注目集める“ロコモ”も、その認知率は25% 気になるコレステロールと体重、オススメ対策は“旬の野菜” コレステロール対策の味方は… ブロッコリー

プレスリリース発表元企業:トレンド総研

配信日時: 2013-10-09 10:00:44

トレンド総研(東京都渋谷区)では、20代後半~40代の男女を対象に、「ロコモ」の現状の認知度を調べるとともに、その健康意識についてアンケート調査を実施しました。また、本調査において特に注目度の高かった「コレステロール」について、日本大学医学部の内科医、上野 高浩先生に取材を行いました。本レポートでは、これらの結果についてまとめます。




昨年、2012年に厚生労働省が発表した「第2次健康日本21」でフォーカスされて以来、徐々に注目を高めている「ロコモティブシンドローム」。「ロコモ」とも略され、運動器症候群を指します。日本臨床整形外科学会によれば、「運動器の障害により、要介護になるリスクが高い状態」を意味し、「メタボリックシンドローム」、「認知症」と並び、健康寿命の短縮、寝たきりや要介護状態の3大要因の1つとされています。
政府では、2022年までの国民の認知度80%を目標にしている、この「ロコモ」ですが、これを機に国民の健康意識を向上させることが重要であると言えるでしょう。実際に「メタボ」の場合は、この言葉が市民権を得る中で、自身の体型を気にする人は増えました。この過程を通じて、国民の健康意識向上への寄与も大きかったように見受けられます。
そこで、今回、トレンド総研(東京都渋谷区)では、20代後半~40代の男女を対象に、「ロコモ」の現状の認知度を調べるとともに、その健康意識についてアンケート調査を実施しました。また、本調査において特に注目度の高かった「コレステロール」について、日本大学医学部の内科医、上野 高浩先生に取材を行いました。本レポートでは、これらの結果についてまとめます。


■ レポート内容

1. ロコモから秋・冬の健康対策まで、男女500名にアンケート調査を実施
  健康に対する意識・実態を明らかにするために、20代後半~40代の男女500名を対象に、アンケート調査を実施。

2. 内科医・上野 高浩先生に、コレステロールと秋・冬の野菜についてインタビュー
  野菜によるコレステロール対策のメカニズムは!? オススメの秋・冬の野菜を徹底分析


Summary

今回は、「生活者へのアンケート調査」、および、「内科医・上野 高浩先生への取材」を通じて、
ロコモの認知率から、秋・冬のオススメの健康対策まで、人々の健康意識について調べました。


<主な調査結果> ロコモの認知率と人々の健康意識

(1) ロコモの認知率は25%(メタボの認知率:98%、認知症の認知率:99%)
(2) 健康上、気になるポイントは… 1位「体重」、2位「コレステロール値」
(3) 「続けやすいと思う健康対策」、33%が選んだ「バランスの良い食事」が最多
(4) 健康に良さそうだと思う、秋・冬の野菜… 1位「ほうれん草」、2位「ブロッコリー」、3位「ごぼう」


<内科医・上野 高浩先生への取材の要点> “コレステロール”と“秋・冬の野菜”

(1) LDLコレステロール値には要注意、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞の原因に
(2) 秋・冬野菜でのコレステロール対策、オススメ野菜の理由を紹介
  ⇒ ブロッコリー:ビタミンCと食物繊維が多く、コレステロール対策に期待
  ⇒ ほうれん草:多く含まれる葉緑素は、コレステロールを体外に排出
  ⇒ ごぼう:食物繊維たっぷりで、コレステロール対策に期待


1. ロコモから秋・冬の健康対策まで、男女500名にアンケート調査を実施

はじめに、働き盛りの20代後半~40代の男女500名を対象に調査を実施しました。本調査は、はじめに、「ロコモティブシンドローム」に対する理解・認知を含めて、人々の健康意識について調べました。


[調査概要]

調査名:健康意識に関する意識・実態調査
調査対象:20代後半~40代の男女 500名 (性別・年代別に均等割り付け)
  ※20代後半、30代前半・後半、40代前半・後半、各世代の男性・女性それぞれ50名
調査期間:2013年9月11日(水)~2013年9月17日(火)
調査方法:インターネット調査
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社


◆ 2012年7月以降に急激な伸び、「ロコモティブシンドローム」の認知率は25%

はじめに、寝たきりや要介護状態の3大要因とされる、「ロコモ」、「メタボ」、「認知症」について、それぞれの認知率を調べました。その結果、「メタボ」と「認知症」がそれぞれ98%、99%であったのに対し、「ロコモ」の認知率は25%にとどまります。徐々にフォーカスされる機会が増えてきた「ロコモ」ですが、「メタボ」や「認知症」に比べれば、その認知率はまだまだ低いというのが、現状のようです。
次に、「ロコモ」の認知層に、「ロコモ」を知ったタイミングについて、聞きました。この質問に対しては、「2013年1月以降」という人が60%で、「2012年7月~12月」という人が18%。両者を合わせれば、およそ8割にのぼります。昨年の7月というのは、厚生労働省が「第2次健康日本21」を発表したタイミングです。つまり、これ以降、「ロコモ」の認知が大きく伸びていることが分かります。一連の取り組みは、一定の成果をあげていると言えそうです。
しかし、メタボや認知症に比べれば、ロコモの認知率が著しく低いことも明白。今後、いかに認知を拡大していくかが重要であると言えるでしょう。そして、そのためには、人々の健康意識に訴えかけていくことが求められます。


◆ 気になる体重・コレステロールにオススメは“旬の野菜”、注目は「ほうれん草」、「ブロッコリー」、「ごぼう」

そこで、次に、人々の健康意識についても調べました。
まず、現在の健康状態についてたずねたところ、79%の人が「良好である」と回答しました。その一方で、「健康に対して、不安に感じることがない」という人は、わずかに、9%。たとえ健康な人であろうと、多少なりとも、健康への不安は抱えているようです。
それでは、人々が健康を気にする際に、気になるポイントはどういった点なのでしょうか。「自身の身体の健康状態を考えた際に、気になるポイントは何ですか?」と、複数回答で質問しました。この質問に対しては、「体重」(42%)、「コレステロール値」(40%)が僅差のトップ2に並び、次に「視力」(28%)が続きました。
この上位2項目である、「体重」と「コレステロール値」は、これからの秋~冬の季節はより注意をするべき項目であると言えるでしょう。美味しいものが多い、味覚の秋。そして、冬は太りやすい季節だとよく言われます。また、コレステロールと運動には、強い関係があると言われますが、徐々に寒くなってくる季節、運動するのは、普段よりも辛くもなるでしょう。では、こうした季節には、どのような健康対策がオススメだと言えるでしょうか。それを探るために、健康対策に関するいくつかの質問を行いました。
まず、「行いたいと思う、健康対策」を複数回答形式で答えてもらいました。この質問に対して、「十分な睡眠」(98%)、「規則的な生活」(98%)、「バランスの良い食事」(97%)といった項目については、ほとんどの人が行いたいとしました。しかし、その一方で、同様に、「行いたいと思うのに実践できていない、健康対策」についても聞いたところ、「定期的な運動」(65%)、「バランスの良い食事」(61%)、「規則的な生活」(59%)といった具合に、実践できていない健康対策をあげる人も、少なくありません。
そこで、「続けやすいと思う健康対策は何ですか?」と聞いたところ、33%が選んだ「バランスの良い食事」が最多。 しかし、この「バランスの良い食事」についても、「実践できていない」と答えている人が多く、実際に健康対策を実践するためには、それなりの努力や工夫が必要であると言えるかもしれません。
そこで、秋・冬の体重、コレステロール値に対するオススメの健康対策として、トレンド総研では、旬の野菜にフォーカス。栄養豊富な旬の野菜を、美味しく食べる。それで健康対策ができるのであれば、言うことはありません。ちなみに、「健康に良さそうだと思う、秋・冬の野菜」を聞くと、「ほうれん草」(68%)、「ブロッコリー」(42%)、「ごぼう」(37%)という3つの野菜がトップ3となりました。 これらの秋・冬に旬を迎える野菜を、バランス良く食べることで、上手に健康対策を行えるのではないでしょうか。


2. 内科医・上野 高浩先生に、コレステロールと秋・冬の野菜についてインタビュー

今回の調査からは、ロコモティブシンドロームの認知率に加え、人々の健康意識の実態が明らかになりました。また、その中で、人々が特に気になるとしたのが、体重とコレステロール。今回は、この内、コレステロールにフォーカスします。
日本大学医学部の内科医、上野 高浩先生に取材を行い、コレステロールのリスクや、旬の野菜で行うコレステロール対策についての解説など、お話をうかがいました。


◆ 悪玉コレステロールのリスクとは!? LDLコレステロール値と動脈硬化、心筋梗塞・脳梗塞

Q. コレステロールのリスクについてご説明下さい。

細胞膜に含まれていたり、ステロイドホルモンの元になっていたりと、コレステロールは人体に不可欠な物質です。このコレステロールは、血管中では、たんぱく質と結びついたリポタンパクという複合体として運ばれていきます。このコレステロールの結合体には、“善玉コレステロール(HDLコレステロール)”と“悪玉コレステロール(LDLコレステロール)”があります。体内の余分なコレステロールを回収し、身体に良い効果を与えるのが、善玉コレステロールであるのに対し、身体へ悪影響を及ぼすのが、悪玉コレステロールです。
悪玉コレステロールは善玉コレステロールと同様にコレステロールを含む複合体ですが、コレステロールを貯蔵してある肝臓から血管内を通り全身へ運んでゆく働きをしています。その途中、血管内で酸化変性を受けると、悪玉コレステロールは血管の壁にへばりついたままになってしまい、これが動脈硬化の原因になります。その結果、心筋梗塞や脳梗塞といった、深刻な病気を引き起こします。
現在の特定健康診断、いわゆる、メタボ健診では、この悪玉コレステロールの量を示す、LDLコレステロールの値が基本項目となっているので、きちんとチェックしていくべきでしょう。LDLコレステロール値は低ければ低いほど、動脈硬化のリスクが下がります。特に、血圧が高い人、血糖値が高い人、喫煙をする人などは、そのリスクが一層高まるので、より注意しなければなりません。


◆ コレステロール対策には運動と食事、そのポイントとは!?

Q. コレステロールを下げるには、どうすれば良いのでしょうか?

基本とされるのは、運動と食事です。
運動には、脂質の代謝を高める効果があります。そのため、運動をすれば、悪玉コレステロールは減りますし、善玉コレステロールが増えます。そして、特に効果的だと言われているのは、有酸素運動です。規則的な運動習慣というのが、やはり重要でしょう。
そして、食事のポイントは大きく2つです。
1点目としては、体重コントロールです。体重が増えれば、コレステロール値が上がりますし、体重が減れば、コレステロール値は減ります。飲料や間食なども含めて、1日に摂るカロリー量を適正に保ち、体重を適正に保つことが重要です。
また、2点目になりますが、食事の内容も重要なポイントになります。
具体的には、まず、コレステロールを多く含む食べ物を食べ過ぎないことです。卵類やレバー、ホルモンなどの内臓系の肉などは、コレステロールを多く含みます。また、脂質の多い食事は、全体的に、コレステロールが多く含まれます。こうした食事に偏ってしまえば、おのずとコレステロール値は上がっていってしまいます。
さらに、食べるものとしては、野菜も非常に重要なポイントになります。コレステロールを下げるには、野菜を摂ることが効果的な方法です。


◆ 野菜とコレステロール、そのメカニズムを徹底解説!

Q. 野菜を食べると、どうしてコレステロールが下がるのか、お教え下さい。

野菜は、多くの食物繊維を含みますが、この食物繊維がコレステロールの低下に一役買います。コレステロールは体内を巡った後、最後に胆汁酸になり、体外に排泄されます。しかし、排泄される胆汁酸は、全体の一部のみです。その多くは小腸で再び吸収され、リサイクルされます。食物繊維は、小腸における胆汁酸の吸収を阻止し、コレステロールの体外排泄を促します。これにより、コレステロール値の低下に役立ちます。
また、多くの野菜には、植物ステロールという物質が含まれます。この植物ステロールは、同じ“ステロール”と付く名前からも分かるように、コレステロールと似た構造の物質です。コレステロールは小腸で吸収されるのですが、植物ステロールはこの吸収過程を抑制し、コレステロール値を下げる効果があります。脂質の多く、コレステロールの多い食事の際には、野菜を一緒に食べることで、コレステロールの吸収を抑えることがオススメです。
さらに、一部の野菜に含まれる、ビタミンCやビタミンEには抗酸化作用が期待されます。前述の通り、悪玉コレステロールが動脈硬化を引き起こす際、コレステロールの酸化変性の過程があります。これらのビタミンに期待される抗酸化作用は、この酸化変性を抑制し、動脈硬化を抑える効果が期待できます。


◆ オススメの“ブロッコリー”、そのコレステロール抑制のメカニズムは!?

Q. 今回、トレンド総研が掲げる、秋・冬の野菜によるコレステロール対策について、どのように思われますか?

今回、あげている“ブロッコリー”、“ほうれん草”、“ごぼう”については、いずれもコレステロールを下げる効果を期待することができると思います。
例えば、ブロッコリーは非常に栄養価の高い食品です。コレステロールのことを考えても、前述のビタミンCや食物繊維を多く含みます。ビタミンCについては、実は、1グラム当たりで見て、レモン以上の量になります。こうした意味で、確かにコレステロール対策として、期待できるものだと言えるでしょう。
ほうれん草に多く含まれる葉緑素も、コレステロールを下げる役割があります。葉緑素は、排泄にともない、体内のコレステロールや有害物質を一緒に体外に排出してくれます。また、食物繊維が非常に豊富なごぼうも、コレステロールの低下には、有効な野菜だと言えるでしょう。


上野 高浩 (うえの たかひろ)
-医師・日本大学医学部 内科学系 腎臓高血圧内分泌内科学分野 高血圧内分泌代謝研究室 室長-

1987年,日本大学医学部卒業。1991年,日本大学大学院医学研究科修了。
専門分野は脂質代謝異常,肥満,動脈硬化症,メタボリックシンドローム。
内科認定医・指導医,老年病認定医・指導医,臨床栄養指導医。

日本大学医学部 腎臓高血圧内分泌内科 URL:http://www.med.nihon-u.ac.jp/department/nephendo/Metab.html


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