プロバイオティクスがサンゴの回復力を高め、死滅の防止に貢献
配信日時: 2021-08-18 16:00:00
プロバイオティクスがサンゴの回復力を高め、死滅の防止に貢献
(サウジアラビア・トゥワル)-(ビジネスワイヤ) -- 新しい研究により、サンゴが海洋の温暖化や気候条件の変化などの環境ストレスに直面した際に、プロバイオティクスがサンゴの健康を増進し、死滅を防止するための主役として貢献することが示されました。
本プレスリリースではマルチメディアを使用しています。リリースの全文はこちらをご覧ください。:https://www.businesswire.com/news/home/20210818005031/ja/
KAUST Marine Scientist Dr. Raquel Peixoto administers probiotics, or Beneficial Microorganisms for Corals (BMC), to Pocillopora verrucosa coral in controlled aquarium environments. (Photo: KAUST)
この研究はサイエンス・アドバンシズ誌に掲載されたもので、リオデジャネイロ連邦大学(ブラジル)がアブドラ王立科学技術大学(KAUST)の紅海研究センターと連携して実施した研究について詳述しています。これはこの種の研究で初めて、「サンゴに有益な微生物」(BMC)が、サンゴの微生物環境を再構築することに役立つ免疫プロセスを刺激して、熱ストレスによって引き起こされる「熱ストレス後障害」の症状を相殺することで、白化したサンゴの死滅を防止できることを示しました。
科学者らは、回復力を高める可能性が最も高いと思われる特性を持つ株を選択して、サンゴ自身から採取した微生物を使ってプロバイオティックを作りました。数百種類の細菌株を分離、培養し、BMCとして機能する可能性を検討しました。コントロールされた環境下で、同程度の熱ストレスを与えながら2群のサンゴに接種し、プロバイオティックを接種した群とプラセボを接種した群に分けました。その結果、プロバイオティックによって、藻類とサンゴの宿主関係の安定性と生存力が40%以上向上しました。
筆頭著者でKAUST海洋科学者のRaquel Peixoto博士は、次のように述べています。「すべてのサンゴが当初は白化してストレスの兆候を示したのに対し、BMCを接種したサンゴは生き延びて元の状態に戻り、まったく暴露しなかったサンゴと同様の結果となりました。BMCを接種していないサンゴは、ダメージを受けたか死滅しました。こうした全体的な手法により、サンゴはヒートトラウマを軽減して生き延びるための力強い特性を備えることができました。」
サンゴのゲノム研究者およびビッグデータ専門家で、本研究の貢献著者を務めたクリス・ヴールストラ博士は、次のように述べています。「本研究は、『遺伝子リプログラミング』、すなわち微生物がその機能を宿主に押し付けるのではなく、遺伝子レベルで有益な変化をサンゴに促すことを実証した点で注目に値します。これは従来知られていなかったもので、サンゴのプロバイオティクス機構を理解する上で重要です。」
本研究は、サンゴ礁を保護するための新しいアイデアを競うOut of the Blue Box Reef Innovation Challengeでグレートバリアリーフ財団から資金提供を受けており、またティファニー財団の支援を受けました。
グレートバリアリーフ財団のマネジングディレクターを務めるアンナ・マースデン氏は、次のように述べています。「このように先駆的な科学研究は、気候変動による圧力が高まっているグレートバリアリーフと世界のサンゴ礁の未来に希望を与えるものです。」
記事全文はこちらをご覧ください。
*配信元:AETOSWire
本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20210818005031/ja/
連絡先
Najdat Boukarroum
Najdat.boukarroum@kaust.edu.sa
プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ
スポンサードリンク
- KAUSTが国際的な最先端スタートアップ企業5社をスピンインし、サウジアラビアに新たなテクノロジーをもたらす05/17 18:42
- ペロブスカイト型太陽電池の耐熱試験に成功03/01 20:11
スポンサードリンク
最新のプレスリリース
- 2024年度シンポジウム「進化するメディア芸術」を12月21日に開催 ー 東京工芸大学大学院芸術学研究科メディア芸術研究センター12/19 20:05
- ◆宮本勝浩 関西大学名誉教授が推定◆ 日本陸上競技連盟公認の2024年度市民マラソン大会の、1大会平均の経済効果は、約16億4,069万円 ~67大会合計の経済効果は、約1,099億2,623万円~12/19 20:05
- 2025年2月11日(火・祝)『わがまちトークinまくべつ』を開催します12/19 20:05
- 城西大学の現代政策学部 社会経済システム学科は総合政策学部 総合政策学科への名称変更を予定しています12/19 20:05
- クリスマス&年末は本格江戸前寿司で楽しむ豪華ディナー|高級食材6種が仕入れ値相当での提供!|本格江戸前寿司屋の五反田 鮨 あさひが12月限定特別プランを開催!超人気日本酒、新政のプランも追加!12/19 19:45
- 最新のプレスリリースをもっと見る