オーストラリアのスワップディーラーがDTCCのグローバル・トレードリポジトリー・サービスを通じ、ASICに対するOTCデリバティブの取引報告を開始

プレスリリース発表元企業:Depository Trust & Clearing Corporation

配信日時: 2013-10-04 19:35:00

オーストラリアの主要銀行すべてが、DTCCのグローバル・トレードリポジトリー・サービスを通じ、10月1日までのASIC報告に対応
他の管轄に対する報告にプラットフォームを活用できる点は、国境を越えたデータ標準および規制調和の価値を実証


(シドニー&ニューヨーク)- (ビジネスワイヤ) -- デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(DTCC)は本日、店頭(OTC)デリバティブ市場で積極的に事業展開するオーストラリアの主要銀行5行が、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)が最近決定した取引報告規則に従い、DTCCのグローバル・トレードリポジトリーに取引報告を行っていると発表しました。

オーストラリア会社法のPt 7.5Aに従い、スワップディーラーとして米商品先物取引委員会(CFTC)に登録されたオーストラリアの金融機関は、10月1日のフェーズ1期限までにOTCデリバティブの取引報告を開始する必要があります。オーストラリア・ニュージーランド銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行、マッコーリー銀行、ナショナルオーストラリア銀行、ウエストパック銀行は、既に取引データをDTCCのグローバル・リポジトリーに送信中で、世界の監督当局に対する報告義務を果たしています。DTCCの一元化プラットフォームにより、当社の顧客企業は取引報告を一度行うだけで、ASICその他複数の管轄に対する規制要件を一体的に満たすことができます。

DTCC Deriv/SERVの最高経営責任者(CEO)でOTCデリバティブ・ポストトレード処理・報告サービス担当ヘッドを務めるサンディー・ブロデリックは、次のように語っています。「DTCCは、5つの主要OTCデリバティブ資産クラスすべてを対象に規制関連の報告義務を国境を越えてサポートするトレードリポジトリーとして、最初にして唯一の存在です。当社のサービスはOTCデリバティブ商品取引の透明性向上とリスク軽減を促進するように設計されているため、このダイナミックな市場で、世界の規制当局は国内外のリスクエクスポージャーをより全体的に把握することができます。」

オーストラリア・ニュージーランド銀行で国際・法人向け銀行業務コンプライアンス担当ヘッドを務めるフレッド・プッチ氏は、次のように語っています。「OTCデリバティブ取引が国境をまたぎ、市場参加者は多くの監督当局による規制を満たす必要があることを考えると、規則策定に際し、発展を続ける国際標準をASICが採用したことは、新たな諸規制を調和させることの利点を実証しています。また、企業が既存の接続機能を活用して取引データを送信できることも有利に働いています。」

取引報告に対するDTCCのサポートは今後も拡張し、複数フェーズで導入されるASICの規制要件に対応します。今後のフェーズとして、フェーズ2では、想定未決済ポジション総額500億豪ドル以上を保有する主要金融機関はOTCクレジットデリバティブおよびOTC金利デリバティブの報告を2014年4月1日までに、(電力デリバティブ以外の)他のOTCデリバティブ商品の報告を2014年10月1日までに行う必要があります。フェーズ3では、他のオーストラリア認可預金取扱機関(ADI)、オーストラリア金融サービス(AFS)免許取得機関、清算決済(CS)免許取得機関、または規制免除の海外免許取得機関も、OTCクレジットデリバティブおよびOTC金利デリバティブについての報告を2014年10月1日までに、他のOTCデリバティブ資産クラスについての報告を2015年4月1日までに行う必要があります。

DTCCは世界中でトレードリポジトリーを運用しています。米国では、クレジットデリバティブ、金利デリバティブ、株式デリバティブ、FXデリバティブ、商品デリバティブのCFTCに対する取引報告を市場参加者ができるよう、当社の米国スワップデータ・リポジトリー(SDR)であるDTCCデータ・リポジトリー(DDR)を通じて支援しています。日本では、金融庁(JFSA)に承認された唯一のトレードリポジトリーとして、クレジットデリバティブ、金利デリバティブ、株式デリバティブ、FXデリバティブの取引を受け付けています。またDTCCは、当社がデータセンターを現在運用しているシンガポールにおいても、同地を拠点にOTCデリバティブの世界的トレードリポジトリーを構築すべくシンガポール金融管理局(MAS)に免許申請をしています。またDTCCは香港金融管理局(HKMA)に対する取引報告のサポートを行い、この世界的インフラを通じて当社顧客のエージェントとして業務を提供する計画です。2013年の会社法修正条項(デリバティブ取引リポジトリー)による規制に従い、DTCCの現在および将来のトレードリポジトリーがASICによって指示済みか指示見込みとなっています。またDTCCは、2014年にオーストラリア法の下でのトレードリポジトリー運用の認可を取得する意図を持っています。

欧州連合では、DTCCは欧州証券市場監督局(ESMA)による承認を目指し、当社の欧州トレードリポジトリーであるDTCCデリバティブズ・リポジトリー・リミテッド(DDRL)を登録済みトレードリポジトリーとして運用する計画です。

毎週レベルで、DTCCのグローバル・トレードリポジトリーは4000万から5000万のデータ送信を受け付け、8万5000通のメッセージをリアルタイムでパブリッシュしています。世界45の規制当局がDTCCのカスタム規制ポータルを使用しています。G-15ディーラー、SIFI、その他多くの各国銀行がDTCCのレポートサービスを既に使用しているか、使用登録を済ませています。

DTCCについて

DTCCは世界各地に運用施設およびデータセンターを持ち、子会社を通じ、世界中の何千という機関の金融取引のポストトレード処理を自動化・一元化・標準化しています。40年の経験を有するDTCCは、国際金融サービス業界にとってポストトレード市場で群を抜くインフラとなっており、清算、決済、資産運用、株式のグローバルデータマネジメントおよび情報サービス、社債および地方債、政府保証証券および不動産担保証券、デリバティブ、短期金融商品、シンジケートローン、ミューチュアルファンド、代替投資商品、保険取引の複雑さを簡素化しています。2012年、DTCCの子会社は評価額が約1600兆米ドルの証券取引を処理しました。当社のデポジトリ―は、131の国と地域における評価額37兆2000億米ドルの証券発行を対象に保管と資産運用を行っています。DTCCのグローバル・トレードレポジトリーには世界中の取引が想定元本総額500兆米ドル以上、記録されています。当社をツイッター http://twitter.com/The_DTCCでフォローしてください。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。





連絡先
Depository Trust & Clearing Corporation
Judy Inosanto, 212-855-5424
jinosanto@dtcc.com
or
Sonia Yang (Sydney), +61 2 9552 4499 / +61 432 297 331
syang@kreabgavinanderson.com

プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ