アジア・ファンデーション、2014年のアフガニスタン世論調査を公表

プレスリリース発表元企業:The Asia Foundation

配信日時: 2014-11-18 14:14:00

選挙と治安の変化を背景とした慎重な楽観論を示す調査結果

(アフガニスタン・カブール)- (ビジネスワイヤ) -- 治安への脅威にもかかわらず、今年の選挙で何百万人ものアフガニスタン市民が投票し、大統領の後継者を選ぶ初めての民主的な政権交代を成功させました。こうした背景の下に、回答者の3分の2が不安定な治安、汚職、失業率に対する懸念が引き続いているものの、最近行われた選挙により毎日の生活が改善されるだろうと答えています。アジア・ファンデーションは本日、上記に関する結果や他の調査結果をカブールとワシントンDCで発表しました。2014年6月の大統領選挙の決選投票の後、6月と7月に全34州9271人のアフガニスタン市民に対面でインタビューを行いました。10年におよぶ長期的データと分析を提供する今年の調査では選挙、移民、女性の権利、医療サービスの利用、災害対応に関する新たな質問が設けられました。調査、要旨、よくある質問については、こちらをご覧ください。

Asia Foundation launches longest-running survey in Afghanistan: 9,300 polled this year in 34 provinc ... Asia Foundation launches longest-running survey in Afghanistan: 9,300 polled this year in 34 provinces. (Photo: Business Wire)

これまでで最も長期にわたり幅広く行われたアフガニスタンの人々の意識と意見に関する調査、アフガニスタン世論調査は、アフガニスタンの発展にとって大事な問題についての市民の考えに対する知見を提供します。2004年より毎年行われている調査には、これまでにアフガニスタン市民6万5000人以上が回答しました。重要な時期に行われた今年の調査の結果は、9月のアシュラフ・ガニ大統領の就任、アブドラ・アブドラ博士を行政長官に迎えての統一政府の編成、2014年末に行われる外国軍の大部分の撤退など現在転換期を迎えているアフガニスタンの人々と国際社会にとって特に有意義なものです。

現在アジア・ファンデーションのアフガニスタン代表を務めているアブドゥラ・アフマドザイは、次のように述べています。「アフガニスタンの世論を独自の視点で切り取る今年の調査は、最近の政治的移行と変化への期待を反映しています。アフガニスタンの人々のおよそ3分の2が先日の選挙の結果が生活を向上させるだろうと希望を抱いており、政府による反政府武装勢力との調停の努力がさらなる国の安定をもたらすと期待しています。また経済問題と汚職もアフガニスタン世論を形成する大きな役割を担っています。」

アフガニスタンの人々は変化に希望と期待を寄せています

今年の調査で見られた国全体の楽観論を後押ししているのは、2014年大統領選です。以前にも増して、民主主義と選挙が楽観視の理由として挙げられており、2009年大統領選後に行われた2010年の調査で報告されたレベルを超えています。回答者中のおよそ69.7%の女性が2014年選挙で投票したと答えました。2009年で投票したと回答した女性は43.4%でした。さらに調査に参加したアフガニスタン市民の67.4%が、公共の場で政府についての自分の意見を安心して表せると答えました。全体として、2013年の57.2%より少ない54.7%のアフガニスタン市民が、国は正しい方向に進んでいると回答し、一方2013年の37.9%より多い40.4%が間違った方向に進んでいると答えました。年ごとに上下はあるものの、2006年からの長期的傾向はアフガニスタンの人々の間で、国は正しい方向に進んでいるという認識が増えていることを示しています。

不安定な治安、汚職、失業率/経済が世論形成に大きな役割を果たしました

アフガニスタン市民は不安定な治安(34.0%)、汚職(28.4%)、失業率(25.7%)、経済(10.8%)を現在アフガニスタンが国家レベルで直面している問題の上位に来るものとして考えています。2013年に比べて2014年では、不安定な治安を問題として挙げた人数が大幅に上昇しました。およそ4分の3のアフガニスタンの人々が2014年の経済状況は2013年の頃と同じか悪化したとし、改善したと回答したのはわずか5分の1でした。

アフガニスタンの人々は公的機関と公共サービスに満足を示しています

統制と公共サービスの改善が選挙運動の公約に掲げられたことが、この夏の選挙での期待感の向上に貢献したと考えられます。多くの市民が復興、安全、教育の領域で継続的な進歩が見られるとしており、75.3%が中央政府は良い仕事をしていると回答しています。3分の2が州政府(67.6%)は良い仕事をしているとし、同じ評価を自治体当局に与えた人は58.5%、地区政府に与えた人は56.7%でした。アフガニスタン市民は2年連続で、宗教的指導者よりも報道機関に信頼を置いている(72.7%)との意見を示しました。

市民は女性の役割の拡大を支持していますが、調査の長期的データにはいくつかの領域で女性の形勢が不利になっていることが表れています

アフガニスタン市民の67.8%が女性が家庭の外で働けるようであるべきだとしている一方で、長期的傾向は家庭内暴力と雇用機会に関する不安が増えていることを示しています。今年これまでで初めて、政府内の役職は男性が大半を占めるべきだ(46.1%)と回答した人数が、政府内の役職は男女で平等に分けるべきだ(42.1%)とした人数を上回りました。アジア・ファンデーションのアフガニスタンにおける現地副代表のナジラ・アユビは、次のように述べています。「2001年以来、女性の地位は格段に向上しましたが、現在もアフガニスタンの女性は政治的・経済的参加への障壁など大きな困難に直面し続けています。教育/識字能力の欠如、雇用機会の欠如、家庭内暴力、強制結婚/花嫁持参金の支払いは、今年の調査で示されたアフガニスタン女性が苦しめられている大きな問題の例です。」

調査、データセット、図解は、こちらからご覧ください。@Asia_Foundationをフォローして、#AfghanSurveyで会話に参加してください。

アジア・ファンデーションのアフガニスタンでの活動について

アジア・ファンデーションは非営利の国際開発組織で、変化の激しいアジアで発展途上国の人々の生活向上に尽力しています。アジア・ファンデーションは1954年にアフガニスタンで活動を始め、2002年にカブール・オフィスを再開しました。以来当ファンデーションは中央政府と州政府を支援し、アフガニスタン市民の安寧な繁栄した社会作りを支えてきました。地方政府による統制の構築、主要な行政部局の強化、市民教育、女性の権限向上、教育、イスラムと開発、自由で公正な選挙に重点を置いたプログラムを展開しています。

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