2021年第2四半期 台湾動力手工具製造業の概要と業界動向<ワイズ機械業界ジャーナル2021年11月第3週号発行>

プレスリリース発表元企業:威志企管顧問股イ分有限公司(ワイズコンサルティンググループ)

配信日時: 2021-11-18 11:00:00

~台湾機械業界の最新動向と分析~

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の11月第3週号を発行しました。今週号では、ゴム・プラスチック加工機械設備業界、動力手工具業界、自動化設備メーカーの陽程科技、ギア加工設備業界を紹介します。



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<211118号の記事タイトル>

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●今週号記事の一部を紹介します。


台湾動力手工具製造業の概要と業界動向ー2021年第2四半期

一、産業概要
 動力手工具は電気や空圧を動力とする手持ちの工具で、主に物の組み立てや分解、修理、検査、調整などの作業に使用される。台湾動力手工具製造業の製品は、電動手工具と空圧手工具および治具に分類される。

 電動手工具と空圧手工具は動力源のほか、電動手工具は低出力で高精密性、低トルクの作業に向いている一方、空圧手工具は高出力で低精密性、高トルクの作業に向いているという違いがある。また、空圧手工具はコンプレッサーと接続して使用する必要があるため、使用コストは電動手工具より高い。なお、使用される分野が違うため、この数年の販売割合に大きな変化はない。

 台湾の動力手工具メーカーの地域分布を見ると、台湾の機械産業の中心であり、産業クラスター効果によって台湾当産業メーカーが多く集まる台湾中部が最も多く、続いて北部、南部となる。近年、動力手工具市場は中国メーカーとの競争が激化した影響で、小規模メーカーが撤退したため、メーカー数は減少しており、とくに台湾中部のメーカー数の減少幅が最も高い。しかし、地域別の割合で見ると、台湾中部のメーカー数が2017年以降、65%以上の割合を占めている。

 台湾当産業の主要輸出相手国上位5カ国は、▽米国▽中国▽日本▽ドイツ▽ベルギーで、このうち、対米国輸出は米中貿易摩擦の影響で19年から輸出比率が50%を超えている。一方、対中国輸出比率は中国自動車産業の景気低迷を受けて、19年に順位が3位に後退した。
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二、業界動向
1.原材料価格高騰 動力手工具メーカーが製品価格を引き上げへ
 20年の新型コロナウイルス感染症のパンデミック発生後、世界のサプライチェーンが中断し、▽原材料不足、▽海運用コンテナ不足、▽原材料価格の上昇、▽港湾作業の遅れなどの問題が浮上した。このため、動力手工具を含む製造業メーカーは生産コストが大幅増加した。
 一方で、20年末から新型コロナウイルス感染症の流行状況が落ち着いたことから、多くの産業で受注が急増し、一部の動力手工具メーカーの受注見通しは5~8カ月後まで延びた。これについて、動力手工具業界は21年の世界動力手工具産業の生産量は過去2年の合計生産量の2倍に達するが、動力手工具は消耗品ではなく半耐久財であるため、21年の生産量の成長幅は正常ではないとみている。また、原材料価格と運賃の高騰によって、メーカーの生産コストが大幅上昇しているため、予測を上回る受注増加の影響でメーカーは赤字となる恐れがある。このため、すでに一部のメーカーは顧客と製品価格の引き上げを交渉している一方、新規受注を一時停止したメーカーもある。
 動力手工具業界は原材料価格の高騰が続いており、製品価格の引き上げは必至だ。台湾製の動力手工具は世界市場で一定の知名度と評判を確立しているため、値上げしたとしてもシェアを維持できるだろう。

2.デジタル手工具 高付加価値市場を開拓
 数泓科技(Eclatorq Technology)は、工業技術研究院(工研院)機械所の技術チームと11社の手工具メーカーの合資で設立された台湾初のデジタル手工具メーカーだ。▽デジタルトルクレンチ、▽デジタルトルクドライバー、▽デジタルトルクアダプター、▽デジタルスコヤなどを主要製品とし、主に自動車産業と宇宙航空産業に供給している。
 数泓科技は手動工具のノウハウを基礎として、電子情報技術とセンサー技術を統合してデジタル手工具のビッグデータを構築した。顧客は同社のデジタル手工具とトータルソリューションによって、メンテナンス作業を行う時に手工具を設定・校正する手間を省くことができる。また、フィードバックされたデータを分析することで、新製品開発の参考とすることもできる。
 また、数泓科技はデジタル手工具技術を医療機器や人工知能(AI)技術と統合することで、外科手術やインプラント手術、介護などの医療産業に応用し、高付加価値市場の開発を目指している。


ワイズ機械業界ジャーナルとは


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