木質ペレット燃料業界注目!国産木質ペレット燃料の平準化を目指し、日本木質ペレット協会がJAS登録認証機関に認定されました!

プレスリリース発表元企業:株式会社新越ワークス

配信日時: 2024-10-11 10:00:00

木質ペレット燃料業界注目!国産木質ペレット燃料の平準化を目指し、日本木質ペレット協会がJAS登録認証機関に認定されました!


環境にやさしいエネルギーである木質ペレットを安心安全に消費者の皆様にお使いいただけるよう品質規格の制定に力を注いできた一社団法人日本木質ペレット協会(東京都台東区台東3-12-5-604、会長:岡本利彦)が、令和5年6月に制定された「木質ペレット燃料の日本農林規格(JAS規格)」の登録認証機関として令和6年9月に認定されました。

■木質ペレット燃料の歴史。
 木質ペレットの製造技術は、穀物や草を家畜用飼料とするために開発された成型技術が基になっており、この技術を応用して昭和40年代半ば、アメリカのオレゴン州で木質ペレットの最初の商業生産が行われました。その後、エネルギー危機を契機として、北米およびヨーロッパのほぼ全域に導入され、日本でも昭和57年から製造が開始され、石油代替燃料としての木質バイオマスペレットに注目が集まりましたが、ペレット燃焼機器の基本性能が劣っていたこと、製造されたペレットも品質等が様々で、燃焼機器とのミスマッチが少なくなかったなどの原因により、一時低迷しました。しかし、平成9年の京都におけるCOP3(第3回気候変動枠組条約締約国会議)を契機として、地球温暖化が注目とともに低質材のエネルギー利用による森林再生への期待から再び木質ペレットが注目され始めました。

■増加する生産量と木質ペレット燃料の品質規格制定の高まり。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3NTg3OCMzNDUwMTQjNzU4NzhfeU5LYkxSRHdWby5qcGc.jpg ]

 再生可能エネルギーとしての注目のほか、国内の豊富な森林資源を活用したエネルギーであることから、地産地消による地域資源の循環利用や持続可能な社会の構築にも一役担うと期待されている木質ペレットは、令和5年度の生産量が15.9万トンとなっており、これは10年間で約1.5倍に増加しています。現在、我が国の木質ペレット工場は約130社と非常に多く、国内の木質ペレット工場全体の約8割が年間生産量1,000トン以下の企業です。生産設備や生産技術力、管理体制も様々で、流通している木質ペレット燃料には品質の差が大きくみられる現状があり、ペレット燃焼機器とのマッチング不具合によるトラブル等も少なくはありません。このような現状から「木質ペレット燃料の品質規格基準の必要性」が徐々に叫ばれてきました。

■木質ペレット燃料JAS規格化に向けて。
 日本木質ペレット協会では、燃料用ペレットの信頼性確保と利用促進を目的に、平成23年に「木質ペレット品質規格(JPA規格)」を制定し平成24年には「燃料用優良木質ペレット認証制度」を開始しました。この前後には、平成22年に欧州規格(EN規格)が、平成26年にはISO規格が制定され、日本国内においても様々な業界団体の独自基準による品質規格が存在しています。日本木質ペレット協会では、国産木質ペレットの品質水準を保証するために、業界全体に適用される国内統一規格として日本農林規格(JAS規格)を作成する必要があると考え、ISO規格を参考に必要に応じて任意団体でのJPA規格及びJPA認証等の国内基準を導入し、国産木質ペレットの実情を反映させた規格制定に取り組んでまいりましたが、それをベースに令和5年6月に国家規格である「木質ペレット燃料規格JAS0030」が制定されました。
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/kokujikaisei-459.pdf
JAS化の最大の目的は、全国レベルで国家の品質規格を満たした優良木質ペレット燃料の供給を行うことによって、ユーザーの満足度、安心度を高め、ペレット燃焼機器とのマッチング不具合によるトラブルを減らし、木質ペレット燃料及びペレット燃焼機器をより広く普及させ、国内の森林再生とエネルギーの地産地消による持続可能な低炭素型循環社会の構築です。
そしてこのたび、令和6年9月20日に国家規格である木質ペレット燃料規格JAS0030の登録認証機関として、日本木質ペレット協会が認定されました。 https://www.maff.go.jp/j/jas/240410.html


■燃焼器メーカーが期待すること。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3NTg3OCMzNDUwMTQjNzU4NzhfZWFqVnJkVFJ3aC5qcGc.jpg ]

【会員企業:ペレットストーブメーカー・株式会社新越ワークス エネルギー事業部(新潟県燕市小関681番地 代表取締役・山後佑馬)】
 欧州基準が樹木の木部(幹)を原料とした「ホワイトペレット」が主流なところ、日本は樹木の木部と樹皮を原料とした「全木(混合)ペレット」が主流です。この、日本特有の「全木ペレット」を私たちの製品で安定的に継続燃焼し、しっかり熱交換して「暖かさ」に変え、更に不具合が起きにくい製品開発をかねてから行ってきました。
JPA品質規格が制定されたことは、燃料製造工場の道標となりある程度の品質の底上げにつながったと思います。これまで私たちは、JPA規格認証燃料もしくは、JPA認証規格基準に適合する燃料の使用を推奨してきました。
“JPA認証品”は、業界団体で制定した基準なのでやはり業界の枠からなかなか広がることができず、ボイラ・吸収式冷温水機及びストーブユーザー様にとっての認知度は高くはありません。
ユーザー様にとって、木質ペレット燃料は「どこで作られても同じ品質の木質燃料」という概念がとても強く、木材を原料としている以上は製造環境や製造時期、製造工程など様々な要因によって同じ工場で生産されているものであっても生産ロットによって品質に多少のばらつきが出てしまうものであることを常々ご説明してきました。昨今では、ペレット燃料の購入できる場所が近くになくなったなど、継続的なペレット燃料の利用について懸念を抱いている方も少なくありません。
 これからの木質ペレット燃料の普及拡大には、ユーザー様にとって購入しやすい環境が必要であり、どこで購入しても一定基準に平準化された燃料が購入できる環境が必要なのだと考えます。“JAS認証品”は、ユーザー様にとっても認知度や信頼性の高いものであり、ペレット燃料販売業者にとっても安心して販売可能な商材として取り扱うことが可能になり、流通が活発になると期待しています。
私たち燃焼機器メーカーも、JAS認証品が市場に多く流通できるよう、より良い製品の開発とペレット燃焼器の普及拡大に注力を注いでいかなければと強く思っています。

≪一般社団法人日本木質ペレット協会概要≫
 木質ペレット燃料及び木質ペレット燃焼機器の普及促進を目指し、木質ペレット燃料と燃焼機器メーカーや販売店によって平成19年に発足され、会員数49件と賛助会員によって木質ペレットの規格づくり等を行うほか、関連統計の整備、研修・セミナーによる情報共有を図り、展示会等での広報活動も行っていきます。
ウェブサイト: https://w-pellet.org/ 



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