建築学部 遠藤新研究室がプロデュースした広場「カナドコロ」が2021年度グッドデザイン賞を受賞

プレスリリース発表元企業:学校法人 工学院大学 広報課

配信日時: 2021-11-30 16:00:00

工学院大学(学長:伊藤 慎一郎、所在地:東京都新宿区/八王子市)まちづくり学科 遠藤新研究室と川崎市の共同研究事業である広場「カナドコロ」が、2021年度グッドデザイン賞(公共の建築・空間分野、主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。

「カナドコロ」は、30年もの間、空き地状態であった公有地を整備した広場です。このプロジェクトでは、増加が予想される市中の空地を資源の一つと捉え、市民の暮らしを豊かにするグリーンインフラとして活用しています。以前は空地だった場所が、子どもたちの日常的な遊び場やフリーマーケットなどのイベントスペースとして、地域のつながりを生む場になっています。広場の名称には金程地区の拠り所という意味が込められており、多くの近隣住民から親しまれています。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/287377/LL_img_287377_1.jpeg
2021年度グッドデザイン賞を受賞した広場「カナドコロ」

■デザインのポイント
1. 空き地を地域資源として開放し、日常利用やイベント等で自由に利用できる「開かれた場」として転用する
2. 作り込み過ぎず、利用の進化にあわせて少しずつDIYで進む「簡易かつ楽しめる維持管理」が可能な広場
3. 生態系サービスを活用し、環境貢献しながら居心地の良さを生み出す「グリーンインフラ」としての広場


【グッドデザイン賞 審査員コメント】
日本の多くの都市は今、宅地の郊外化と同時に人口減少フェーズに移行した社会状況において、空き家が解体されて空き地になり、駐車場や荒地として低未利用の状態で放置されると、地域の魅力や安全性が損なわれ、ますます地域の活力が失われるという悪循環に陥っています。空き地が増えるのは当然のこととしても、その利用のあり方に地域の価値を損なわないようなデザインが必要です。地域住民が自分ごととして楽しみながら空き地の運営に関わること、できるだけ無理をしないことなど、今後の空きだらけの都市の魅力を向上させていくためのヒントが、この作品にはたくさん散りばめられています。

グッドデザイン賞 広場「カナドコロ」紹介ページ:
https://www.g-mark.org/award/describe/52722


【遠藤 新教授(まちづくり学科)コメント】
空き家・空き地など今後の都市に増えるであろう「空き」をいかにして街の暮らしに役立てるか。その一つの答えを模索したのが「カナドコロ」です。研究室の学生達の地道な頑張りがグッドデザイン賞という形で日の目を見ることになり、とてもうれしいです。「カナドコロ」は、コロナ禍において貴重な屋外公共空間を提供できているように感じます。今後も更に進化させていきたいです。


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