東芝:車載情報通信システムおよび産業用機器向け10Gbps対応イーサネットブリッジICのラインアップ拡充について

プレスリリース発表元企業:Toshiba Electronic Devices & Storage Corporation

配信日時: 2022-01-12 11:00:00

東芝:車載情報通信システムおよび産業用機器向け10Gbps対応イーサネットブリッジICのラインアップ拡充について

~ 2portの10Gbps 対応イーサネット AVB /TSN および3ポートのPCIe® Gen3 スイッチを搭載 ~

(川崎)-(ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、車載情報通信システムおよび産業用機器向けに、10Gbpsの通信速度を可能にするイーサネットブリッジIC「TC9563XBG」をラインアップに追加し、サンプル出荷を開始しました。2022年8月から量産を開始する予定です。

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東芝:車載情報通信システムおよび産業用機器向けに、10Gbpsの通信速度を可能にするイーサネットブリッジIC「TC9563XBG」 (画像:ビジネスワイヤ)東芝:車載情報通信システムおよび産業用機器向けに、10Gbpsの通信速度を可能にするイーサネットブリッジIC「TC9563XBG」 (画像:ビジネスワイヤ)

車載ネットワークは、今後ゾーンアーキテクチャ―[注1]に進化していく中、各ゾーン間の通信はマルチギガ[注2]と呼ばれる1Gbps以上のイーサネットでリアルタイム接続されるようになります。

新製品は、当社初の2ポートの10Gbps対応のイーサネットを搭載し、USXGMII、XFI、SGMII、RGMII[注3]のインターフェースから選択可能です。この2ポートのイーサネットはそれぞれリアルタイム処理、同期処理を可能にするイーサネット AVB[注4]およびTSN[注5]に対応しています。さらに、簡易SR-IOV(バーチャルファンクション)[注6]に対応しています。
これらの機能により、新製品は次世代の車載ネットワークに適したソリューションを提供します。
また、ゾーンアーキテクチャーでの利用に限らず、各通信機器の速度も高速化してきており、IVI、テレマティックスなど幅広い車載のアプリケーションや、産業機器にも適用できます。当社既存製品である1Gbps イーサネット対応のTC9560、TC9562シリーズの後継品としても活用できます。

さらに、近年Wi-fi®などデバイス間の通信にPCIeインターフェースを備える機器が増えてきており、ホストSoCが持っているPCIeインターフェースが不足する傾向にあります。
新製品は、ホストSoCとの通信および、PCIeインターフェースを搭載している機器との接続のため、3ポートのPCIe Gen3対応スイッチを搭載しています。PCIeスイッチの構成は、ホストSoCとの接続用に4laneのアップストリームポートが1つ、PCIe搭載機器との接続のために1laneのダウンストリームポートが2つとなっています。
3ポートPCIeスイッチ機能を利用することで、PCIeインターフェース不足を解消できます。

なお、新製品は、車載ICの品質試験規格AEC-Q100 Grade 3[注7]に準拠予定です。

[注1] ゾーンアーキテクチャ: 次世代の車載ネットワークとして採用が予想されている構成。車を複数のゾーンに分けて、ゾーン間を高速接続し協調動作させるネットワーク構成。
[注2] マルチギガ:マルチギガイーサネット(2.5Gbps~10Gbps)の略。車載ネットワークで近年1Gbpsより大きい帯域が必要とされている。
[注3] USXGMII,XFI,SGMII,RGMII :イーサネットのインターフェース規格名。USXGMII= Universal Serial 10 Gigabit Media Independent Interface; XFI=10 Gigabit serial Interface; SGMII = Serial Gigabit Media Independent Interface; RGMII = Reduced Gigabit Media Independent Interface.
[注4] イーサネットAVB : IEEE802.1 Audio/Video Bridgingのこと。イーサネットの標準技術を使いオーディオやビデオデータを取り扱う規格。
[注5] イーサネットTSN : IEEE802.1 Time-Sensitive Networkingのこと。AVB規格より低遅延データ転送を実現する規格。
[注6] SR-IOV : Single Root I/O Virtualizationの略。PCIデバイス側で仮想化をサポートする規格。
[注7] AEC-Q100 Grade 3 : 自動車業界が策定する集積回路の信頼性認定試験基準。

応用機器

・車載インフォテインメント
・車載テレマティックス
・車載ゲートウェイ
・産業用機器

新製品の主な特長

・2ポートの10Gbps対応のEthernet (USXGMII、XFI、SGMII、RGMIIから選択)
・3ポートのPCIe Gen3スイッチ
・AEC-Q100 Grade 3対応予定

新製品の主な仕様

品番

TC9563XBG

CPUコア

Arm® Cortex®-M3

HOST (外部アプリケーション)

インターフェース

・PCIe® I/F : Gen3.0(8GT/s) 3ポートスイッチ

Upstream: 1ポート ×4 lane

Downstream:2ポート 各x1 lane

 

パワーマネージメントとして、L0s, L1 and L1 PM

substateの低電力状態をサポート

 

簡易SR-IOV(バーチャルファンクション)の利用可能

車載インターフェース

・Ethernet AVB、TSN対応MAC内蔵(2ポート)

 

対応インターフェースは

PortA:USXGMII、XFI、SGMIIから選択

PortB:USXGMII、XFI、SGMII、RGMIIから選択

 

通信速度は

USXGMII選択時 : 2.5G/5G/10Gbps

XFI選択時:10M/100M/1000M/2.5G/5G/10Gbps

SGMII選択時:10M/100M/1000M/2.5Gbps

RGMII選択時:10M/100M/1000Mbps

周辺インターフェース

・I2CまたはSPIからの選択

・UART 1ch

・割り込みポート

・GPIO

電源電圧

1.8V/3.3Vからの選択 (IO)

1.8V (USXGMII/XFI/SGMII/RGMII)

1.8V (PCIe、PLL、OSC)

0.9V (Core)

パッケージ

P-FBGA 220ボール、10mmx10mm、0.65mmピッチ

新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。
TC9563XBG

当社の車載イーサネットブリッジICについては下記ページをご覧ください。
車載イーサネットブリッジIC

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