アジア財団、2013年のアフガニスタン世論調査を公表

プレスリリース発表元企業:The Asia Foundation

配信日時: 2013-12-05 16:48:00

全34州のアフガニスタン市民9260人への調査で、この国が直面する最も困難な問題として治安、腐敗、失業が挙がる

(アフガニスタン・カブール)- (ビジネスワイヤ) -- アジア財団は本日、「2013年のアフガニスタン:アフガニスタン世論調査」を公表しました。7月に、地元の世論調査員が全国的サンプルとして全34州のアフガニスタン人の男女9260人を面接調査しました。アフガニスタン人は、アフガニスタンが国として直面する3つの最大の問題として、治安(30%)、腐敗(26%)、失業(25%)を挙げています。アフガニスタン人は、地域の最大の問題として、失業(27%)、電力(24%)、道路(19%)を挙げました。調査対象となったアフガニスタン人の半数以上は、2014年の選挙の結果が生活にプラスの変化をもたらすだろうと答えていますが、81%は選挙当日の治安について懸念しています。2013年の調査は全34州のアフガニスタン市民に対する当財団の9回目の年次調査であり、この国で最も長く行われている世論調査です。2004年以来、5万5000人以上のアフガニスタン人を面接調査しています。調査結果は本日、アフガニスタンのカブールとオーストラリアのキャンベラで発表されました。

アフガニスタンでは、2014年に治安と政治の大規模な移譲を控えています。4月には大統領選挙が行われ、12月は国際部隊の撤退期限です。こうした状況の中で行われたこの調査は、アフガニスタンの重要問題である選挙、治安、政治参加、経済と雇用、女性の権利に関する経験的データを提供し、市民の意見を明らかにします。

アジア財団のアフガニスタンにおける現地副代表のアブドゥラ・アフマドザイは、次のように述べています。「激動の年にもかかわらず、アフガニスタン人は回復力に富み、楽観姿勢を維持しています。調査では強い不安感と恐怖感が明らかになった一方で、アフガニスタン人は今後の選挙の結果とアフガニスタンの安定化に向けた政府の融和努力に期待しています。」

2013年の調査の主要な結果は次の通りです。

アフガニスタン人は、治安、腐敗、失業を引き続き懸念しています。
アフガニスタン人は、アフガニスタンが国として直面する3つの最大の問題として、治安(30%)、腐敗(26%)、失業(25%)を挙げています。全体的に、アフガニスタン人の過半数(2012年の48%から上昇して2013年は59%)が安全や治安に関する懸念を報告し、懸念が最も強いのは西部地域です。 アフガニスタン人は2014年の選挙に期待する一方で、懸念として治安を挙げています。
半数以上(56%)が、2014年の選挙の結果が生活にプラスの変化をもたらすだろうと答えています。ほとんどのアフガニスタン人(81%)が、治安状況が選挙当日に投票所に出かけるかどうかを決定する要因であると答えています。 アフガニスタン人のさまざまな機関や組織に対する信頼は、8年ぶりの低水準です。
議会に対する国民の信頼は、最も大幅に低下(15%)しました。同時に、地方政府・自治体の実績に対するアフガニスタン人の満足度も著しく低下しました。 アフガニスタン人は、引き続きこの国が正しい方向に向かっていると答えています。
2012年(52%)から増加して、57%がアフガニスタンは正しい方向に向かっていると報告しています。全体的な楽観傾向は、中部・ハザラジャート地域、南西地域、南東地域で最も高くなっています。 アフガニスタン人は、反政府武装グループ(AOG)に対する政府の融和努力について非常によく知っています。
74%がAOGに対する政府の融和努力を認識している一方で、これらの取り組みが国の安定化に貢献し得ると答えたのは63%です。3分の1(35%)がAOGに共感すると答え、2012年の30%と2011年の29%から増加しました。アフガニスタン人がAOGの目標に反対する理由を尋ねると、主な理由としてAOGが罪のない民間人を殺すことが挙げられました。 アフガニスタン人は、引き続きアフガニスタン国軍とアフガニスタン国家警察を支持し、大きな信頼を寄せています。
91%がアフガニスタン国軍は治安を改善していると報告する一方で、アフガニスタン国家警察も治安を改善していると答えたのは86%です。同時に、76%がアフガニスタン国家警察は引き続き外国の支援を必要としていると答えています。 アジア財団のアフガニスタンにおける女性の権限向上・開発担当ディレクターのパルワシャ・L・カカールは、次のように述べています。「今年の調査では、アフガニスタンの女性と少女に対する認識の変化も明らかになりました。過去10年間に大きく進歩したにもかかわらず、アフガニスタンの女性は治安、政治、経済上の大きな課題に直面しています。アフガニスタン人は、今日のアフガニスタンの女性が直面する最も緊急の問題として、非識字と雇用機会の欠如を報告しています。」

調査報告書のダウンロードと「アフガニスタンの可視化(Visualizing Afghanistan)」プラットフォームの利用は、www.asiafoundation.org/ag2013pollで可能です。2013年の調査の写真スライドショーをご覧ください。ツイッター(@Asia_Foundation、#AfghanSurvey)で私たちと交流してください。

この調査について

2013年のアフガニスタン:アフガニスタン世論調査は、アジア財団がアフガニスタンで実施した第9回目の年次世論調査です。専門の調査チームを2013年7月17日から7月25日まで派遣し、全国的サンプルとなるアフガニスタン人の男女9260人から意見と見通しを収集しました。962人の男女の調査員が、困難な条件となることが多い中でこの国の全34州で個人面接を行いました。回答者は18歳以上で、14%の都市部世帯と86%の農村部世帯が含まれていました。2013年の全体の誤差の範囲は+/- 2.25%で、標本誤差は+/- 1.10%(いずれも信頼度95%において)です。2013年の調査は、アジア財団がオーストラリア(外務貿易省、DFAT)、英国の外務連邦省(FCO)と国際開発省(DFID)、米国国際開発庁(USAID)の援助を受けて実施しました。

アジア財団のアフガニスタンでの活動について

アジア財団は非営利の国際開発組織として、活気に溢れ発展を続けるアジア全域で人々の生活向上に取り組んでいます。アジア財団は1954年にアフガニスタンで活動を始め、2002年にカブール・オフィスを再開しました。以来、当財団はアフガニスタンの国土復興と開発推進の努力を支援してきました。活動プログラムでは、統治、法律、市民社会(新憲法の立案と全国的な有権者登録の支援を含む)、市民教育、女性の権限向上と教育に重点を置いています。

*スポークスパーソンには、アフガニスタン、オーストラリア、米国でお会いいただけます。

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