災害時の「透析難民」を防ぐ情報共有プラットフォーム「緊急時透析情報共有システム」誕生
配信日時: 2021-08-31 10:00:00
東京都透析医会、東京都臨床工学技士会との医工連携事業
医療システムソリューション等を提供するアルカディア・システムズ株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役:小幡忠信)は東京都透析医会、東京都臨床工学技士会と共同の医工連携事業として、災害時に透析医療継続の中心となる「緊急時透析情報共有システム DIEMAS (Dialysis Information in Emergency Mapping System)」を立ち上げました。災害時に情報を一元管理し、医療現場、災害対策チーム、企業、行政が情報を共有できるプラットフォームです。
また、本システムのより強固なネットワークの構築と垣根を越えた連携のために、企業・団体のみなさまからのご支援も募っております。ご協力を心よりお願い申し上ます。
報道関係各位
2021年9月1日
アルカディア・システムズ株式会社
[画像1: https://prtimes.jp/i/85689/2/resize/d85689-2-b9d5d9a8aeb5f1b36f8a-6.png ]
緊急時透析情報共有システムURL: https://diemas.jp/MapHospitalDamaged
国内で年々増加傾向にある透析患者は、災害発生時には特別な支援が必要とされる災害弱者(災害時要支援者)とされます。地震をはじめとする自然災害に直面した場合、停電や断水などライフラインが遮断され、万全な医療体制がなければ、たった4~5日透析治療が受けられないだけで命の危険にさらされてしまいます。
当社では、今後も起こりうる災害に対し事前に備えて透析難民を防ぐため、緊急時に透析情報を共有できる新たなシステムを始動いたしました。透析施設、公的機関、患者がそれぞれ自発的に情報を発信し、同じプラットフォームの情報を閲覧することで、災害時に重要となる「自助」「共助」「公助」を最大限有効活用でき、一人でも多くの尊い命を救う革新的なシステムとなります。
プロジェクト発足背景と私たちの想い
透析患者は年々増加する一方で、大地震や集中豪雨など自然災害により、停電や断水の影響で治療の継続が困難になるケースや、そもそもご自身で透析条件をきちんと把握できていない状況など、過去さまざまな課題に直面してまいりました。それらを踏まえ、当システムは緊急時に透析難民を防ぎ、緊急時の透析治療をサポートすることを目的に連携して立ち上げました。
<システム機能概要>
当システムを活用し、緊急災害時にそれぞれが自発的に行動することで、一人でも多くの尊い命を救うためのツールとなります。特に都道府県の枠を超えた連携を図るために、多くの都道府県での導入はもちろんのこと、透析治療を受けている皆さまにも積極的にご登録いただくことで、災害時により効果を発揮します。
1. 被災状況の入力
[画像2: https://prtimes.jp/i/85689/2/resize/d85689-2-7768f1afa3b18e177e43-1.png ]
あらかじめ各施設の設備、医療従事者数や患者数を登録することで、災害時に簡単に被災状況の入力が可能です。
そして、入力された被災状況を俯瞰的に地図上で災害対策管理者が閲覧し、迅速な判断/行動につながります。
2. 透析要請
[画像3: https://prtimes.jp/i/85689/2/resize/d85689-2-2da2eeecfb08e44fc7af-2.png ]
被災した場合、災害対策チームへ患者の透析を要請することが可能です。
また、被災していない施設で透析患者を受け入れることができる施設も同様に、その人数を入力することができ、その情報を元に管理者はどこの病院に誰を移動させるかを手配することが可能です。
3. 人材リクエスト
[画像4: https://prtimes.jp/i/85689/2/resize/d85689-2-5f232c09864d2e045c7d-3.png ]
看護師や臨床工学技士などの医療スタッフの不足数をリクエストすることができます。
迅速に職種別の不足数を把握することができ、JHAT(日本災害時透析医療協働支援チーム)と協力し、人材を派遣することが容易になります。
4. 医療物資リクエスト
[画像5: https://prtimes.jp/i/85689/2/resize/d85689-2-aa1ff68ecb5fb98daa0d-4.png ]
災害時に不足する医療物資をリクエストすることができます。
その情報が集約され都道府県ごとに不足する資材を一般公開し、様々な方からの支援を募ることができます。
そして、支援していただいた医療物資を必要な施設に必要なものを必要なタイミングで送ることが可能になります。
5. 災害対策チームの機能
●患者マッチング
[画像6: https://prtimes.jp/i/85689/2/resize/d85689-2-d074df9c2ff05c81f336-7.png ]
地図上に表現された情報を元に、患者の受け入れ施設のマッチングすることが可能です。
被災施設が赤丸、受入可能施設が青丸で表示され、
一目で距離感と人数を把握し、その施設にマッチングすることができます。
スピーディーな患者の受け入れ先検討をサポートします。
●人材、医療資材リクエスト状況確認
[画像7: https://prtimes.jp/i/85689/2/resize/d85689-2-4d94dc62efaf4ac533d9-8.png ]
管理者側で、人材、医療資材の必要な施設に必要な人、資材のリクエスト状況を把握でき、
JHAT等の災害医療人材の派遣チームや医療ディーラーと協力することで、必要な人材、物資を必要なところに送ることができるようになります。
広がる相互扶助の輪
東京都透析医会に続き、現在神奈川県の災害等危機発生時の活動主体である「神奈川県透析危機対策協議会」(神奈川県透析医会、神奈川県 透析施設連絡協議会、神奈川県臨床工学技士会、 神奈川県腎不全看護研究会の4団体で構成される「災害等危機発生時における医療体制継続の円滑化」を目的として設立された団体:https://kanagawa-dc.jp/)にて導入されています。
東京都と神奈川県の2大都市での運用で広域連携に向けた第一歩を踏み出しました。
今後は、埼玉県等に広げ、関東で県をまたいだ広域連携を実現できるように展開していく予定。
関東だけではなく、関西や東海、九州など、災害の発生の可能性があり、広域連携が必要とされる地域に順次拡大していきたいと考えております。
当プロジェクトへのご支援のお願い
本システムは、災害時に多くの関係者が利用することから、一つの団体が多額の支出をしてシステム構築するのではなく、少しずつ負担するモデルです。それぞれの関係者からの拠出だけでは運営費用を賄うことができないため、多くの企業や団体からのご支援をお願いしたいと存じます。
ご支援いただきました企業様は、DIEMASの医療従事者サイトや患者サイトに支援企業として社名を公表させていただきます。
災害時に向けて備え、更なる強固なネットワークの構築と垣根を越えた連携のためにも、皆さまからの力強いご支援を賜りたく、ご協力を心よりお願い申し上げます。
ご支援いただける場合は、以下までお問い合わせください。
DIEMAS事務局(メールアドレス:support@diemas.jp)
東京都透析医会について
諸団体との情報交換・共有を行った上で、地域の透析医療に貢献すること目的に設立し、災害時には中心的な役割として東京都の施設での情報集約の礎を築き、行政、インフラ企業、医療団体との連携を行う。本システムの構築にあたっては、名称や基本概念の発案など準備段階から関わり、利用/活用し、本システムの実用的な内容のために貢献
<東京都透析医会>
会長:安藤亮一
https://tokyo-touseki-ikai.com/
東京都臨床工学技士会について
臨床工学技士の学術技能の研鑽及び資質を目的に設立し、災害時の医療継続に中心的な役割となる組織で、医工連携事業として当プロジェクトでも実運用面での詳細なシステムの要件や仕様について助言し、災害時の実運用に沿ったシステム構築に貢献。
<東京都臨床工学技士会>
会長:岡本裕美
https://tokyo-ce.jp/
アルカディア・システムズ株式会社について
1988年の創業以来、ITの分野に特化し、医療現場で役に立つソリューションを提供。当プロジェクトでは、東京都透析医会、東京都臨床工学技士会からアドバイスを受け、当システムを完成。
<会社概要>
●会社名:アルカディア・システムズ株式会社(Arcadia Systems Inc.)
●所在地:大阪府大阪市淀川区西中島6丁目1番1号 新大阪プライムタワー20階
●設立:1988年5月12日
●代表取締役:小幡忠信
●事業内容:医療システムソリューション、ヘルスケア事業、技術支援、システムソリューション事業、
●コーポレートサイト:https://arc-mec.com/
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「アルカディア・システムズ株式会社」のプレスリリース
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