ASH年次総会で発表された新データは、生命を脅かすPNHとaHUSの患者に対する最適治療の提供に向け、これら疾患への理解を促進

プレスリリース発表元企業:Alexion Pharmaceuticals, Inc.

配信日時: 2013-12-17 15:36:00

–– バイオマーカーに関する新データはaHUS 患者におけるソリリス(エクリズマブ)による長期補体阻害の必要性を支持 –– –– 拡大した成人aHUS患者集団における最大規模の前向き試験と小児aHUS患者における初の前向き試験から得られたデータが血液学界に提供される –– –– レジストリーの新データは輸血を受けたPNH患者と受けていないPNH患者で疾患の重症度は同等である点を浮き彫りに ––

(米コネティカット州チェシャー)- (ビジネスワイヤ) -- アレクシオン・ファーマシューティカルズ(Nasdaq: ALXN)は本日、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)患者における長期ソリリス(エクリズマブ)投与の臨床的有用性を示す臨床試験データに加え、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)患者に対する最適な治療についての詳細な知見をもたらす新しい患者レジストリーデータを、ニューオーリンズで開催中の第55回米国血液学会(ASH)年次総会・展覧会にて研究者らが報告したと発表しました。データには以下のものが含まれています。

重要なaHUSバイオマーカーに関する新たな包括的研究は、ソリリス投与開始前のaHUS患者は、重度の持続的な終末補体活性化・炎症を呈し、血栓症リスクが高いことを示しています。試験はさらに、ソリリスによる終末補体活性化の阻害は継続すべきであることを示していますが、その理由は終末補体阻害の消失は潜在的に破滅的な臨床上の結果をもたらす可能性があるからです1。 aHUS を患った小児患者における初の前向き臨床試験から得た結果は、小児を対象とした後ろ向き研究から既に得られた結果を裏付け、小児aHUS 患者の第一選択治療薬としてのソリリスの使用を支持するものです2。 最大規模の前向きaHUS試験から得た安全性と有効性のデータは、早期試験の結果を広範囲の成人患者集団に拡大し、診断後にソリリス投与の即時開始を推奨する最近のガイドラインを支持するものです3。 韓国における前向きPNHレジストリーは、輸血を受けないPNH 患者は、輸血を受けた患者と同様に、血栓症や慢性腎臓病(CKD)を含め、生命を脅かす事態をもたらす溶血や臨床症状を呈することを示しています4。 日本で実施された観察臨床研究(OPTIMA)は、さまざまな患者グループにおけるPNH細胞の信頼できる検出を可能とする高感度フローサイトメトリーの重要性を立証しています5。 国際PNHレジストリーにおけるスペインのコホートから得た知見は、PNH患者のクローンサイズを定期的にモニタリングし、先在するPNHクローンの拡大可能性を検出することの重要性を示しています6。 画期的新薬としての終末補体阻害剤ソリリスは、制御不能な補体活性化を特に標的とし、PNH患者向けに承認された治療薬として初にして唯一のものです。PNHは生命を脅かす超希少の衰弱性血管疾患で、補体介在性の溶血(赤血球の破壊)を特徴とします。ソリリスは米国、欧州連合、日本を含む50カ国近くでPNHの治療薬として承認されています。また米国、欧州連合、日本、その他の国々で小児および成人のaHUS患者の初にして唯一の治療薬として承認されています。aHUSは超希少な遺伝性慢性疾患で、重要臓器の不全および早死にをもたらします。

アレクシオンの最高経営責任者(CEO)であるレオナルド・ベル(M.D.)は、次のように述べています。「ASHで発表された広範囲の臨床データは、補体介在性TMAに対しソリリス投与が有意で持続的な阻害をもたらすことを証明し、aHUS の小児・成人患者における ソリリス の長期使用を支持しています。またバイオマーカーに関する新データも、aHUS 患者における長期的な終末補体阻害の必要性を浮き彫りにし、終末補体阻害の消失が血栓症リスクを顕著に高め、重要臓器の破滅的な突然的損傷をもたらす可能性があることを示しています。また最大規模のPNHレジストリーから得られた新たな知見は、可能な限り最適な転帰を達成する上でリスク因子を理解し、PNH患者を継続的にモニタリングすることの重要性を浮き彫りにするものです。新しいデータが一貫してPNHとaHUSへの理解を深め、生命を脅かすこれら超希少疾患の患者に対する治療を最適化できるのは、当社にとって喜びです。」

ソリリス投与を受けたaHUS 患者におけるバイオマーカー(アブストラクト2184)1

本日のポスターセッションにて、ソリリス投与を受けた成人aHUS患者の前向き非盲検試験から得られたバイオマーカーデータを研究者らが発表しました。データは ソリリス投与開始前のベースラインにおいて、aHUS患者は健常なボランティアと比較して、補体介在性TMAの生物学的測定値がすべて有意に上昇していることを示しています。ソリリス投与に先立ち、血漿交換/血漿輸注(PE/PI)を受けている患者、血小板・ハプトグロビン(Hp)・乳酸脱水素酵素(LDH)の値が正常な患者を含め、aHUS患者群のすべてで、健常なボランティアの45~305倍と、終末補体活性の有意な上昇を示しました。またaHUS患者は血管炎症、内皮の活性化と損傷、血栓症のリスク、重要臓器の損傷と近位補体第二経路(CAP)活性化の測定値が有意な上昇を示していました。

ソリリス による持続的な治療は、上昇した終末補体活性化の測定値を有意に低下させて正常化し、以下の結果をもたらしました。

血管炎症を表す測定値が最大94%の有意で持続的な低下。 内皮活性化を表す測定値が最大60%の有意な低下。 内皮の損傷を表す測定値が最大77%の有意で持続的な低下を示してほぼ正常な値となり、終末補体活性化と内皮損傷との間の強い相関性を証明。 血栓症リスクを表す測定値が最大99%の有意で顕著な低下。 ソリリスによる終末補体活性の持続的な阻害は、重要臓器の損傷を表す測定値の劇的な低下と正常化をもたらし、近位CAP活性化を表す測定値も有意に低下させました。試験の著者らは、aHUSにおける終末補体阻害の消失が、潜在性の無症状内皮活性化の増強、内皮損傷の大幅な加速、血栓症リスクの顕著な増大、破滅的な血管虚血と重要臓器損傷の早期かつ持続的なリスクをもたらす可能性があると結論しています。またaHUS患者の臨床試験で、ソリリス投与漏れ後の患者で重度のTMA合併症が観察されています7

アレクシオンの最高医学責任者(CMO)であるCamille L. Bedrosian(M.D.)は、次のように述べています。「本試験のバイオマーカーに関するデータは、ソリリスによる終末補体の長期阻害が、重要臓器の不全や早死にを含め、aHUSの潜在的に破滅的な影響から患者を守るために必要であることを示しています。これらのデータはaHUSが慢性的な特性を持つこと、この生涯にわたる遺伝性疾患を持つ患者において最適な転帰を得るためには、治療を持続させる必要があることを示しています。」

小児および成人のaHUS患者におけるソリリス

ポスター発表(アブストラクト2191)2にて研究者らは、小児aHUS患者にソリリスを使用した初の前向き試験から得た肯定的な結果を発表しました。この非盲検前向き単群多国間試験には、年齢が1カ月超、18歳未満の患者から構成される不均一な集団が組み入れられました。小児aHUS患者22人が含められましたが、うち16人(73%)は新規に診断された患者でした。血漿交換または血漿輸液(PE/PI)の経験は試験への組み入れ条件としませんでした。組み入れられた患者の多数(12/22人、55%)は、aHUS治療目的の初の医薬品としてソリリス投与を受け、ソリリスによる治療に先立ってPE/PI を受けていませんでした。

試験では患者19 人(86%)がソリリスによる26週間の初期治療を完了し、患者22人中14人(64%)が 26週間後に試験の主要評価項目である完全なTMA反応を達成しました。完全なTMA反応は腎機能の有意な改善(クレアチニン25%以上の低下)が要件とされました。血小板数の正常化は患者22人中21人(95%)が達成し、血小板数正常化までの期間の中央値は7日で、ベースラインからの血小板数改善の平均は164 x109/L(p<0.0001)でした。腎機能パラメーターに関しては、推算糸球体濾過量(eGFR)がベースラインから平均64 mL/min/1.73m2(P<0.001)増加し、患者19人(86%)が26週間後にベースラインから少なくとも15 mL/min/1.73m2 の改善を達成しました。26週間目までに患者16人(73%)が血清クレアチニンの少なくとも25%の低下を経験しました。重要な点として、ベースラインで透析を受けていた患者11人中9人(82%)が試験期間にわたって透析を中止し、ベースラインで透析を受けていなかった患者12人すべてが26週間を透析なしで過ごしました。本試験から得られた結果は、2013年米国腎臓学会(ASN)総会でも発表されました8

エモリー大学およびアトランタ小児医療センターの小児腎臓病科長であるラリー・グリーンバウム医師(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「本試験は小児aHUS患者を対象とした初の前向き研究で、ソリリスによる長期治療が血小板数の迅速で持続的な改善と、透析の中止を含む腎機能の有意な改善をもたらすことを証明しました9。この前向き試験で証明された安全性と有効性は、小児を対象に先行する後ろ向き試験と、成人を対象とした発表済みの第2相前向き試験で観察された結果を裏付けるもので、小児aHUS患者に対する第一選択治療薬としてのソリリスの使用推奨を支持するものです。」

本試験でソリリスは全般的に良好な忍容性を示しました。最も多く見られた有害事象(AE)は発熱(50%)と咳(36%)でした。患者1人は ヒト抗ヒト抗体反応を示し、ソリリスによる長期治療を継続しましたが明白な有害反応は認められませんでした2。 別のポスター発表(アブストラクト2179)3で研究者らは、成人aHUS患者におけるソリリスの最大規模の前向き試験から得た肯定的なデータを発表しました。この非盲検単一群多国間試験は、広範な患者集団を代表する成人aHUS患者41人を組み入れています。PE/PIの経験は試験への組み入れ条件とせず、患者のaHUS発症から初回ソリリス投与までの期間は短いものでした(中央値2週間)。試験に参加した患者41人中30人(73%)は新規診断患者で、6人(15%)は現在の臨床症状が発症している間にPE/PIを経験しておらず、24人(59%)はベースラインで透析を受け、9人(22%)は腎臓移植を経験済みで、21人(51%)は特定できる遺伝子変異が見られませんでした。

試験の主要評価項目は達成され、患者41人中30人(73%)が26週間目に、血小板数の正常化、LDH正常化、腎機能の維持(血清クレアチニンのベースラインからの25%未満の上昇)によって測定した場合、完全なTMA反応を達成しました。ソリリスは腎機能を有意に改善し、eGFRのベースラインからの増加は平均29 mL/min/1.73m2(P<0.0001)でした。最も重要な点として、ベースラインで透析を受けていた患者24人中20人(83%)が26週目までに透析を中止しました。本試験の結果は2013年ASN総会でも発表されました8

ナント大学中央病院(フランス・ナント)のFadi Fakhouri医師(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「この試験はaHUSを対象としたものとしては最大規模のもので、先行する前向き試験の結果を拡張するものです。これらの試験ではソリリスによる継続的な治療が成人aHUS患者において、補体介在性TMAの持続的阻害、血液パラメーターの迅速で持続的な改善、腎機能の長期にわたる継続的な改善をもたらしました10。aHUSではPE/PIにもかかわらず死亡率が高く、早死にが起こるため、本試験の結果は明確な診断が下された場合、成人aHUS患者に対してソリリスによる治療の即時開始を推奨する最近のガイドラインを支持するものです。」

本試験におけるソリリスの忍容性は全般的に良好でした。有害事象で最も多かったのは頭痛(37%)、下痢(32%)、末梢性浮腫(22%)でした。髄膜炎菌感染が2例発生しましたが、いずれの患者も回復しました。1人は ソリリス投与を継続し、治療を中止したもう1人はその後に透析を必要とするほど腎機能を悪化させました。本試験で死亡例は認められませんでした3。 別に研究者らは、罹病期間が長く、慢性腎疾患により先にPE/PI管理を受けたことがあるaHUS患者について、ソリリス治療を行った場合における血液状態の改善と腎機能改善に関するデータを発表しました(アブストラクト2186)11。試験で患者らは ソリリスによる治療で血液測定値の即時の改善を示し、続いて腎機能の時間依存的な改善を示しました。分析では患者の大半が1カ月後に血小板数とLDHの改善を示し、それぞれ90%と95%が3カ月後に正常化の閾値を達成しました。腎機能の改善は血液についての転帰よりも遅れて開始し、試験期間を通じて徐々に起こりました。2年間の試験期間終了までには、患者の大半がクレアチニン改善(≥25%)およびCKD改善(≥1ステージ)の閾値を達成しました。著者らはこれらのデータが、aHUSを長期間患い、既にCKDを患っている患者で、腎機能の改善が時間を経て達成できる可能性があることを証明し、ソリリスによる継続的で一貫した治療の重要性を浮き彫りにするものであると結論しました。試験期間を通じ、ソリリスは良好な忍容性を示し、患者1人が死亡しましたが死因はソリリスと無関係であると考えられる合併症でした。 別のポスター発表(アブストラクト3426)12で研究者らは、2年間にわたりソリリスによる治療を受け、進行性血栓性微小血管症(TMA)を有するaHUS患者が、血液状態の改善と腎機能改善までに要した時間に関するデータを発表しました。試験では、ベースラインからの統計的に有意な平均の改善が、血小板数の場合はわずか1週間、eGFRの場合は2週間で達成されました。ヘモグロビンとハプトグロビンに関し、ベースラインからの有意な改善が8週目までに観察されました。改善効果はすべて試験期間完了まで持続しました。血液状態正常化の基準(血小板数および血液状態正常化)と腎機能パラメーター(eGFRの増加≥15 mL/min/1.73 m2、血清クレアチニンの低下≥25%)の達成は、それぞれ4週目と6週目から始まりました。試験期間を通じてソリリスは良好な忍容性を示しました。著者らはこれらのデータが、進行性の TMAを有するaHUS患者における早期治療の重要性を浮き彫りにするものであると結論しました。 PNH患者についてのデータ

ASH総会ではPNH患者について以下のデータも発表されました。

ポスター発表(アブストラクト3720)4で研究者らは、韓国の前向きPNHレジストリーから得たデータを発表しました。韓国人のPNH患者106人の分析では、輸血を受けた患者と同様に、輸血を受けていない患者も溶血の増加、PNHの衰弱性臨床症状、CKD、血栓塞栓症(TE)など生命を脅かす合併症を経験していることが証明されました。

カトリック大学(韓国・ソウル)聖マリア病院の内科教授でポスター13の筆頭著者を務めたJong Wook Lee医師(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「これらのデータは、試験への組み入れ前の12カ月間に輸血を受けた患者と受けない患者とで、PNHにおいて死亡をもたらす2つの主因である血栓症と慢性腎疾患を含め、重度の臨床転帰のリスクは同等であることを示しています。PNH患者に対し最適なアウトカムを確実に得るためには、輸血の経験有無にかかわらず、症候性リスク因子を基本とした治療管理を行うべきです。」 別のポスター(アブストラクト1241)5では、多施設観察研究(OPTIMA)の中間データが報告されました。研究はさまざまな骨髄不全症候群の日本人患者と、PNHが疑われる患者におけるPNH細胞の保有率を測定するために実施されました。研究者らは日本各地の6つの研究所で同一のフローサイトメトリープロトコルを採用することで、PNH細胞の信頼できる検出を可能とする高感度フローサイトメトリーを各研究所で確立しました。検査した1451件のサンプル中、38%がPNH細胞について陽性で、12%はPNH細胞を1%以上有し、PNH細胞を1%以上有する患者の68%はLDH量が正常範囲上限の1.5倍を超えていました。 別のポスター発表(アブストラクト3715)6では、国際PNHレジストリーのスペインのコホートから得られたデータが、PNHにおけるクローンサイズの定期的評価が推奨されることを示していました。スペインの患者117人を、医師報告に基づくPNHタイプに従って3つのグループ、すなわち (1) 溶血性PNH、(2)他の骨髄疾患を有するPNH、(3)無症状のPNHに分類しました。グループ1とグループ2におけるクローンサイズの中央値は診断から組み入れまでの間に増大しました。また血栓症リスクの指標と考えられるLDH活性の中央値は、診断時点でグループ1が最も高い値を示していました。またこの患者コホートではTEの高い有病率が認められました(患者のほぼ4人に1人がTEを有していました)。 aHUSについて

aHUSは生命を脅かす超希少の慢性疾患で、1つ以上の補体制御遺伝子における遺伝的欠損が、慢性で制御不能な補体活性化をもたらし、補体介在性の血栓性微小血管障害症(TMA)を引き起こします。TMAでは全身の微小血管で凝血塊が形成されます14,15。aHUSにおける永続的で制御不能な補体活性化は、生涯を通じたTMAリスクの原因となりますが、TMAは腎臓、脳、心臓、その他の重要臓器に突然の破滅的で生命を脅かす損傷と、早死にをもたらします14,16。また補体介在性TMAは血小板数の減少(血小板減少症)と赤血球破壊(溶血)をもたらします。

aHUSは小児と成人のいずれも罹病します。aHUS患者全体の65パーセントは血漿交換または血漿輸注(PE/PI)による支持療法にもかかわらず、診断後1年以内に死亡するか、腎臓透析が必要となるか、永久的な腎臓損傷を受けることになります17,18。腎臓移植を受けたaHUS患者の大半は後に全身性TMAを発症し、これらTMA患者における移植失敗率は90%に達します19。少なくとも10種類の補体制御遺伝子で変異が同定されているものの、aHUSの確定診断を受けた患者の30~50%で変異は確認されていません20

PNHについて

PNHは超希少な血液疾患で、正常な免疫系の構成要素である補体の慢性で制御不能な活性化により、溶血(患者の赤血球細胞の破壊)をもたらすものです。PNHはあらゆる年齢の人が罹病し、発病の平均年齢は30代前半です21。全患者の約10%は最初の症状を21歳以前に発症します22。PNHは何の前触れもなく発病し、あらゆる人種、病歴、年齢の男女で起こります。PNHは無自覚のうちに進行する場合が多く、診断は1年~10年以上遅れます23。ソリリスが利用可能となる以前では、PNH患者の約3分の1は診断の時点から5年以上は生存できないと推定されていました21。PNHは再生不良性貧血(AA)や骨髄異形成症候群(MDS)などの骨髄疾患を持つ患者 の間で、より多く発見されています24,25,26。原因不明の血栓症患者では、PNHが根本原因となっている可能性があります21

ソリリスについて

ソリリスは画期的新薬としての終末補体阻害剤で、アレクシオンが研究段階から薬事承認、商業化に至るまでの開発に携わりました。ソリリスは米国(2007年)、欧州連合(2007年)、日本(2010年)、その他の国々で、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)患者に対する承認薬として初にして唯一のものです。PNHは、生命を脅かす超希少の衰弱性血管疾患で、補体介在性の溶血(赤血球の破壊)を特徴とします。ソリリスは溶血の低減が適応となっています。またソリリスは米国(2011年)、欧州連合(2011年)、日本(2013年)、その他の国々で、非典型溶血性尿毒症(aHUS)患者の初で唯一の治療薬として承認されています。aHUSは生命を脅かす超希少の衰弱性遺伝性疾患で、補体介在性の血栓性微小血管症(TMA、微小血管における凝血塊)を特徴とします。ソリリスは補体介在性TMAの阻害が適応となっています。aHUSに対するソリリスの有効性は、TMAと腎機能への影響を基盤としています。さらに別の患者を対象とする前向き臨床試験が、aHUS患者に対するソリリスのメリットを確認する目的で進行中ですが、その暫定結果が今回のASHで報告されています。ソリリスは志賀毒素産生大腸菌と関連した溶血性尿毒症症候群(STEC-HUS)患者の治療は適応となっていません。補体阻害についての画期的イノベーションに対し、アレクシオンと ソリリスは製薬業界における最高の栄誉として、2008年プリ・ガリアン米国賞(Prix Galien USA)最優秀バイオテクノロジー製品賞(将来のバイオ医薬品研究に広範な影響を及ぼす製品)と、2009年プリ・ガリアン・フランス賞(希少疾患治療薬部門)を授与されました。

米国での完全な処方情報を含め、ソリリスの詳細については www.soliris.net をご覧ください。ソリリスの欧州での完全な処方情報についてはをこちらをご覧ください:http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/medicines/human/medicines/000791/human_med_001055.jsp&mid=WC0b01ac058001d124

重要な安全性情報

米国でのソリリスの製品ラベルには次の内容の枠囲み警告が記載されています。「ソリリス投与を受けた患者で生命を脅かし致命的となる髄膜炎菌感染症が発生しています。髄膜炎菌感染症は早期に発見し治療を施さなければ、急速に生命を脅かすか、致命的となる場合があります。補体欠損症患者における髄膜炎菌ワクチン接種に関する最新の米国予防接種諮問委員会(ACIP)勧告に従う必要があります。ソリリスによる治療の遅延が髄膜炎菌感染症発症のリスクより重大である場合を除き、ソリリスの初回投与より少なくとも2週間前に髄膜炎菌ワクチンの接種を患者に施します(髄膜炎菌感染症の管理に関する補足的ガイダンスについては、『重篤な髄膜炎菌感染症、Serious Meningococcal Infections (5.1) 』を参照願います)。髄膜炎菌感染症の初期兆候について患者をモニタリングし、感染症が疑われるかどうかについて直ちに評価を行います。ソリリスはリスク評価・緩和戦略(REMS)に従った制限プログラムを通じてのみ提供可能です。処方者はソリリスのREMSに従って、プログラムに登録しなければなりません。ソリリスのREMSへの登録と詳細情報については、1-888-soliris(1-888-765-4747) にお電話ください。」

ソリリスの臨床試験におけるPNH患者の治療で最も多く報告された有害事象は、頭痛、鼻咽頭炎(鼻水)、背痛、悪心でした。ソリリス投与期間中の抗凝固療法中止の影響はまだ確立していないため、PNH患者に対しソリリスによる治療を施す場合、抗凝固管理を変更してはなりません。aHUS患者の場合、ソリリスの臨床試験で最も多く報告された有害事象は、高血圧、上気道感染、下痢、頭痛、貧血、嘔吐、悪心、尿路感染、白血球減少症でした。重篤な髄膜炎菌感染症のリスクに関する枠囲み警告を含め、ソリリスの完全な処方情報をご覧ください。

アレクシオンについて

アレクシオン・ファーマシューティカルズは生活を変える治療製品のイノベーション・開発・販売を通じ、重篤な超希少疾患の患者に貢献することに傾注するバイオ製薬会社です。アレクシオンは補体阻害の世界的リーダー企業で、PNH患者とaHUS患者の治療薬としてソリリス(エクリズマブ)を開発・販売しています。PNHとaHUSは生命を脅かす超希少の衰弱性疾患で、慢性で制御不能な補体活性化が原因です。ソリリスは現在、PNHの治療薬として50カ国近くで承認され、aHUSの治療薬として米国、欧州連合、日本、その他の国々で承認されています。アレクシオンは PNHとaHUS以外の重篤な超希少疾患におけるソリリスの潜在的な追加適応症を評価しており、その他にも複数の治療領域にわたって非常に革新的なバイオテクノロジー製品候補を開発しています。本プレスリリースとアレクシオン・ファーマシューティカルズの詳細については、www.alexionpharma.com をご覧ください。

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セーフハーバーに関する記述について

本ニュースリリースは期待される臨床開発、規制上および商業上の節目となる成果、PNH/aHUS患者に適用し得るソリリス(エクリズマブ)治療による潜在的な健康上および医学上の利益に関する記述を含め、将来見通しに関する記述を含みます。将来見通しに関する記述は、諸要因による影響を受け、これら要因により将来見通しに関する記述がアレクシオンの結果および計画と異なる可能性があります。これらの要因は例えば、現行の適応症および潜在的な適応症を対象とするソリリスの上市に関する販売承認または重大な制限に関する規制当局の決定、ならびに米証券取引委員会にアレクシオンが提出した報告書の中で適時記載したさまざまなその他のリスクなどがあります。その他のリスクには、アレクシオンの2013年9月30日を末日とするForm 10-Q四半期報告書および米証券取引委員会に提出したその他の報告書に記載したリスクを含みますが、これらに限定されません。アレクシオンは、法の下で義務が生じる場合を除き、この日付後の出来事または状況を反映するためにこうした将来見通しに関する記述のいずれも更新する意図はありません。

  References ___________________   1 Cofiell R, Kukreja A, Bedard K, et al. Biomarkers of Complement and Endothelial Activation, Inflammation, Thrombosis and Renal Injury In Patients (pts) with aHUS Treated with Eculizumab (ECU). 第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月8日)にて発表:Abstract 2184。

2 Greenbaum L, Fila M, Ardissino G, et al. Eculizumab (ECU) Inhibits Thrombotic Microangiopathy (TMA) and Improves Renal Function In Pediatric Patients (Pts) with Atypical Hemolytic Uremic Syndrome (aHUS).第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月8日)にて発表:Abstract 2191。

3 Fadi F, Hourmant M, Cataland SR, et al. Eculizumab (ECU) Inhibits Thrombotic Microangiopathy (TMA) and Improves Renal Function In Adult Patients (Pts) With Atypical Hemolytic Uremic Syndrome (aHUS).第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月8日)にて発表:Abstract 2179。

4 Lee JW, Jang HK, Kim JS, et al. Clinical Signs and Symptoms in Non-Transfused Patients with Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria from a Korean Prospective PNH Registry.第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月9日)にて発表:Abstract 3720。

5 Obara N, Chiba S, Hosokawa K, et al. Baseline Assessment of GPI-Anchored Protein Deficient Blood Cells in Patients with Bone Marrow Failure (The OPTIMA Study). 第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月7日)にて発表:Abstract 1241。

6 Villegas A, Gaya A, Ojeda E, et al. Periodic Evaluation of the Cline Size is Mandatory in PNH: Study of the Spanish Cohort of the International PNH Registry. 第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月9日)にて発表:Abstract 3715。

7 Soliris® (eculizumab) Prescribing Information. Cheshire, CT: Alexion Pharmaceuticals, Inc.; 2012.

8 Soliris® (eculizumab) Inhibits TMA and Improves Renal Function in Pediatric and Adult Patients with atypical Hemolytic Uremic Syndrome (aHUS). Alexion Pharmaceuticals, Inc.: November 9, 2013. http://news.alexionpharma.com/press-release/product-news/soliris%C2%A0eculizumab-inhibits-tma-and-improves-renal-function-pediatric-and.

9 Larry Greenbaum博士はアレクシオン・ファーマシューティカルズから研究助成を受け、当社の顧問を務めています。

10 Fadi Fakhouri博士はアレクシオン・ファーマシューティカルズから研究助成を受け、当社の顧問を務めています。

11 Licht C, Muus P, Legendre C, et al. Time to Hematologic and Renal Improvements in Atypical Hemolytic Uremic Syndrome Patients with Long Disease Duration and Chronic Kidney Disease (CKD) Treated with Eculizumab. 第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月8日)にて発表:Abstract 2186。

12 Muus P, Bedrosian CL, Furman RR, et al. Time to Hematologic and Renal Improvements in aHUS Patients with Progressing Thrombotic Microangiopathy Treated with Eculizumab Over Two Years. 第55回米国血液学会(ASH)年次総会(米ルイジアナ州ニューオーリンズ、2013年12月9日)にて発表:Abstract 3426.

13 Jong Wook Lee博士はアレクシオン・ファーマシューティカルズから研究助成を受け、当社の顧問を務めています。

14 Benz K, Amann K. Thrombotic microangiopathy: new insights. Curr Opin Nephrol Hypertens. 2010;19(3):242-7.

15 Ariceta G, Besbas N, Johnson S, et al. Guideline for the investigation and initial therapy of diarrhea-negative hemolytic uremic syndrome. Pediatr Nephrol. 2009;24:687-96.

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17 Caprioli J, Noris M, Brioschi S, et al. The impact of MCP, CFH, and IF mutations on clinical presentation, response to treatment, and outcome. Blood. 2006;108:1267-9.

18 Loirat C, Garnier A, Sellier-Leclerc AL, Kwon T. Plasmatherapy in atypical hemolytic uremic syndrome. Semin Thromb Hemost. 2010;36:673-81.

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