災害医療の課題、南海トラフ臨時情報の発表で喫緊に 被災地にいち早く医療物資を送るドクターカー、クラファンで改新へ

プレスリリース発表元企業:愛知医科大学病院 高度救命救急センター

配信日時: 2024-09-09 10:15:00

ラピッドレスポンスカーデザイン案

愛知医科大学救急救命科

ルームミラーの視野を制限しており、安全運転が困難です。

愛知県の救急医療を支える愛知医科大学 救命救急科/愛知医科大学病院 高度救命救急センター(愛知県長久手市、センター長:渡邉 栄三)は、南海トラフ巨大地震や多発する自然災害発生時の医療ニーズに対応した最新のドクターカー「ラピッドレスポンスカー」に更新するため、クラウドファンディングを開始します。


《クラウドファンディング概要》
プロジェクト名: だれひとり取り残さない、全患者救命を目指して。
ドクターカーの更新へ
期間 : 2024年9月9日(月)~10月31日(木)
URL : https://readyfor.jp/projects/aichi-med-ER

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/409148/LL_img_409148_1.jpg
ラピッドレスポンスカーデザイン案


【能登半島地震でわかった災害医療の重要性】
2024年8月、南海トラフ巨大地震への注意を呼びかける「臨時情報」が初めて発表され、巨大地震発生への懸念も高まっています。また、今年元日に発生した能登半島地震では、がけ崩れや陥没などで道路が寸断され、必要な医療サービスが必要な場所へ迅速に提供できなかったなどで体調を崩したり、感染症が蔓延したりするなどの困難が各地で頻発しました。これまで経験してきた多くの災害から、多くの人命を救うためには、救命に向けた効率的・効果的な医療スタッフと医療資源・物資の輸送が重要だと改めてわかりました。


【ドクターカーで災害現場のニーズに至急対応】
能登半島地震では愛知医科大学病院DMATチームも翌日より出動しました。現地のインフラは崩壊し、ギリギリのライフラインの環境下、現場の医療従事者は精神や体力をすり減らして活動を続けました。その活動を通じていちばんに感じたことは「医療物資を絶やさない」こと。しかし、現在所有するドクターカーでは積載量が少なく、十分な物資は運べないことを改めて痛感しました。

そこで、救急・災害医療における対応力の強化を目指し、現在のドクターカーから進化した「ラピッドレスポンスカー」への更新を決断しました。新たな「ラピッドレスポンスカー」は、日常の病院前救護のみならず、南海トラフ巨大地震や台風災害に際して地域で救急災害医療の中心的な役割を担う愛知医科大学病院の重要な活動手段になると考えています。そこで、現行のドクターカーから「ラピッドレスポンスカー」へ更新することとし、クラウドファンディングを開始します。


【新車両ラピッドレスポンスカーの導入で実現できること】
今後発生する可能性が高いとされる南海トラフ巨大地震などにおいて、地域の災害医療において中心的な役割を担う愛知医科大学病院では「ラピッドレスポンスカー」は重要な活動手段になると考えています。国内で発生する地震等の災害時において、愛知医科大学病院DMATチームの移動・資材搬送手段として活用するほか、通常時においても「ラピッドレスポンスカー」での病院前救急診療を目指します。

「ラピッドレスポンスカー」は、119番通報とほぼ同時に病院を出発して現場に向かうため、医師による治療開始までの時間が大幅に短縮されることが期待されます。愛知県は、2023年時点で交通事故の発生数が全国で3位、交通事故の死者数が全国ワースト2位となっています。特に外傷診療では、いかに早く止血術などの適切な処置を行えるかどうかで、患者さんの救命率が格段に上昇します。


愛知医科大学病院 高度救命救急センター長・教授 渡邉 栄三
「重症患者さんには一刻も早く医療の手の中にお入りいただき、ドクターカーやドクターヘリを駆使した病院前救急診療と両輪で救急医療を行うことが救命のためには効果的であると考えています。さらに進化した病院前救急診療・災害医療への取り組みのためには、少しでも多くのスタッフと医療資器材・物資が搬送できる今回のラピッドレスポンスカーへの更新がとても力になります。皆様のご寄附・ご協力を心よりお願い申し上げます。」


《愛知医科大学病院 高度救命救急センター 概要》
センター長: 渡邉 栄三
所在地 : 〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1-1
URL : https://aichi-med-u.com/


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プレスリリース提供元:@Press