『SIX BEATS TO HEAVEN』神楽の魂と美しさを未来に伝える。二人のアメリカ人監督が描く、心揺さぶるドキュメンタリー映画の誕生!
配信日時: 2024-10-04 15:00:00
日本の寺社仏閣や伝統文化に興味をお持ちの皆さまに、ぜひお伝えしたいニュースがございます。日本の古き良き伝統文化、神楽。その荘厳で美しい舞の姿を通じて、地域に息づく歴史や人々の情熱を未来に繋げようと、二人のアメリカ人が心血を注いでドキュメンタリー映画『SIX BEATS TO HEAVEN』を制作しています。映画制作チーム「ブラザーズ紫」は、東京在住のビリー・フォックスとクリスチャン・ネィグルの二人が中心となり、2018年に立ち上げられました。二人が日本で出会った神楽への想い、そしてその伝統を未来に残すために彼らが今、どのような情熱を注いでいるのか、その軌跡と映画の見どころを詳しくご紹介いたします。
◆ 神楽との運命の出会い
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映画の主人公とも言える「ブラザーズ紫」の一人、ビリー・フォックスは、かつてニューヨークで舞台制作の仕事をしていました。アメリカでの演劇活動において、日本の神話や伝統文化に深い興味を抱いていた彼が、ある日、石見神楽(いわみかぐら)の存在を知ったのは、まさに偶然の出会いでした。
それは2008年、劇団の次の作品の題材を探していた時のこと。インターネットで日本の伝統について調べている中で、ビリーは島根県に古くから伝わる「石見神楽」に関するブログ記事を見つけます。その記事を読み進めるうちに、彼の心は石見神楽の美しさにすっかり魅了されてしまったのです。
「もっと知りたい、この目で見たい」という衝動を抑えきれなくなったビリーは、2012年、アジアンカルチュラルカウンシル日本財団の助成金を受けて、念願の島根県を初訪問します。彼が最初に足を踏み入れたのは、江津市桜江町。そこで出会ったのが、石見神楽の原型とされる「大元神楽(おおもとかぐら)」でした。
ビリーはその神聖な舞の美しさに心を奪われ、まるで体の中に日本の魂が流れ込んできたかのような感覚に包まれたと言います。以後、彼は毎年のように祭りの季節になると島根県に足を運び、石見地域の神社を巡って様々な神楽団の舞を鑑賞しました。
◆ 日本への移住、そして映画制作へ
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大元神楽に心奪われたビリーは、なんとその4年後、神楽愛から日本へ移住する決断をします。それほどまでに彼を引きつけた神楽とは一体何だったのでしょうか。ビリーは、日本での暮らしの中でさらに神楽への理解を深めるうちに、伝統文化としての神楽が、後継者不足や地域の過疎化によって存続の危機に瀕していることを知ります。特に、彼が最も魅了された「六調子神楽」と呼ばれる大元神楽は、テンポがゆったりとしており、神聖さを重んじて神社の外で舞われることがほとんどないため、一般の人々が目にする機会が少ないのです。
「この美しい伝統が失われてしまうなんて、とても耐えられない」。その思いが、ビリーを突き動かし、彼は長年の親友であるクリスチャン・ネィグルに協力を仰ぎます。彼らは、日本各地の神楽を追いかけて撮りためた映像や写真を元に、神楽の魅力をより多くの人に伝える方法を模索しました。そこでクリスチャンが提案したのが、「写真集ではなく映画を作ろう」というものでした。
こうして、『SIX BEATS TO HEAVEN』の制作が本格的にスタートしました。二人のアメリカ人が抱いた願い、それは「この神楽の美しさを後世に伝える作品をつくること」。そして、「この映画を通じて、国内外の人々に神楽の魅力を広く知ってもらい、伝統文化を守り続ける人々の想いを伝えたい」というものでした。
◆ 『SIX BEATS TO HEAVEN』とは
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=m60cYLie17g ]
『SIX BEATS TO HEAVEN』は、神楽をただ「記録」するだけの映画ではありません。観る者にまるで目の前で神楽を観ているかのような臨場感を届けることにこだわり、撮影手法やインタビューに工夫を凝らしています。
◇ 神楽の舞を間近に感じるカメラワーク
映画の中で、ビリーとクリスチャンが特にこだわったのはカメラワークです。通常、祭りで神楽を観る際、観客は舞台からある程度距離を取るものですが、この映画では舞手にぐっと近づいて撮影しています。舞手の繊細な動き、額に滲む汗、衣装の美しさ。これらを細かく映し出すことで、神楽の持つ「生(なま)」の迫力と美しさを観客に感じてもらえるようにしました。ビリーは、カメラを通して「神楽を舞う人々の魂の一部を、観る者の心に届けたい」と語っています。
◇ インタビューで浮き彫りになる地域の想い
映画のもう一つの大きな特徴は、神楽団や神職の方々へのインタビューです。制作を開始して約2年が経過する中で、ビリーはこれまで毎年訪れていた神楽団だけでなく、様々な神楽団の方々からもお話を伺うことができました。それぞれの神楽団には独自の背景があり、団員の減少や若者へのアピールといった課題に向き合いながらも、伝統を未来へと繋げるために努力しています。
特に印象的だったのは、どの神楽団も「自分たちの地域の神楽を未来に残したい」という共通の想いを抱えていたことです。『SIX BEATS TO HEAVEN』では、こうした地域の人々の生の声を通じて、観る者に「神楽って何なんだろう?」と考えさせる、そんな作品に仕上げることを目指しています。
◆ “ブラザーズ紫” -二人のアメリカ人監督とは
ここで、この映画を制作する二人のアメリカ人監督をご紹介します。ビリーとクリスチャン、彼らはどのような背景を持ち、どのような想いで神楽に向き合っているのでしょうか。
◇ ビリー・フォックス(Billy Fox)
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ビリーは、ニューヨークで劇団の音楽監督兼作曲家として活動していました。劇団「Kitsune Ensemble」では、日本の神話や伝統をテーマにした作品を手掛け、ジョン・F・ケネディ・センターやナショナル・ギャラリー・オブ・アートなど、数々の舞台で公演を行ってきました。また、アジアン・カルチュラル・カウンシルや国際交流基金からの助成金を受けて、日本文化に関するプロジェクトにも携わるなど、日本文化への深い造詣を持っています。
映像作品の分野でも、これまでに600以上の脚本のストーリーコンサルタントを務めるなど多彩な経歴を持ち、受賞歴のある長編映画『DELHI IN A DAY』のリライトも担当しました。さらに写真家としての顔も持ち、日本では神楽や祭りを中心に撮影を行っています。日本への愛情、そして神楽の美しさに心奪われた彼は、今、映像を通じてその魅力を世界に伝えようと奮闘しています。
◇ クリスチャン・ネィグル(Christian Nagle)
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クリスチャンは、日本在住17年目。彼もまた、日本の文化と伝統に深い関心を持ち、ライターや映像作家として多岐にわたる活動をしています。ライターとしては、「Esquire」や「The Paris Review」などの有名雑誌に詩や翻訳、インタビュー記事を執筆。映像制作においても、商業映画から芸術映画まで幅広く監督・制作を務め、アメリカ南部のルーツ・ミュージックを紹介するドキュメンタリーシリーズ『The Great American Music Project』などの代表作があります。
また、日本文学の翻訳にも携わり、中原中也の作品を海外に紹介するなど、その活動は多岐にわたります。クリスチャンは、神楽の持つ独特のリズムや美しさを、映像という形で世界に届けることに情熱を注いでいます。
◆ 映画を通じて伝えたいもの
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『SIX BEATS TO HEAVEN』を制作する中で、ビリーとクリスチャンの心に常にあったのは、「どうすればこの神楽の美しさと伝統を、次の世代に繋げられるか」という問いでした。彼らは映画を通じて、観る者に神楽の持つ魅力とその背景にある人々の想いを感じてもらい、未来に向けて「伝統とは何か」を一緒に考えていきたいと考えています。
◆ 神楽の現場で紡がれる物語
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映画の撮影は2022年6月から始まりました。初回の撮影では、江津市桜江町の神楽団「市山神友会」のご協力のもと、演目「四剣」の舞がカメラに収められました。さらに、邑智郡川本町の神社の神職の方々や、過疎化が進む集落で神社を守り続ける人々へのインタビューも実施しました。
続く2022年10月の撮影では、川本町の三原八幡宮で7年に一度の大元祭を記録。地元の神職や神楽団の協力を得て、神楽の本来の姿である「神様に捧げる舞」を撮影しました。三原神楽団の皆さまと共に過ごしたその日々は、ビリーとクリスチャンにとってもかけがえのない時間となりました。
そして、2023年1月には、桜江町の川戸神楽社中による「潮祓い」の舞を撮影しました。この舞は、ビリーが初めて神楽を観た際に感動し、「映画を作りたい」と思うきっかけとなった特別な演目でした。カメラのレンズを通じて、ビリーとクリスチャンの夢が現実に一歩近づいた瞬間でした。
◆ 神楽を守り続ける人々の思い
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映画の制作を通じて、二人は多くの神楽団の方々から話を聞くことができました。伝統を守るための苦労、後継者不足、地域の過疎化。それらの課題に向き合いながらも、「自分たちの地域の神楽を未来へ残したい」という強い思いを持つ人々の姿に、彼らは深く感銘を受けました。
中でも、六調子神楽である大元神楽は、後継者不足が深刻です。その舞が神社の外で披露されることはほとんどなく、実際に山間部の神社に足を運ばなければその美しさに触れることができません。それだけに、「この伝統芸能を失ってはいけない」という思いは、地域の人々にとっても、そしてビリーとクリスチャンにとっても非常に重いものでした。
◆ 未来への想いを込めて
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『SIX BEATS TO HEAVEN』の制作には、これまでに多くの方々の協力と温かいサポートがありました。島根県で撮影にご協力くださった神楽団の皆さま、神職の方々、そして地域の皆さま。本当に多くの方々のおかげで、この映画は少しずつ形になってきています。
ビリーとクリスチャンの願いは、この映画を通じて神楽の美しさとその伝統を未来へと繋げること。そして、観る者に神楽の魅力とそれを支える人々の思いを伝え、共にその未来を考えるきっかけを提供することです。
◆ 映画の完成に向けて
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現在、映画の完成は2025年春を予定しています。制作に掛かる費用は、これまでビリーとクリスチャンの自費で賄ってきましたが、さらなる撮影や編集のために皆さまのご支援をお願いしたいと考えております。
◆ 皆さまへのお願い
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このプレスリリースを読んでくださった皆さまへ。日本の伝統文化である神楽は、長い歴史の中で育まれてきた大切な遺産です。しかし、その伝統が失われつつある現状を知り、私たちはその美しさと価値を未来に繋げるために行動を起こしました。どうかこの映画を通じて、神楽の魅力を感じていただき、一緒にその未来を考えていただけたら幸いです。
◆ プロモーション映像とSNS
映画『SIX BEATS TO HEAVEN』のプロモーション映像を公開しております。どうか一度ご覧いただき、神楽の持つ壮大な美しさに触れてください。
プロモーション映像
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どうかこの映画にご注目いただき、神楽の未来を共に考えていただけることを願っております。
映画『SIX BEATS TO HEAVEN』2025年春、完成予定。
日本の伝統の美しさを、そしてそれを未来へ繋ぐ人々の想いを、どうか心に刻んでください。
提供元:valuepressプレスリリース詳細へ
プレスリリース情報提供元:valuepress
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