固体電池の市場規模、2028年に3億1,400万米ドル到達予測
配信日時: 2022-03-03 10:00:00
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「固体電池の世界市場 - COVID-19の影響分析:タイプ、充電可能性、容量、用途(家電、電気自動車、エネルギーハーベスティング、医療機器、パッケージング、ワイヤレスセンサー)、地域別 - 2028年までの予測」(MarketsandMarkets)の販売を3月2日より開始いたしました。
【 当レポートの詳細目次 】
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固体電池の市場規模は、2022年の5,800万米ドルからCAGR32.5%で成長し、2028年には3億1,400万米ドルに達すると予測されています。電気自動車における固体電池の必要性の高まりや、家電製品の小型化傾向、大手企業の研究開発活動の活発化などの要因が、固体電池市場の成長を後押ししています。固体電池は、電気自動車のゲームチェンジャーとなる可能性があり、携帯電話やラップトップなどの高度な家電製品をサポートし、エネルギーハーベスティングやウェアラブルデバイスなどの新しいアプリケーションに採用されています。
COVID-19の固体電池市場への影響
COVID-19パンデミックにより、世界的に工場、倉庫、企業、研究機関の閉鎖が行われました。これに加えて、社会的な距離の保持、旅行の制限、公共スペース、レストラン、テーマパーク、シネマホール、モールへの入場制限など、多くの閉鎖措置が実施されました。ほとんどの産業でサプライチェーンや物流関連サービスに混乱が生じ、固体電池市場の成長にも影響が及びました。中小企業の閉鎖、物流の混乱、ロックダウンなどの問題により、エンドユーザーからの需要も2020年から2021年にかけて大きく減少し、市場は縮小しています。各国政府はヘルスケア分野への支出を増やしています。
牽引要因:固体電池の限界を克服するための研究開発活動の活発化
固体電池は、リチウムイオン電池に比べてエネルギー密度が高く、安定性および安全性が高い一方で、イオン伝導性が低く、コストが高いなどの制限があります。これらの問題を解決するには、さまざまな材料からなる固体電解質を導入する必要があります。高分子固体電解質や無機固体電解質は、全固体電池に適していますが、イオン伝導性が低く、機械的特性が劣るなどの限界があります。これを解決するには、活性または不活性の無機フィラーと高分子マトリックスを含む複合固体電解質(CSE)が必要になります。Robert Bosch(ドイツ)、Planar Energy Devices(米国)、QuantumScape(米国)、トヨタ自動車(日本)などの企業が、より優れた機能を持つ固体電池の開発に取り組んでいます。これらの企業の取り組みは、エンドユーザー産業での採用拡大につながると期待されています。
抑制要因:固体電池の高額な製造コスト
固体電池の開発には、研究開発活動や製造施設の設立など多額の投資が必要です。また、固体電池を製造するためには、高度な機械の導入や、ハイエンドの技術の導入も必要です。固体電池は、化学的不活性の固体電解質と、電極間のイオン伝導性を両立させる設計が難しく、さらに、電解質が膨張・収縮を繰り返すことで脆くなり割れやすいという問題があります。固体電池の製造コストは、液体リチウムイオン電池の約8倍するうえ、メーカーは固体電池を製造するために別の生産ラインを用意する必要があります。固体電池の開発に使用される機械や技術への多額の投資は、新規参入者にとっての制限となっています。
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