デジタルアクセシビリティ人材の育成加速に向け認定制度をリニューアル

プレスリリース発表元企業:一般社団法人日本支援技術協会

配信日時: 2023-09-20 10:30:47

9月27日から「デジタルアクセシビリティアドバイザー」公式テキストの販売開始

デジタルアクセシビリティの研究開発・教育・普及を手掛ける一般社団法人日本支援技術協会(所在地:東京都葛飾区、代表理事:小野雄次郎、略称:JATC)は、このたび、デジタルアクセシビリティのマインドを持つ人材の育成を加速するため、2021年から開始した認定制度「ICTアクセシビリティアドバイザー(略称:AAICT)」を、「デジタルアクセシビリティアドバイザー(略称:DAA)」にリニューアルしたことを発表します。



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認定制度の一新にともない、本日9月20日(水)から公式WEBサイトをリニューアルオープンしました。改訂版の「Basicレベル」と新設する「Standardレベル」の公式テキストは、9月27日(水)から販売を開始し、11月下旬に認定試験の受験申込みを開始する予定です。


■認定制度リニューアルの背景
日本支援技術協会は、「障害者等のデジタル活用を支援する人材の育成と活躍の場づくり」の活動に対して、2023年4月から日本財団より助成をいただき、活動の第一弾として「インクルーシブ社会実現とICT利活用についての調査研究会」を実施しました。調査研究会では、デジタル庁審議官や大学名誉教授、ITエバンジェリスト、ユニバーサルデザイン専門家といった有識者も交え、法整備、社会構造、教育上の課題を洗い出すとともに、困りのある人のデジタル活用に向けてどのように人材を地域社会に位置付けるべきか、いかにして継続的に育成していくか方針を定めました。

欧米諸国においては情報通信機器やデジタル家電品のアクセシビリティを「デジタルアクセシビリティ」と呼称しており、各国政府だけでなく民間企業も活用に向けたさまざまな施策を展開しています。当協会の認定制度においても、ICTに限らずデジタル家電のコーディネートに関する知識や技術を修得できることから、制度名称を「ICTアクセシビリティアドバイザー」から「デジタルアクセシビリティアドバイザー」に改称することを決定しました。


■認定制度リニューアルの目的
デジタルに強い人が身近にいるかどうかでクオリティ・オブ・ライフ(QOL)は大きく変わります。AIやIoTを利用したスマートスピーカーをはじめ、身の回りにある優れたデジタルデバイスの専門的な知識・技術を有し、障害を理解したうえでコーディネートしてくれる人が身近に存在する状況をできる限り多く作り出していきたいと考えています。

2021年から2022年にかけて国立高等専門学校や民間の試験センターでICTアクセシビリティアドバイザー認定試験を実施し、合計で182名の方を認定してきましたが、デジタルアクセシビリティに関する学習教材や受験機会の少なさが課題となっていました。そこで当協会は、認定制度のリニューアルを機に、レベル別の公式テキストや教育動画、実践事例集といった学習教材を充実させるとともに、全国各地いつでも受験が可能となるテストセンターの開設や、障害がある人も受験しやすい環境の整備を進めています。


■認定制度のレベル
デジタルアクセシビリティアドバイザー認定制度では3つのレベルを準備しており、「Basicレベル」と「Standardレベル」は9月27日(水)から公式テキストの販売を開始します。講師としてのスキルを認定する「Professionalレベル」については、創設に向けて準備を進めています。

「Basicレベル」
自分自身や家族など困りを抱える人が身近にいる方や、家電品販売店、通信機器販売店で接客をする方など、地域でICT機器利用を支援・提案するために必要な基礎知識や技術を認定します。身につけるスキルには、「障害の理解」「テクノロジーの理解」「各OSの標準アクセシビリティの理解」が含まれています。

「Standardレベル」
特別支援学校の教員や作業療法士、福祉施設職員、IT企業に勤める方など、業務としてのICT機器利用や、支援技術を提供する際に必要になるケース別スキル、コーディネートする知識・技術を認定します。身につけるスキルにはBasicレベルで学ぶ3要素に加えて、「個人情報保護」「障害ごとの特性と支援技術の適合」「支援技術サービスの提供」「情報アクセシビリティ」が含まれています。


■認定バッジ
デジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験に合格すると、デジタル証明として「オープンバッジ」を授与します。このオープンバッジは、国際的な技術標準であるオープンバッジ規格に則るデジタル証明書であり、ブロックチェーン技術によって偽装・改ざん防止が施されています。また、デジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験の合格者でご希望される方は、デジタル庁が普及を進める「デジタル推進委員」にも登録ができます。
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■公式WEBサイト
本日9月20日(水)から公式WEBサイトをリニューアルオープンしました。認定試験の概要や学習教材など詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.daa.ne.jp/
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■国際福祉機器展への出展情報
日本支援技術協会は、9月27日(水)~29日(金)の期間、東京ビッグサイトで開催される国際福祉機器展(H.C.R.2023)の主催者企画である「子ども広場」にて、東京都からの委託を受け、デジタルアクセシビリティに関連する製品やサービスを展示いたします。デジタルアクセシビリティアドバイザー認定制度に関するご説明も実施しますので、ご来場の際はぜひともお立ち寄りください。



<日本支援技術協会について>
日本支援技術協会(JATC)は、障害者や高齢者が高度な情報社会の中にあっても、より豊かで自立した生活が営めるよう情報支援技術の普及とその人材育成を行うことを目的として、2016年2月に任意団体から一般社団法人化しました。当協会は、困りを持つ誰もが気軽にデジタルの恩恵を受けられる環境を整えるため、デジタルアクセシビリティの調査研究や企業との開発協力、教育機関との連携に努めるとともに、デジタルアクセシビリティのマインドを持つ人材育成に注力しています。

<デジタルアクセシビリティアドバイザー認定制度に関するお問い合わせ先>
一般社団法人日本支援技術協会 担当:山野井
〒124-0012 東京都葛飾区立石7-7-9
E-mail: office@jatc.jp
公式HP: https://www.jatc.jp

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