学研究科の大平 英樹教授との共同で、“はいはい期”乳幼児のおむつ交換時におけるおむつの形状によるストレスに焦点を当て、唾液中に含まれるアミラーゼの活性を分析しました。この研究結果を、2015年6月27日~28日の第15回日本赤ちゃん学会学術集会にて発表しました。
■研究の概要
対象:8~15ヶ月の合計21名(男9人、女12人)の乳幼児、
その内、はいはいを多くする時期の乳幼児は8~12ヶ月の13名(男4人、女9人)で測定した。
期間:2015年3月
方法:
(1) 唾液中アミラーゼ活性計測
酵素分析装置「唾液アミラーゼモニター」(ニプロ株式会社製)で測定した。
《試験手順》
1. 試験室に入室し15分間は普段通り過ごした。
2. 唾液を採取し唾液中アミラーゼを測定した。
3. 母親が「パンツ型おむつ」を交換した。
4. 交換後、唾液を採取し唾液中アミラーゼを測定した。
5. 2~4を繰り返し、合計3回のおむつ交換を実施した。
6. 次の日、「テープ型おむつ」の交換と測定を実施した。
上記は、状態が安定する3回目のおむつ交換時の結果を解析した。
https://www.atpress.ne.jp/releases/65751/img_65751_2.jpg
(2) おむつ交換にかかる時間を測定
紙おむつ形状による唾液中アミラーゼ活性の差とおむつ交換にかかった時間差を分析
■研究の成果
(1) 唾液中アミラーゼ活性分析によるストレス測定結果
“はいはい期”のパンツ型での交換は、テープ型と比較して乳幼児(12ヶ月以下の13名)の唾液中アミラーゼが12%減少し、ストレスの減少が確認できた。
《“はいはい期”での紙おむつ形状違いによるストレス測定》
https://www.atpress.ne.jp/releases/65751/img_65751_3.jpg
(2) おむつ交換時間の差の測定結果
“はいはい期”のパンツ型での交換は、テープ型と比較して、乳幼児(12ヶ月以下の13名)のおむつの交換時間が36%減少することが確認できた。
《“はいはい期”での紙おむつ形状違いによる交換時間の測定》
https://www.atpress.ne.jp/releases/65751/img_65751_4.jpg
■研究参加メンバー
ユニ・チャーム株式会社 生活科学研究グループ 丹下 明子
菅 文美
石川 浩樹
名古屋大学大学院環境学研究科 大平 英樹
【名古屋大学大学院環境学研究科 大平 英樹教授のコメント】
https://www.atpress.ne.jp/releases/65751/img_65751_5.jpg
唾液中アミラーゼの分泌は、交感神経系と副交感神経系の両方の刺激により増加する可能性があり、結果の解釈には注意が必要です。しかし今回の研究では、パンツ型おむつの方が、交換時間が短いため赤ちゃんへの負荷が小さく、ストレス反応を反映する交感神経系活動が抑えられたためにアミラーゼ分泌が減少したと考えてよいと思います。唾液中アミラーゼという生理的指標と、交換時間という行動的指標を組み合わせることにより、“はいはい期”赤ちゃんにはパンツ型おむつがより適していることを実証的に示すことができたと考えます。
■当社のコメント
動きが活発になる乳幼児の“はいはい期”においては、「パンツ型」おむつの方が交換が簡単で、赤ちゃんも嫌がらないという定性的な情報を確認していました。
今回、その事実を明らかにする為、客観的な指標である唾液中アミラーゼ活性の分析により、「パンツ型」おむつを使用することで、乳幼児の“はいはい期”のおむつ交換時におけるストレスが12%低減することが確認できました。この結果から、「パンツ型」おむつの使用により、乳幼児に過剰なストレスを与えず成長を妨げにくい環境が整うほか、おむつの交換時間も短くなることで、母子共によい影響が与えられると考えております。
当社では、今後も赤ちゃんの健やかな成長のために、これからも力を尽くしてまいります。
■会社概要
社名 :ユニ・チャーム株式会社
設立 :1961年2月10日
本店 :愛媛県四国中央市金生町下分182番地
本社 :東京都港区三田3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館
社員数 :1,264名[グループ合計12,795名](2014年3月)
事業内容:ベビーケア関連製品、フェミニンケア関連製品、
ヘルスケア関連製品、化粧パフ、ハウスホールド製品、
ペットケア関連製品、産業資材、食品包材等の販売
≪消費者の方のお問い合わせ先≫
ユニ・チャーム株式会社 お客様相談センター
TEL:0120-192-862
ユニ・チャーム株式会社 ホームページアドレス
http://www.unicharm.co.jp/
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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