第7回「斎藤茂太賞」が、佐藤ジョアナ玲子『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』に決定! 旅の魅力を伝える優れた書籍を選出した第4回「旅の良書」も発表

プレスリリース発表元企業:一般社団法人 日本旅行作家協会

配信日時: 2022-06-17 15:00:00


一般社団法人 日本旅行作家協会(会長/下重暁子、会員数180人)が主催する「斎藤茂太賞」の選考会が2022年6月16日(木)に行われ、第7回受賞作が、『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』佐藤ジョアナ玲子(報知新聞社)に決定した。また受賞作の選考と同時に第4回「旅の良書」11冊も選出・発表された。
「斎藤茂太賞」は、当協会創立会長の故・斎藤茂太氏の功績をたたえ、その志を引き継ぐために2016年に創設したもので、本年が7回目となる。「旅の良書」は、斎藤茂太賞の選考過程でセレクトしたすべての作品を対象に、旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を選出するもので、今年が第4回目の発表となる。
授賞式は東京・内幸町の日本プレスセンター内 レストラン・アラスカにて、2022年7月27日(水)に行われる。


報道関係各位
2022日年6月17日

第7回「斎藤茂太賞」が、佐藤ジョアナ玲子『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』に決定!
旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を選出した第4回「旅の良書」も発表


一般社団法人 日本旅行作家協会 会長 下重暁子
斎藤茂太賞実行委員会 委員長 市岡正朗

一般社団法人 日本旅行作家協会(会長/下重暁子、会員数180人)が主催する第7回「斎藤茂太賞」の選考会が2022年6月16日(木)に学士会館にて、下重暁子、椎名誠、大岡玲、芦原伸、種村国夫の5名の選考委員により行われ、以下のとおり受賞作が決定した。
「斎藤茂太賞」は、長年にわたり世界と日本の旅行文化の発展に貢献した当協会創立会長の故・斎藤茂太氏の功績をたたえ、その志を引き継ぐために2016年に創設されたもので、今年が7回目となり、2021年に発表された紀行文、エッセイ、ノンフィクションのジャンルから旅にかかわる優れた著作を表彰するものである。
また、「旅の良書」は、基本的に中学生以上を対象として、旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を選出するもので、斎藤茂太賞の選考過程でセレクトしたすべての作品を対象として、斎藤茂太賞の選考システムを活用して斎藤茂太賞実行委員会が選考・選出し、日本旅行作家協会の理事会の承認を経て認定するもの。今年が第4回目の発表となる。日本旅行作家協会選定の「旅の良書」マークを、選ばれた「旅の良書」の版元へ無償で提供する。
なお、第7回斎藤茂太賞授賞式は東京・内幸町の日本プレスセンター内 レストラン・アラスカにて、2022年7月27日(水)に行われる。


[第7回「斎藤茂太賞」受賞作]
『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』佐藤ジョアナ玲子(報知新聞社)
 
[選考委員]
下重暁子(作家・日本旅行作家協会会長)
椎名誠(作家・日本旅行作家協会名誉会員)
大岡玲(作家・東京経済大教授)
芦原伸(ノンフィクション作家・日本旅行作家協会専務理事)
種村国夫(イラストレーター・エッセイスト・日本旅行作家協会常任理事)

[第7回「斎藤茂太賞」最終候補作]
■『JK、インドで常識ぶっ壊される』熊谷はるか(河出書房新社)
■『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』佐藤ジョアナ玲子(報知新聞社)
■『旅する少年』黒川創(春陽堂書店)
■『戦争とバスタオル』安田浩一・金井真紀(亜紀書房)

[選評]
選考委員 下重 暁子(作家・日本旅行作家協会会長)
 最終選考に残った4作品は、いずれも個性的で読みごたえがあった。中でも『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』は、実体験した人でないとわからない、川とその周辺の様子が臨場感たっぷりに書き込まれていて、ぐいぐい引き込まれた。『旅する少年』の黒川創氏は、初めての旅ものだそうだが、さすがに文章もうまく構成も確か。中学生のときにこんな旅をしたことにも驚かされる。ただ、すでに作家としての実績もあるプロの手による、いわば王道すぎる作品であり、むしろインパクトに欠けるように思う。『戦争とバスタオル』は、男女二人の掛け合いやイラストも良い。ただ旅の最初の目的と結果が違ったものになってしまったことに疑問をもった。『JK、インドで常識ぶっ壊される』は、高校生にしてはうまく書けていると思う。豊かな表現力にも驚かされた。惜しむらくは、若さと飛躍だけで書いていて、かみしめていない、消化不良気味なところが気になる。インドへ行くことになったのも、自分が興味をもったからではなく、たまたま父親の転勤によるものだったことも弱点といえる。その点、近い世代でありながら、評価が大きく分かれるのが『ホームレス女子大生 川を下る inミシシッピ川』。川下りは自分の意思でやり始めたことであり、その行動は野性味にあふれ、たくましく、のびのびとしていて、心をわしづかみにされた。本のタイトルがちょっと違う気がするが、他の選考委員もこの作品に第7回斎藤茂太賞を贈ることに異議はなく、最後は満場一致で決まった。著者に早く会ってみたい。

第4回[旅の良書] (順不同)
■『真夏の刺身弁当 旅は道連れ世は情け』沢野ひとし(産業編集センター)
子どもの頃の放浪や登山体験に始まって、世界あちこちへの旅行や長期滞在の思い出を味のある筆致で描く28篇のエッセイ集。氏ならではのイラストも文章に素敵にマッチング。

■『80歳、歩いて日本縦断』石川文洋(新日本出版社)
報道カメラマンとしてベトナム戦争などの取材で知られる御年80歳の石川文洋氏の日本縦断歩き旅日記。歩き旅ならではの出会いと気づきと感動に満ちた3500キロの旅の物語。

■『世界遺産 キリシタンの里 長崎・天草の信仰史をたずねる』本馬貞夫(九州大学出版会)
長崎、平戸、天草、外海、五島列島と潜伏キリシタンの里を訪ね、貴重な証言とともにその聖地や史跡を丹念にたどる。この地の世界文化遺産を巡るガイドとしても必携の1冊。

■『ぶらりユーラシア 列車を乗り継ぎ大陸横断、72歳ひとり旅』大木茂(現代書館)
72歳のカメラマンによるユーラシア大陸最東端から最西端まで16か国を行く2万キロの鉄道紀行。ユーラシアの人々、暮らし、そして地域と文明を活写する1000枚の写真も見事。
 
■『観光の力 世界から愛される国、カナダ流のおもてなし』半藤将代(日経ナショナルジオグラフィック社)
コロナ後の観光でますます重要視されるサスティナブルツアーという考え方。この課題解決へのヒントとなる、サスティナブルツアー先進国カナダの8つの事例にみる旅の新しい形。

■『花街の引力 東京の三業地、赤線跡を歩く』三浦展(清談社Publico)
花街、三業地、遊廓、岡場所、赤線地帯、カフェー街……。「夜の街」の残り火のような痕跡を残す43の街を歩き、失われつつある昭和という時代の手触りを求めてルポルタージュ。

■『旅がくれたもの』蔵前仁一(旅行人)  
著者が旅先で買ったり、もらったり、拾ったりしたさまざまなコレクションを約400点、入手したエピソードとともに紹介。カラー写真満載で、見て、読んで、世界を楽しめる1冊。

■『ポルトガル、西の果てまで』福間恵子(共和国)  
ポルトガルに通うこと18年、13回もの旅。だからこそ生まれた人との出会い、お気に入りの食堂…。著者の一つひとつ大切にしているエピソードが織りなす魅惑の紀行エッセイ。

■『JK、インドで常識ぶっ壊される』熊谷はるか(河出書房新社)
高校入学を目前に控え父親の転勤により突然インドへ引っ越すことに。格差社会の光と影を女子高生視線で描く、眩しくて、清々しくて、でも頼もしさすら感じさせるインド滞在記。

■『旅する少年』黒川創(春陽堂書店)
著者の少年時代、1973年の小学6年から中学3年卒業までの回想旅行記。著者撮影の写真、切符類も多数掲載。繰り返された旅のディテールがほぼ正確に記された稀有な作品。

■『戦争とバスタオル』安田浩一・金井真紀(亜紀書房)
風呂好きの2人が、タイ、沖縄、韓国、大久野島(広島県)など旅先の風呂をめぐり「湯けむりの先にある歴史の真実」をたどる旅。世代も性別も異なる二人の共著だからこそ描けた歴史紀行。


[第7回「斎藤茂太賞」ならびに第4回「旅の良書」お問い合わせ]
一般社団法人 日本旅行作家協会事務局(担当/八重野充弘)
〒104‐0061 東京都中央区銀座1-5-5 明興ビル4F
TEL03‐3538‐2345 FAX03‐3538‐2346
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