化粧品OEMに関する調査~受託側・委託側の感じるメリット・デメリットは?

プレスリリース発表元企業:株式会社美容経済新聞社

配信日時: 2014-07-10 14:00:02



化粧品OEMに関する調査
~受託側・委託側の感じるメリット・デメリットは?

株式会社美容経済新聞社 産業調査部はこのほど、「化粧品OEMに関する調査」を実施した。調査はOEMメーカー(受託側)とこだわり化粧品への意識の高いエステサロン経営者ら(委託側)の双方へアンケートを行った。
結果から、OEMメーカーは、長年培ってきた自社の研究開発力や技術力を生かせることにメリットを感じている一方、「受注が安定しない」「繁忙期と閑散期の差がある」というデメリットがある、としている。
また、委託側(エステティックサロン経営者ら)は、オリジナル化粧品に対して63%が関心を持っている。作ると想定した場合、理想では、自分のイメージ通りの化粧品を作るため原料や処方にこだわるメーカーを望んでいるが、実際は、現実的な少量対応を望んでいる。また、OEMに対しての理解が少なく、「価格が高そう」などのネガティブイメージからOEMを敬遠している人も多くいた。


【調査要綱】

1.調査期間 : 2014年5月9日~6月4日
2.調査対象 : 化粧品OEMメーカー(受託側) 15社、エステティックサロン(委託側) 19店
3.調査方法 : FAX及びメール併用による自記入調査
4.調査企画 : 株式会社美容経済新聞社 産業調査部 

※化粧品OEMとは:
本調査における化粧品OEMとは、相手先のブランドで販売する化粧品を、委託を受けたOEMメーカーが企画・開発・製造することです。


【調査結果サマリー】

<受託側 = 化粧品OEMメーカー(N=15)>

◆メリットは?(添付グラフ1)
OEMは長年培ってきたノウハウを活かせることがメリット。メーカーの原点である‘自社原料’にこだわり

・製造技術、企画提案力など、メーカーとして蓄積してきた経験値を活かすことができる。最大のメリットは「商品を通して自社原料が普及できる」こと。自社オリジナルの原料や技術を駆使することで、商品を通して自社の特長=他社との差別化ポイントをアピールできることがよいと考えている。

◆デメリットは?(添付グラフ2)
スケジュールがタイト・受注を取るのが大変等、クライアント主導のOEMならではの問題がデメリット

・クライアントの都合に左右されるため、厳しい状況での仕事もある様子がうかがえる。受注~納品までのスケジュールがタイトなことが最も厳しいようである。限られた時間の中でクオリティの高いものが出せるかは、企業力に因るところであろう。
・「受注が安定しない」「繁忙期と閑散期の差がある」というデメリットは、企業としてOEM事業全体をみた場合、生産性や効率性に直結する。コンスタントに工場ラインを動かせないことや、受注できても生産ピークが重なり生産調整が難しいことが課題となっている。

◆OEMの今後は?(添付グラフ3)
現在はOEMが主力事業の企業が多く、OEMは今後も拡大傾向。その根底にはメーカーとして培ってきたノウハウがある

・OEMの今後は「拡大」との回答が多く、原料や化粧品メーカーから出発していても、現在ではOEMが主力事業となっている。その理由として、研究開発力・製造技術を活かしたいと、メーカーとしてのこだわりと自信がうかがえる。


<委託側 =エステティックサロン(N=19)>

◆オリジナル化粧品への関心は?(添付グラフ4)
63%がオリジナル化粧品に関心あり。サロンコンセプトを端的に表現できるものと捉えられている

・ほとんどのエステティックサロンは、エステティック用として市販されている専用化粧品を利用している。
・オリジナル化粧品に対して63%が関心を持っており、化粧品に対するこだわりを持っている様子がうかがえる。中でも、 サロンコンセプトにあう化粧品を望んでいる人が最も多かった。自分が思い描くサロンでお客様に満足を与えたいという思いから化粧品に至るまでトータルでコンセプトにあわせたいという思いがあるのだろう。

◆OEM化粧品をつくる予定とOEMメーカー選択理由は?(添付グラフ5)
自分のイメージ通りの化粧品を作るため原料や処方にこだわるメーカーを望んでいるが、それより現実的な少量対応の方が望まれている
   
・原料や素材、研究開発力のメリットに着目しつつ、少量対応という現実的な側面を重視している。量が多い=費用がかかるとの懸念があると推察される。

◆OEM化粧品を作りたくない理由は?(添付グラフ6)
処方開発や品質管理が大変との印象が持たれているが、一番のネックは金銭面
   
・実際の費用はわからないものの、ハイコストのイメージが持たれ、主な阻害要因となっている。トライアル促進のため、少量対応、容器デザインを共通化しコストを下げるなど、価格を抑えることを検討してみることもよいだろう。


【結論】

<受託側>
●OEMメーカーは、長年培ってきた自社の研究開発力や技術力が強み。
オリジナル原料を組み合わせた処方提案が他社との差別化ポイントだとみている。

●OEMは原料メーカーとしてのノウハウを活かすことができる効率的な事業。しかし、「クライアントに因るところが多い」ことがデメリットとして挙げられた。

●OEM事業は今後も拡大していくとの予想。だが、化粧品は成熟市場なので急激な伸びは期待できない。OEMメーカー同士の競争は厳しくなるのではないか。


<委託側>
●ほとんどのエステティックサロンは、エステティック用として販売されている化粧品を利用しているが、自社オリジナルやこだわりの化粧品に対する関心は当然高い

●化粧品OEMに対する関心は低く、OEMという手法はほとんど認識されていない。だが、サロンコンセプトを表現する手段として、オリジナル化粧品には関心が持たれた。
 
●サロン経営者には化粧品OEMについての理解が充分でないため、「難しそう」「お金がかかりそう」とネガティブな印象を持たれ、オリジナル化粧品は敬遠されていた。
しかし、オリジナル化粧品に対する関心はあるので、OEMへの理解度を高め、ネガティブな印象を払拭することが必要。認知度を高めてたかめてOEMが身近になれば、新規市場開拓の可能性があるかもしれない。


【今後の可能性と提案】

◆エステティックサロン経営者は、サロンに合致したオリジナル化粧品ができることを提案すれば関心を示すものの、金銭面などでOEMに関する認識がないため躊躇してしまう傾向がみられた。潜在ニーズは高い層なので、化粧品OEMへの理解を深めてもらい、意識変化を促すことがポイントとなるだろう。

◆受注が安定しない・営業が大変というOEMメーカーのデメリットを軽減するには、OEM化粧品の存在を一般化して需要拡大に努める必要があるだろう。わかりやすい料金体系や開発フローをアピールし、モデルケースで必要コストをシミュレーションできるようにするなど、化粧品OEMについてわかりやすく情報発信する姿勢を示すことが大切だと思われる。


<詳細なレポートをご希望の方>
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http://reports.bhn.jp/shopdetail/000000000010/

<引用に関してのお願い>
調査に関する内容を記事に使用される場合は、必ず「美容経済新聞社調べ」と記載してください。
出所などについては、「美容経済新聞社」または「美容経済新聞社産業調査部」と記載してください。

<当社について>
社 名:株式会社美容経済新聞社
所 在 地:東京都港区六本木6-8-10  STEP六本木ビルWEST
事業内容:美容系専門情報提供サービス業
◆主なサービス
ネットニュースサイト「美容経済新聞」の運営
→公式サイト:http://bhn.jp/
エステサロン経営者向けの専門紙「月刊エステティック通信」の発行
→公式サイト:http://www.esthe-news.jp/
美容サロン向け商材仕入れ「試して仕入れるタメッシー」の運営
→公式サイト:http://leadme.jp/beauty/






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