2023年第1四半期EVグローバル市場における販売量を発表〜価格競争が追い風となり、前年同期比32%上昇〜

プレスリリース発表元企業:Counterpoint Technology Market Research Limited

配信日時: 2023-07-03 09:00:00


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、2023年第1四半期、乗用車としての電気自動車*(EV)グローバル市場における販売量は、前年同期比32%伸びたという調査結果を含むGlobal Passenger Electric Vehicle Model Sales Trackerによる最新調査を発表致しました。

2023年第1四半期EVグローバル市場における販売料が前年同期比32%伸びたことは、2023年第1四半期に販売された車の7台に1台はEVだったということになります。バッテリー駆動EV(BEV)がこの四半期におけるEV販売全体の73%を占め、残りがプラグインハイブリッドEV(PHEV)でした。

米国市場がドイツ市場を抜き、2023年第1四半期のグローバル市場で2番目に大きなEV市場となりましたが、首位の中国は揺るぎませんでした。中国では、乗用車販売全体が12%減少する中で、EV販売は前年同期比29%増と特筆すべき大幅増となりました。また、米国でのEV販売はこの四半期において、前年同期比79%と飛躍的に上昇しました。世界の自動車メーカーのトップ10、その48ブランドが2023年第1四半期の世界のEV市場を牛耳り、世界のEV販売全体の3/4を占める結果となりました。

EVグローバル市場の動向に関して、カウンターポイント社リサーチアナリストAbhik Mukherjee氏は次の通りコメントしています。
「グローバルにおけるEV販売はかなり中国依存で、2023年第1四半期はEV販売の56%を中国が占めた。NEV(新エネルギー車両)に対する中国政府の購入補助金制度がなくなり、2023年1月のEV販売は期待以下となった。Teslaは値下げを1月に世界中で実施し、2月以降はこれに他社が追随して値下げを行った。この結果、EV販売が改善した。2月と3月には、BYD、NIO、Xpeng、Volkswagen、BMW、Mercedes-Benz、Nissan、Honda、Toyotaをはじめとするほぼ40社が、車両価格を数百ドルから数万ドル幅の値下げを行ったことで、中国で価格戦争が起こった。最初の間は、価格戦争はまもなく終わり、自動車メーカー各社は販売拡大の恩恵に受けるだろうと考えられていたが、価格戦争は長引き、一部の中国の自動車メーカーは減益や赤字の決算になっている。」

図1: グローバル市場におけるEVメーカー販売シェア・2023年第1四半期


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMjA4OTUjNzc3NDVfZFhKVXBDRVd0cS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社Global Passenger Electric Vehicle Model Sales Tracker

EVのトップ10車種が、2023年第1四半期の乗用EV全体の37%を占めました。Teslaのmodel Yはグローバル全体でベストセラーの座を守り、これにTeslaのModel 3とBYDのSongが続いています。また、2023年第1四半期にTesla Model Yは乗用車全体の全世界でのベストセラーという記録を樹立しました。これは、従来のガソリン車をも上回ったことを示しています。

図2: グローバル市場におけるEVモデル車種ランキング・2023年第1四半期


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMjA4OTUjNzc3NDVfSVJVT0RKS3BqYS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社Global Passenger Electric Vehicle Model Sales Tracker

EVグローバル市場の見通しに関して、カウンターポイント社シニアアナリストSoumen Nandal氏は次の通り述べています。
「従来の内燃機関(ICE)による車両の販売は2023年第1四半期も前年同期比で安定していたが、EVが著しく伸びているということは、従来の車からEVへの移行が急速に進んでいることを示している。2023年末には、世界のEV販売は1,450万台を超えると私たちは予測している。米国でのEV減税措置が、同国での今年のEV販売を大きく増やすとみられる。生産する車両をこの減税の対象とするため、自動車各社は電池メーカーと提携し北米に電池製造工場を建設している。必然的に、米国はEV用電池製造の競争においてEUを抜くことになる。」

*販売は卸しの数字であり、各社の工場から出荷された台数をベースに算出
*EVの調査対象はBEVとPHEVのみで、ハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)は本調査の対象外となる


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/AutomotiveFutures/3924

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2023年1月1日~2023年3月31日)


【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/


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