業務用パッケージエアコン『VRV』『スカイエア』『machiマルチ』シリーズを新発売

プレスリリース発表元企業:ダイキン工業株式会社

配信日時: 2021-08-25 11:00:00








ダイキン工業株式会社は、気候変動等の環境問題、空調機の施工技術者の不足、コロナ禍における空気質改善など、社会課題へ対応する業務用パッケージエアコンとして、ビル用マルチエアコン『VRV』、店舗・オフィス用エアコン『スカイエア』、店舗・オフィス用マルチエアコン『machiマルチ』シリーズの新機種を2021年10月より順次発売します。


<業務用空調におけるカーボンニュートラルへの対応 ~「冷媒漏えい検知機能」を標準搭載~>


オフィスや学校、病院、店舗などで使用される業務用空調機は、人々の生活を支える重要なインフラである一方、その周辺には様々な社会課題が存在します。中でも気候変動への対応は世界的に関心が高まっており、空調機においては冷媒へのフロン類の使用や、運転時の消費電力の大きさなどから、環境対応が強く求められています。当社は戦略経営計画「FUSION25」において、温室効果ガス実質排出量を2025年に30%以上、2030年に50%以上削減することを目指しています※1。業務用空調機においても、冷媒コントロール技術や低負荷時の運転効率向上による製品の省エネルギー化、業界に先駆けた低温暖化冷媒R32の採用※2等の環境負荷の軽減策を実施してきました。その結果、2011年から2021年の10年間で『VRV』では約22%、『スカイエア』では約34%のCO2排出の低減を実現しました※3。
今回発売する『VRV』『スカイエア』『machiマルチ』には、IoTを活用して冷媒漏えいを日々診断・記録する「冷媒漏えい検知機能」を標準搭載※4しました。また『VRV』シリーズでは空調と換気をシステム制御することでさらなる省エネ性の向上が可能となります。今後も、2050年までのカーボンニュートラル達成に向け、製品における環境対応を強化していきます。


<空調機の施工技術者不足への対応 ~「フレアレスジョイント」による省工事の実現~>


空調機が正しく稼働するためには機器そのものの品質に加え、適切な設置工事が行われることが重要です。一方で、空調機の施工現場では施工従事者の高齢化が進み、技術者と労働力が減少することに伴う工事品質の確保が課題となっています。こうした背景から、経験を積んでいない技術者でも短時間で高品質な設置工事ができるよう、空調機の「省工事」へのニーズが高まっています。今回発売する『VRV』『スカイエア』『machiマルチ』は、空調機の設置工事の際に必要な冷媒配管の末端をラッパ形状に加工する「フレア加工」を省く業界初※5の「フレアレスジョイント」を標準搭載し、工事の簡素化による労働環境の改善と工事品質の安定化を図ります。


<コロナ禍による社会変化への対応 ~清潔性の向上、小空間向け空調のラインアップ拡充~>


コロナ禍で人々の空気質への関心が非常に高まっていることを受け、『VRV』『スカイエア』『machiマルチ』の室内機には「清潔アルミフィン」「抗菌・防カビフィルター」を搭載し、室内の清潔性を向上します。また、ワーキングスペースや飲食店の個室化が進んだことを受け、『machiマルチ』には業界最小容量※6(定格冷房能力1.6kW)の室内機を新たにラインアップしました。
当社は、1951年に日本初となるパッケージエアコンを発売しました。今回パッケージエアコン発売70周年を迎えるにあたり『VRV』『スカイエア』『machiマルチ』シリーズを一斉にリニューアルします。今後も時代に合わせたニーズに対応しながら、幅広い製品ラインアップで人々が快適で安心して過ごせる環境を提供していきます。
※1 2019年を基準年とし、未対策のまま事業成長した場合の排出量と比べた実質排出量の削減目標。
※2 2013年発売の「FIVE STAR ZEAS」以降、複数の店舗・オフィス用エアコン、業務用マルチエアコンシリーズに採用。
※3 当社基準により算出したライフサイクルCO2排出量の比較。「VRV」はRXYP280BA(2011年)とRXYP280FA(2021年)、「スカイエア」はFHCP140BA・RZZP140BB(2011年)とFHCP140FA・RSRP140BF(2021年)の比較において。
※4 別途サービス契約(有償)が必要。アシスネットサービスの場合、「machiマルチ」は2022年春対応予定。
※5 当社調べ:2021年8月25日現在。業務用マルチエアコン及び店舗オフィスエアコンにおいて。
※6 当社調べ:2021年8月25日現在。業務用マルチエアコンにおいて。


【特長詳細】


「冷媒漏えい検知機能」の特長


冷媒漏えいを日々診断・記録し、万が一漏えいが発生した時はメールでお知らせ


空調機に使用されている冷媒ガスはみだりに大気中に放出することを禁じられており、フロン排出抑制法により管理者は機器の点検・記録・報告が義務付けられています。
「冷媒漏えい検知機能」は冷媒漏れを空調機が毎日診断し、クラウドサーバーへ診断結果を記録します。万が一冷媒漏れが発生した場合には管理者へメールでお知らせすることができます。冷媒漏れを素早く検知できるため環境負荷の低減につながり、冷媒漏れによる空調停止のリスクも軽減できます。本機能を利用する場合は別途「アシスネットサービス(有償)」の契約が必要になります。本サービスでは「冷媒漏えい検知機能」のほかに、フロン排出抑制法で義務付けられているフロン簡易点検のサポート、空調設備の機器管理、メンテナンス時期の見える化、機器異常のメールお知らせ機能を利用できます。


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「空調+換気によるシステムでの省エネ化」の特長


1.「アクティブTe制御」による快適性と省エネ化の両立


オフィスビル等において室外機設置スペースや
テナント割り等様々な理由によって、外気処理タイプ室内ユニットと室内機が同一系統のVRV室外機に接続されるケースが多くあります。
しかしその場合、従来の製品では室内温度と外気温度が異なる為、同じ冷媒配管に複数の室内機がつながるVRVでは冷媒温度を可変させる省エネ制御が行えませんでした。新型VRVと外気処理タイプ室内ユニットと別売品の湿度センサー※7、室内機※8を組み合わせることで湿度と温度を検知し、算出される不快指数をもとに快適性を維持しながら冷媒温度を可変させる省エネ制御「アクティブTe制御」(TeとはTemperature of Evaporatingの略:冷媒蒸発温度の意味)を行うことが可能になり、従来のシステムと比べて消費電力量を年間約7%削減※9します。


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2.換気での外気冷房時に空調によるエネルギーロスを削減


冷房時、室内の負荷が少なく且つ外気温度が低い場合、外気処理タイプ室内ユニットは外気を室内に取り込み冷房する外気冷房制御を行います。
従来システムでは、本来運転しなくてもよい室外機と室内機も冷房運転してしまい、エネルギーロスが発生しておりました。
新型VRVと外気処理タイプ室内ユニット、室内機を組み合わせることで室内と外気の状態を常時見張り、空調の強制サーモオフを組み合わせた省エネルギー運転を行います。その結果システム全体での消費電力量を年間約2%削減※10します。


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「フレアレスジョイント」の特長


1. 業界初※5のフレア加工が不要になる「フレアレスジョイント」を標準搭載し、省工事と施工品質の安定化を実現


近年、空調業界では空調施工者の高齢化に伴う労働者人口の減少、技術者の不足を受けて、空調の省施工化・施工品質の安定化が喫緊の課題です。
 従来空調機と冷媒配管の接続部分は、専用工具を用いて冷媒配管をフレア形状に現地で加工する必要がありました。フレア加工には、冷媒漏れを防止し、空調機を正常に動作させるために高い技術や経験が求められます。
 今回、新商品に標準搭載する「フレアレスジョイント」は冷媒配管を差し込み、レンチで締め付けるだけで作業のほとんどが完了するため、フレア加工の必要がなく、経験の浅い施工者でも配管施工の時間短縮と品質の安定化につながります。「フレアレスジョイント」を使用することで従来のフレア加工での配管施工より約14%の時間短縮※11が可能です。


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2. 「抜けにくい」「漏れにくい」構造設計で、安心して施工が可能


新たに開発した「フレアレスジョイント」はナット、スリーブ、インコア、Oリングの4つの部品で構成されます。締め込むとインコア部が押され、スリーブの爪部が配管に食い込むことでメタルシールされ気密性能を発揮します。これにより一度締め付けると配管が抜けにくい構造を実現しています。さらに、2つのOリングで水の侵入を防止すると共に、冷媒漏れも防ぎます。
 「フレアレスジョイント」は冷媒配管継手の規格であるISO14903やJCDA0012(日本銅センター規格)に定められた気密試験や引張試験、曲げ試験など11項目の性能評価試験をクリアしています。さらに当社独自の耐久試験も実施しており、信頼性が高く安心してご使用いただけます。


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3. 配管接続の状況を目視で確認でき、施工品質を安定化


「フレアレスジョイント」の施工は、マーキングゲージを用いて「接続部とジョイントの位置をマーキング」「レンチで1周回す」という一定の施工方法を採用しています。また施工後の仕上がりはマーキングにて第三者が目視で確認可能です。これにより作業ミスや品質のばらつきが起きにくく、施工品質を安定化させることができます。


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個室ニーズに対応した業界初※6の小容量室内機をラインアップ 「machiマルチ」の特長


1. 小部屋に最適な「machiマルチ」専用小容量室内機のラインアップ


昨今のコロナ禍の影響によりリモートワークが浸透し、WEB会議室や自宅以外でも仕事ができる場所が増加するなどオフィスでの個室ニーズが急増しております。
従来業務用の室内機は最小容量が2.2kWまでしか
なく、小部屋に設置された場合、能力が過大となり室内温度が変化しやすくなってしまう課題がありました。
今回モデルチェンジした「machiマルチ」では、小部屋にも対応した容量である冷房定格能力1.6kWの室内機を業界で初めてラインアップします。
これにより、働き方の変化によりニーズが高まる小部屋等でも室内の温度変化が少ない空調を実現し、生産性向上に貢献します。


2. 室外機の搬入性・設置自由度向上


「machiマルチ」シリーズは2017年の発売以来、主に都市部の中小規模ビルや店舗で採用されてきました。都市部では室外機の設置場所が限られ、ビルの間や屋上の狭いスペース等、狭小な場所にあわせた設置性、搬入のしやすさが求められています。
新型「machiマルチ」では業界最小最軽量※6の室外機を開発し、より狭小な場所にも設置が可能となります。併せて、従来機は手搬入に4人必要でしたが新型機では2人での搬入も可能となり、施工者不足という課題にも対応いたします。


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「清潔性向上」の特長


清潔性を向上する「清潔アルミフィン」と「抗菌・防カビフィルター」を標準採用


室内機内部の熱交換器に耐食性や親水性の高い3層コーティングを施した「清潔アルミフィン」を標準搭載します。「清潔アルミフィン」は従来の親水被膜コーティングと比べ、空調機のドレン水に含まれるニオイ成分が被膜内部に侵入しにくい樹脂被膜を採用しました。これにより長年の使用によるニオイ成分の蓄積を抑制し、室内機内部の清潔性を向上しました。
また、プレフィルターには抗菌※12防カビ※13作用のある「抗菌・防カビフィルター」を標準採用し、フィルターに蓄積されるカビや菌の成長を抑制します。さらにウイルスや菌を吸着して抑制※14※15する別売品の「チタンアパタイトフィルター」と組み合わせて使用することで室内空気の清潔性を高めます。


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※7 別売品オプション、室内側(RA)湿度センサー
※8 全自動省エネ冷媒制御(VRTsmart制御またはVRT制御)可能な室内機に限る
※9 省エネ効果試算条件 東京 オフィス 外気温度条件:2015年~2020年 東京 1時間ごとの気象データより 
稼働時間 8:00~20:00 外気処理以外の室内ユニットは全てVRTsmart対応室内ユニット 室内条件 DB27℃/WB19℃
従来の蒸発温度一定制御との比較となります。年間消費電力での削減率となります。アクティブTe制御と外気処理接続時のVRTsmart制御の効果は重複しません。
※10 省エネ効果試算条件 東京 オフィス 外気温度条件:2015年~2020年 東京 1時間ごとの気象データより 
稼働時間 9:00~21:00 室内条件 DB27℃/WB19℃ ・年間消費電力での削減率となります。
※11 当社調べ。条件:配管施工(配管切断~配管加工~スカイエア室内・外機の接続)の時間をフレアレスジョイント有・無で比較
※12 試験機関:財団法人日本紡績検査協会 試験番号:026368-1,026368-2試験方法:JIS L 1902 菌液吸収法 
試験対象:2種類の細菌試験結果:抗菌活性値2.0以上
※13 試験機関:財団法人日本紡績検査協会 試験番号:026368-3 試験方法:JIS Z 2911 かび抵抗性試験 
試験対象:4種のカビ菌 試験結果:カビ抵抗性表示 0(ゼロ)
※14 試験機関:一般財団法人日本食品分析センター 試験番号 第203030567-001号 試験方法:フィルム密着法試験対象:フィルターに付着した1種類の菌で実施 試験結果:24時間で99%以上抑制
※15 試験機関:一般財団法人日本食品分析センター 試験番号 第203052102号 中国科学院 生物物理研究所 
試験方法:フィルム密着法 試験対象:フィルターに付着した2種類のウイルスで実施 試験結果:24時間で99%以上抑制




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