EV電池「スマートユース」フォーラムを開催

プレスリリース発表元企業:株式会社日本総合研究所

配信日時: 2024-01-11 17:45:28

~EV・EV電池によるサーキュラーエコノミーの実現をテーマに産官学識者が講演~

 株式会社日本総合研究所(本社: 東京都品川区、代表取締役社長: 谷崎勝教、以下「日本総研」)は、EV電池の循環利用を中心としたサーキュラーエコノミー(以下「CE」)の実現をテーマに、EV電池「スマートユース」フォーラム(以下「本フォーラム」)を2023年11月15日に開催しました。
 本フォーラムでは、産官学からの識者が集まり、ユーザーがEV電池を賢く利用(スマートユース)する社会の構築と、それに伴うCEの新市場創出に向けて、施策や事例、技術、関係企業の方針などについて講演を行いました。
 本フォーラムのアーカイブ動画は、以下からご視聴いただけます。

 EV電池「スマートユース」フォーラム(2023年11月15日)
 https://www.youtube.com/watch?v=Lv9N54SrbQs

■EV電池の循環市場の課題とスマートユースによる解決
 CEは欧州で取り組みが先行しましたが、国内でもサステナブルな企業経営の柱の一つとして取り組み始める企業が拡大しています。中でも、EV電池の循環利用を中心としたCEの構築は、国際的な電池規制への対応、国内の中古EVの海外流出に伴う希少資源の流出防止、製造段階のCO2排出削減などに貢献するものとして注目が高まっています。
 しかし、サプライ側ではリサイクルなどの負担が大きく、ユーザー側でも中古・再生品利用の不安が大きいことなどから、市場化が難しく、EV電池のCEの市場は今のところ小規模にとどまっているのが実態です。
 そうした中、昨今のDX技術の進化によって、EV電池の状態のモニタリング・評価・制御などができるようになり、中古EV電池の劣化状況の的確な把握も可能となってきています。そのため、中古EVを利用する際や、EV用としては劣化が進んだ電池を定置用蓄電池として再利用する際に、ユーザーが自ら積極的に管理して賢く利用(スマートユース)することが可能となる、ユーザーが中古EVや定置用蓄電池を安心して利用できる環境が整ってきました。

■本フォーラムについて
 本フォーラムでは、EV電池のCEの新市場の創出を目指し、官民連携による取り組みの組成について産官学の視点から以下の講演が行われ、新たなトレンドの方向性が提示されました。
「成長志向型の資源自律経済戦略と今後の資源循環経済政策」
 経済産業省 産業技術環境局 資源循環経済課 課長補佐(総括担当) 吉川泰弘氏
「環境関連施策の最近の動向とEV電池のスマートユースが果たす役割」
 環境省 環境再生・資源循環局 総務課リサイクル推進室 室長補佐 湯山桃子氏
「EV電池のサーキュラーエコノミーにおける新市場と社会価値を創出する『スマートユース』」
 株式会社日本総合研究所 創発戦略センター Social DX統括ディレクター 木通秀樹
「スマートユースを後押しする評価とその標準化」
 東京大学大学院 工学系研究科 教授 村上進亮氏
「車載用電池のリユース・リサイクルによるサーキュラーエコノミー実現」
 株式会社JERA技術経営戦略部 技術開発ユニット長 尾崎亮一氏
(講演順)

■今後の予定
 日本総研は、こうしたスマートユースを積極的に活用したCEの実現に必要となる、品質や情報管理の基準、安全管理の標準化などについての検討を官民で連携して推進するため、「EV電池スマートユース協議会」の来年度の組成を計画しています。本フォーラムは、その組成に先駆けて、EV・EV電池のユーザー企業や関係企業との情報共有、認識形成を行う場として開催されました。本フォーラムを第1回として、2024年2月に第2回(※)、3月に第3回のフォーラムを実施し、EV・EV電池のユーザー企業を対象に、国内外の動向をはじめ、スマートな利用を促進するノウハウや事例、有効な手法や技術について紹介していく予定です。
※第2回(2024年2月8日)のフォーラムは、以下からお申し込みいただけます。
 https://www.jri.co.jp/seminar/240208_629/detail/

以上

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