ハンドソープを使った手洗い比較実験に協力 衛生的な手洗いと不十分な手洗いでは作ったお弁当の雑菌数にどのくらい差があるのかを検証
配信日時: 2014-09-19 16:30:00
『バイ菌・感染症から家族を守る 徹底!手洗いラボ』(事務局:東京都渋谷区、以下 『徹底!手洗いラボ』 http://tearai-lab.com )では、家庭でもできる衛生的な手洗いを推奨しています。その一環として、『薬用せっけんミューズ』を展開しているレキットベンキーザー・ジャパン株式会社が実施した、お弁当を作る際に行う手洗いの仕方によって、お弁当に付着する雑菌数がどのくらい異なるのかを調べる比較実験に協力し、手洗いの仕方など実験方法を監修しました。
<実験概要>
衛生管理のプロ、HACCPコーディネーターで栄養士の若宮 寿子 先生が、汚れやバイ菌を洗い落とすには不十分な「水だけの手洗い」をしながら作ったお弁当と、衛生的な「ハンドソープを使ったしっかり手洗い」をしながら作ったお弁当を実際に作り、作った直後と常温(25℃)で6時間置いたお弁当のおかずの雑菌数を調べました。なお、雑菌の計測は衛生微生物研究センターに依頼しました。
■比較した手洗い
(1) 普段の『水だけの手洗い』
・流水(水道水)のみ
・手洗い時間:3秒~10秒
・手拭き用タオルを使用
(2) 専門家が推奨する衛生的な『ハンドソープを使ったしっかり手洗い』
・ハンドソープを使用
・手洗い時間:30秒+すすぎ(水道水)
・洗いの残しやすいポイントを意識して手を洗う
・タオルや蛇口、ハンドソープなど、手洗い前後に汚れた場所を触らない「ノータッチな手洗い」
※ペーパータオルで手を拭く、自動で泡の出るハンドソープを使う、手洗い後に蛇口に直接触れない
手洗い方法監修:東北大学大学院医学系研究科 賀来 満夫 先生
栄養士/米国(NSF)HACCPコーディネーター 若宮 寿子 先生
調理協力 :若宮 寿子ヘルシークッキングスタジオ
※今回の実験は、調理前・調理中にしっかりと手を洗うことが家庭での衛生管理には重要であることを確認するために行ったものです。特定の食品や調理法の食中毒発生リスクを確認したものではありません。
≪実験結果≫
普段の手洗いで作ったお弁当からは、調理直後に400個から5,300個/1gの雑菌を検出し、6時間後には、最大200万個/1gに増殖!
普段の「水だけの手洗い」をしながら作ったお弁当は、作った直後でも400個から5,300個/1gの雑菌が検出されました。このお弁当を常温(25℃)で6時間置いたところ、最大で200万個の雑菌を検出しました。
一方、衛生的なハンドソープを使った「しっかり手洗い」では、多くのおかずで雑菌が検出限度以下でした。このお弁当を常温(25℃)で6時間置いたところ、200個から1,500個の雑菌を検出しました。
この実験結果について、実際にお弁当を調理した若宮 寿子 先生は以下のようにコメントしています。
「O157に代表される腸管出血性大腸菌は強い感染力を持っており、100個程度での菌数でも発症する可能性があるといわれています。また、冬に流行するノロウイルスは少ないウイルス量で感染するので、ごくわずかな便や吐ぶつが付着した食品でも感染するといわれています。
今回の実験では、不十分な手洗いで作ったお弁当のおかずからは、数百から数千個の雑菌が検出されました。わずかな量でも感染してしまう食中毒の原因菌やウイルスが、料理前や料理中に、万が一、何らかの経路で手に付着した場合、しっかり手を洗うことを怠っていると、出来上がった料理、それらの菌やウイルスで汚染されている可能性が高くなります。また、今回の6時間後のお弁当では、菌数が4,700個から200万個に増殖しているおかずもありました。
不十分な手洗いでお弁当を作った方が、食中毒リスクが高いことは実験結果を見ても明らかです。これはお弁当だけでなく、日常の料理全般にいえることです。今日からでも、衛生管理の基本である手の洗い方を見直して、手の汚れやバイ菌をきちんと落とすことを意識し、30秒以上、ハンドソープを使い、汚れた場所を触らない“衛生的なしっかり手洗い”を実践してみてはいかがでしょうか。
■若宮 寿子(わかみや ひさこ)先生 プロフィール
料理研究家。栄養士・米国(NSF)HACCPコーディネーター
FCAJ認定フードコーディネーターの資格を持つ。
若宮ヘルシークッキングスタジオ主宰。企業の栄養指導、給食管理を8年間行った後、若宮ヘルシー料理教室主宰。
あらゆる世代に向け、健康と美しさをサポートするヘルシー料理を雑誌・テレビで紹介。さまざまな企業、ホテル・レストランのフードコンサルタント・メニュー提案にも携わるかたわら、国際的な食品衛生管理手法HACCPに基づく衛生指導にも力を入れている。
<徹底!手洗いラボでは、ハンドソープを使った衛生的な「ノータッチなしっかり手洗い」を推奨しています。>
家庭でもできる衛生的なしっかり手洗いのポイントをご紹介します。
衛生的な手洗いを身に付けて、食中毒ゼロを目指しましょう。
ハンドソープを使って、30秒以上の時間をかけて、汚れを洗い残しやすいポイントを意識し、洗い残しを防ぐ「徹底!手洗い6つのステップ」に沿って隅々まで洗います。その後、流水で泡をしっかり洗い流します。
また、手洗い前後にバイ菌を手に付着させてしまうおそれのある場所にも気をつけて手を洗いましょう。
■できるだけ汚れた場所を触らない ~3つのノータッチポイント~
●ノータッチポイント(1)『せっけん』
せっけんには触らず、ポンプ式や自動式のハンドソープを使おう。
他の人と共有で使用するタイプのせっけんが実は衛生的ではないことをご存知でしょうか。前に洗った人の手に付着していた汚れや、バイ菌・ウイルスが、せっけんやせっけんを入れてある網袋に付着している可能性があります。
衛生的かつ徹底した手洗いには、せっけんを触らずに手を洗うことができるポンプ式や自動で泡が出るタイプのハンドソープなどが理想的です。特に、ポンプ部分の汚れが気になる方、ポンプを押す力が弱い小さなお子様向けや高齢者の方には、最近では、自動で泡の出る家庭用のハンドソープもドラッグストアなどで販売していますので、お勧めです。
●ノータッチポイント(2)『タオル』
共有のタオルは使わず、ペーパータオルなどで手を拭こう。
手を拭くタオルを共有で使っていたり、使いまわしていたりすると、タオル自体がバイ菌に汚染されている可能性があります。もし、普段、『ささっと手洗い』で済ませて、手に汚れやバイ菌が多く残っている状態で、何度も同じタオルを使って手を拭いていたとしたら、手洗い後に、再び、汚れやバイ菌を手に付着させているかもしれません。手洗い後に手を拭く際は、ペーパータオルなどを使うか、毎回タオルを交換しましょう。
●ノータッチポイント(3)『蛇口』
蛇口を閉める際は、手を拭いたペーパータオルなどを使おう。
水道の蛇口(ハンドル)も手洗い時の二次汚染スポットです。手を拭いた際に使ったペーパータオルなどを使って、直接蛇口に触れずに栓を閉めましょう。
■洗いの残しを防ぐ「徹底!手洗い6つのステップ」
(監修:東北大学大学院医学系研究科 賀来 満夫 先生)
1.手のひらを合わせてよくこすろう
2.手の甲を伸ばすようにこすろう
3.指先や爪の間も念入りにこすろう
4.指の間も十分に洗おう
5.親指と親指のつけ根を洗おう
6.手首を軽く握りながら洗おう
・手を洗う前は、腕時計やアクセサリーは外しましょう。
・タオルはひとりずつ個人用に、清潔なものを用意しましょう。
・特に汚れが落ちにくい、指の先、手首、親指、手のしわに注意してください。
・お子さんが手を洗う時には、大人が付き添い、確認をすることが重要です。
■『バイ菌・感染症から家族を守る 徹底!手洗いラボ』とは
『徹底!手洗いラボ』は、インフルエンザウイルス、RSウイルス、そしてノロウイルスなどの感染症や食中毒について、東北大学大学院医学科研究科 賀来 満夫 先生を中心とした感染症学の専門家が小児科医、幼稚園・保育園、企業などと連携しながら、感染症・食中毒の接触感染のリスクと正しい手洗い方法を生活者の方々に伝えていくことを目的に設立された研究所です。
ホームページ: http://tearai-lab.com
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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