食事中にむせる、せき込む人は、のどの機能が衰えている!? 放置して誤嚥性肺炎にならないための、のどトレを教えます!
配信日時: 2022-11-24 09:50:00
書籍『「よくむせる」「せき込む」人のお助けBOOK』11月21日(月)発売
株式会社主婦の友社は2022年11月21日に『「よくむせる」「せき込む」人のお助けBOOK』(大沢義夫著)を発売いたしました。
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『「よくむせる」「せき込む」人のお助けBOOK』https://www.amazon.co.jp/dp/4074526247
食事をするとき、むせたり、せき込んだりするのが気になるという人は要注意!この誤嚥をしょっちゅう繰り返すようになると、やがて誤嚥性肺炎を招く可能性が出てきます。
そうならないためののどトレや、食生活の工夫など、本書では今からできる予防法を紹介します。
誤嚥の頻度や回数が増えてきたら、要注意!
食事などの際、あわててかき込むとむせたり、せき込んだりすることがあります。これは、食べ物や飲み物を飲み込むときに誤って気道に入ってしまう(誤嚥)ために起こります。そのとき、せきをすることによって、気道に入った飲食物を気道の外に出そうとするのが「せき反射」です。
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せき反射は、病気ではありませんが、誤嚥によるせきの回数が増えたり、せきをしている時間が長くなったりするようなら、のどの機能が衰えてきている可能性があります。誤嚥の頻度が増えると先々、誤嚥性肺炎を招くことにもつながります。
「顕性誤嚥」と「不顕性誤嚥」
食事の際に起こる誤嚥は、「顕性誤嚥」といって本人が気づいているものなので、直ちに強いせき反射が起こります。したがって、顕性誤嚥で肺炎になることはめったにありません。
問題なのは、夜間の睡眠中、唾液などを知らないうちに誤嚥する場合(不顕性誤嚥)。夜間はせき反射が低下するので、口の中にいる細菌を含む唾液が気道に落ちて、肺炎を起こす場合があります。これが誤嚥性肺炎で、2030年には死亡者が日本で12万人に達すると推測されています。
誤嚥性肺炎が増える理由の1つは、先ほど説明した加齢によるのどの機能の衰え。もう1つの理由として、免疫力の低下が挙げられます。この2つの衰えを抑えることができれば、誤嚥性肺炎になりにくくなるのです。
のどトレ・呼吸トレでのどが若返り、肺炎を予防できる
のどの老化を防いで肺炎にならないためには、のどトレ・呼吸トレが有効です。
のどトレとは「のど」のトレーニング、呼吸トレは「呼吸筋」のトレーニング。のどの役割は呼吸、飲み込み、発生の3つですが、これらの機能を働かせる力は、のどトレ・呼吸トレによって高められます。
呼吸力を高める「呼吸トレ」を行うと、新鮮な空気を肺にたくさん送り込むことができるようになります。
飲み込み力を高める「のどトレ」を行うと、しっかり飲み込むことができるようになり、むせたりせき込んだりといった誤嚥が起こりにくくなります。
発声力が低下してくると、人とのコミュニケーションがとりにくくなるので、のどトレ・呼吸トレを行って発声力を高めましょう。
自宅でできる「呼吸トレ」は、呼吸筋ストレッチ
●背中丸めストレッチのやり方
1.腕の前で手を組んで、ゆっくりと息を吐ききる。
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2.息を吸いながら背中を丸めて腕を伸ばし、息をゆっくり吐きながら腕と背中を1.の状態に戻していく。これを1セットとして、1日10回行う。 ※おへそをへこませるように、背中を丸めて腕を伸ばす。
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●両手伸ばしストレッチのやり方
1.両手を頭の後ろで組み、腕の筋肉と横隔膜を意識しながら、ゆっくり息を吸っていく。
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2.息をゆっくり吐きながら、伸びをするように、腕を上に伸ばしていく。息を吐ききったら、1.の姿勢に戻り楽に呼吸する。これを1セットとして、1日10回行う。 ※背すじが伸びているときは、かかとは床につけたまま。伸びきったらさらにひじを伸ばすように。
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●胸の呼吸筋ストレッチのやり方
1.頭は少し下げて両手を後ろで組み、息をゆっくり吸いながら、両肩を前方に閉じていく。
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2.息をゆっくり吐きながら、両手を伸ばしたまま上げていき、両肩を斜め後ろ上方に引っ張って胸を張る。息を吐ききったら1.と同じ姿勢に戻す。これを1セットとして、1日10回行う。
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●おなかとわき腹の呼吸筋ストレッチのやり方
1.片手を頭の後ろに当て、もう一方の手は腰に当てて、鼻からゆっくり息を吸う。わき腹は気持ちよく伸びているように。
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2.息を吐きながら、頭に手を当てた側のひじを上げて、わき腹を伸ばす。息を吐ききったら、体を1.の姿勢に戻し楽に呼吸する。左右の手を入れ替えて、反対側のわき腹も伸ばす。これを1セットとして、1日10回行う。
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飲み込み力を高める「唾液腺マッサージ」
●耳下腺マッサージのやり方
耳たぶのやや前のほう、上の奥歯あたりに指を数本当て、前に向かってやさしく10回ほど回す。
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●顎下腺マッサージのやり方
あごの両端の張り出しから前方に向かって、あごの骨の内側を両手の親指で3~4カ所に分けて上方に順番に押していく。
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●舌下腺マッサージのやり方
あごの先端の内側に親指をそろえて当て、舌を押し上げるように上方に10回ほど押し上げる。
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飲み込み力を高める「のど筋トレ」
●手とおでこの押し合い運動のやり方
1.おでこに手のひらの下のほうを当てる。
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2.おでこに手を当てたまま、頭を下方向に押し、手のほうはおでこを押し戻すように力を入れて、5秒間キープする。ここまでを1セットとして、1日5~1回行う
●親指とあごの押し合い運動のやり方
1.あごの下に両手の親指の腹を当てる。
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2.下を向いてあごを力いっぱい引き、親指はあごを押し戻すように力を入れ、5秒間キープする。
ここまでを1セットとして、1日5~10回行う。
●口角引き上げ運動のやり方
1.顔はまっすぐ正面を向き。、口をできるだけ横に開く。奥歯を食いしばるように緊張させる。※声は出してもよいし、出さなくてもよい。
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2.「イィ~」と長く発声させるようにして10秒間キープする。ここまでを1セットとして、1日5~10回行う。
●寝たまま首もち上げ運動のやり方
1.床やふとんの上にあお向けに寝て、体をリラックスさせる。
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薄手のバスタオルをたたんで枕にするとやりやすい
2. 1.の姿勢から。つま先を見るように頭だけもち上げ、その姿勢を30秒間キープ。1.の姿勢に戻って30秒間リラックスする。これを5回繰り返して1セットとし、1日2回行う。 ※30秒キープがつらければ、最初は10秒くらいでもいい。
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両肩は床につけたまま
注意:頸椎症やむち打ち症など、首の病気がある人や高血圧の人はやらない。代わりに親指とあごの押し合い運動がおすすめ。
著者プロフィール
大谷義夫(おおたに よしお)
池袋大谷クリニック院長 医学博士 日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医 日本アレルギー学会専門医・指導医 日本内科学会総合内科専門医
[略歴]
1989年、群馬大学医学部卒業。九段坂病院内科医長、東京医科歯科大学呼吸器内科医局長、同大学呼吸器内科兼任睡眠制御学講座准教授、米国ミシガン大学留学などを経て、2009年に池袋大谷クリニックを開院。呼吸器内科尾スペシャリストとしてテレビ等で情報発信を行う。著書に『絶対休めない医師がやっている最強の体調管理』(日経BP)など。
書誌情報
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タイトル:「よくむせる」「せき込む」人のお助けBOOK
著者:大谷義夫
発売日:2022年11月21日
定価:1540円(税込)
サイズ、ページ数:A5判、128ページ
ISBN:978-4-07‐452624‐6
発行:主婦の友社
【Amazon】https://www.amazon.co.jp/dp/4074526247
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