カミンズの経営陣が成長持続のための水素技術戦略・計画を発表
配信日時: 2020-11-20 02:48:00
電解槽の収益は2025年に少なくとも4億ドルに達する見込み
水素技術の欧州製造施設は2021年に稼働する予定
燃料電池・水素生産技術への継続的な投資によりリーダーとしての地位を強化
(米インディアナ州コロンバス)-(ビジネスワイヤ) -- グローバルパワーリーダーであるカミンズ(NYSE:CMI)は本日、当社が燃料電池と水素生産の事業を拡大し、グローバルパワーリーダーとしての当社の地位をさらに強化するための計画を発表しました。
会長兼最高経営責任者(CEO)のトーマス・ラインバーガーは、次のように述べています。「世界が低炭素の未来へと移行している中、カミンズは水素とバッテリーの技術に加え、ディーゼルと天然ガスの先進的なパワートレインに投資する強固な財務力を持っています。」
当社は具体的に、2025年に電解槽で少なくとも4億ドルの収益を生み出す計画の全体像について公表しました。カミンズの経営陣は、当社の既存の水素ポートフォリオと水素戦略について振り返り、投資界と本日開催した仮想会議で具体的な市場機会について検討しました。
カミンズの新電力部門担当プレジデントであるエイミー・デイビスは、次のように述べています。「電解槽の需要が急拡大しており、グリーン水素が産業プロセスにおいて環境への配慮度が劣るグレー水素に取って代わる機会があります。カミンズは、当社の技術リーダーシップ、顧客関係、アプリケーションの知識、サービスとサポートの世界的な能力を活用しながら、これらの技術が早期採用されると見込んでいる市場に参加しています。また、固体酸化物形燃料電池など、定置型電力アプリケーションで有望性を示す新技術への投資も続けています。」
またプレゼンテーションにおいて、カミンズの幹部らは、パリ協定に従って地球の気温上昇を制限するという専門家の勧告を達成することに貢献すべく、当社がサービスを提供している業界からの温室効果ガスとその大気への排出を削減する上で、グリーン水素と燃料電池が決定的に重要な役割を果たす状況について見解を示しました。また、技術が発展中で、コストが下がる状況において、燃料電池技術の採用には時間がかかるとの予想を発表しました。さらに、インフラが現在の障壁であり、水素燃料電池ソリューションの採用を速めるべく、民間企業と政府の両方からの行動と関与が必要になると付け加えました。
ラインバーガーは、次のように付け加えています。「化石燃料がエネルギーを供給している今日の市場におけるグリーン水素の生産と燃料電池技術の採用は、温室効果ガスの排出量を世界規模で削減する上で決定的に重要であり、またそれらによりカミンズが2050年までにカーボンニュートラルを達成できるようになります。当社は引き続き水素燃料電池製品を市場に投入しますが、オンハイウェイトラック、鉄道、船舶、その他の用途、さらには何百種もの電解槽など、既にこの分野で多くの製品を持っています。」
水素関連の技術と製品の概要
カミンズは、当社のパワートレインの専門力、燃料電池および水素の技術を動員して、乗り合いバス、セミトラック、配達用トラック、ごみ収集車、旅客列車など、多様なアプリケーションの電力源となる製品を供給しています。今日、カミンズは、さまざまなオンハイウェイおよびオフハイウェイのアプリケーション向け燃料電池施設2000超と、電解槽施設500超を設置しています。カミンズが提供する製品には下記が含まれます。PEM燃料電池パワーモジュール – これらは8〜90kWの範囲で拡張性を持ち、組み合わせによりさらに高出力の電源条件を満たして、完全な燃料電池システムに拡張することもできます。燃料電池パワートレイン – カミンズは、パワートレインを手掛けてきた100年の歴史と、商業市場およびそのデューティサイクルについての深い理解をもたらし、それを業界有数の燃料電池技術と組み合わせて、安定した燃料電池パワートレインを実現します。カミンズの燃料電池は、フランスの鉄道車両メーカーであるアルストムを通じて、世界初の水素燃料電池旅客列車に電力を供給しています。カミンズは1年半の試験を成功裏に完了し、18万キロメートル以上の試験走行を行った後、連続生産に移行しており、世界最大の鉄道向け燃料電池供給企業となっています。カミンズは欧州の大手トラックメーカー、システムインテグレーター、廃棄物管理フリート事業者と提携して、欧州の廃棄物収集・清掃車のリーダー企業であるFAUNの電気ごみ収集車プログラム向けに、燃料電池を供給しました。各トラックは100%電気で駆動し、最大560キロの範囲で排ガスがゼロとなっています。これは10トンの廃棄物を運搬しながら収集ルートを複数回走行するのに十分な距離です。カミンズは、ノルウェー最大の食料品卸売業者であるASKOと協力して、ASKOのフリートにさらに多くの代替燃料車を導入する計画の一環として、4台のスカニア製電気トラックに搭載する燃料電池を供給しています。エネルギー省の“H2@Scale”イニシアチブの一環として、カミンズとナビスターは、水素燃料電池を搭載したクラス8トラックの開発で協力していきます。このパワートレインはInternational® RH™シリーズのトラックに搭載され、直列接続したHD45燃料電池スタックで構成される2台のHyPM® HD90パワーモジュールを使用します。このトラックは、7700台超のトラクターを有するワーナー・エンタープライジズのフリートに組み込まれ、カリフォルニア州フォンタナの地区もしくは地域または両方の運送業務で実際に12カ月間にわたり運用されます。電解槽(アルカリ電解槽とPEMの両方) – 電解槽は電気を使用して水を分解し、水素を生成するものです。これらはオンサイト発電向けの小型であったり、余剰の水力電力やその他の再生可能エネルギー源から水素を生成するために複数のスタックを活用したものであったりします。カミンズは、カナダのベカンクールにあるエア・リキード向けの世界最大のPEM電解プラントを試運転する最終段階にあります。この20メガワット施設の年間水素生産量は約3000トンとなります。この電解槽は、余剰の再生可能な水力電力を使用して、脱炭素化水素、すなわちグリーン水素を生成します。カミンズは、2021年にワシントン州のダグラス郡公益事業地区で再生可能エネルギーを実現すべく、5メガワットのPEM電解槽を提供しています。カミンズの電解槽は、再生可能エネルギーからの水素生産専用に使用され、米国で最大の規模となり、発電事業体がこの種のものを使用する例として初となります。カミンズは50カ所以上の水素燃料補給所に電解槽を提供してきました。新電力部門の財務見通し
最高財務責任者(CFO)のマーク・スミスは、2025年に少なくとも4億ドルの収益を電解槽で上げることを含む新電力部門の見通しについての検討に加え、カミンズの既存製品の継続的な好業績によって新技術へのさらなる投資が可能になっている状況について強調しました。
スミスは「カミンズには、水素生産や燃料電池などの複数の技術に投資し続け、この極めて重要な分野での当社の主導的地位をさらに高めるための強固な財務力があります」と述べています。
ウェブキャスト情報
イベントの全ビデオを視聴し、カミンズの水素投資の詳細について知るには、cummins.com/hydrogendayをご覧ください。ライブイベントは、東部時間の午前10時30分に開始します。
カミンズについて
グローバルパワーリーダーであるカミンズは、幅広いポートフォリオの電力ソリューションを設計・製造・販売し、そのサービスを提供する補完的事業分野の企業です。当社の製品は、ディーゼル、天然ガス、電力パワートレインおよびハイブリッドパワートレイン、パワートレイン関連コンポーネント(フィルター、後処理、ターボチャージャー、燃料システム、制御システム、空気処理システム、自動変速機、発電システム、バッテリー、電動動力系など)、水素生成製品、燃料電池製品に及びます。1919年の設立以来、インディアナ州コロンバス(米国)に本社を置くカミンズは、約6万1600人の従業員を雇用しており、これらの従業員は健全なコミュニティーにとって決定的に重要な世界的企業責任の優先事項3つ、すなわち教育、環境、機会均等を通じて、より豊かな世界のための力になることに傾倒しています。カミンズは、オンラインに加え、自社所有の独立販売店のネットワークを通じて、また世界中の何千ものディーラー拠点を通じて、顧客にサービスを提供しています。2019年に236億ドルの売上高で約23億ドルの利益を上げました。ニュースリリースと詳細情報をhttps://www.cummins.com/always-onでご覧になり、カミンズが常に動き続けている世界のために電力を供給している状況についてご確認ください。
将来見通しの開示に関する声明
本リリースに記載されている情報で純粋に歴史的事実でない情報は、1995年民事証券訴訟改革法の意味における将来見通しに関する記述であり、今後の戦略に関する当社の予測、ガイダンス、予備的な結果、期待、希望、信念、意図に関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、当社の計画に加え、当社の収益とEBITDAに対する期待に関連する記述が含まれますが、これらに限定されません。当社の実際の将来の結果は、多くの要因により、こうした将来見通しに関する記述で予測されたものとは大きく異なる可能性があります。これらの要因には、COVID-19パンデミック、その他の公衆衛生上の危機/流行病/世界的流行病の影響による市場の低迷、COVID-19パンデミックによる景気低迷の長期化や当社事業の中断が製造およびサプライチェーンの能力に及ぼす影響、特に当社のいずれかのシングルソースサプライヤー(COVID-19パンデミックの影響を受ける可能性のあるサプライヤーを含む)からの供給不足とサプライヤーの財務リスク、当社の生産能力と生産を需要に合わせること(COVID-19の影響を含む)、特にCOVID-19パンデミックに関連して財務的苦悩を経験している大口顧客、排出ガス認証プロセスおよび排出基準の順守に対する社内評価の不利な結果、規制当局からの監査の強化に加え世界中の排出基準の採用・実施・施行における予測不可能性、COVID-19パンデミックの結果としての世界の信用市場および金融市場の混乱、信用市場や金融機関、その他の業界を安定させるための政府措置による悪影響、製品のリコール、当社の現在の製品およびサービスの需要を低下させる新技術の開発、国際貿易における政策変更、インフラ開発の低迷もしくは商品価格の下落または両方、英国の欧州連合(EU)からの離脱、労使関係またはストライキ、当社の経営幹部陣およびその他の重要人員への依存、新旧の製品またはサービスの予想を下回る受容、重要顧客のエンジンアウトソーシング慣行の変更、戦略的な買収および売却の追求を通じて当社提供製品のポートフォリオを再構築する計画ならびにそうした取引を行うことに関連する不確実性、当社の情報技術システムおよびデータセキュリティーに対する潜在的なセキュリティー侵害またはその他の混乱に陥ること、コスト削減対策およびリストライニシアチブを完了する際の課題または予期しないコスト、合弁企業のイートン・カミンズ・オートメーテッド・トランスミッション・テクノロジーズへの当社投資から期待される結果の実現に失敗すること、数多くの国々での事業による政治的/経済的リスクまたはその他のリスク、競合他社の活動、新興市場における顧客間の世界的競争の激化を含む競争の激化、外国為替相場の変動、材料/商品価格の変動、当社が直接管理しない合弁企業およびその他の投資先の活動および収入、税制の変更、世界規模での法的および倫理的なコンプライアンスに伴うコストとリスク、製造物責任請求、厳しさを増す環境法および規制、当社の年金制度資産の業績と特にCOVID-19パンデミックによる世界経済の持続的な低迷に関連する割引率の変動性、ディーゼル動力製品の使用に関する将来の禁止または制限、エネルギーの価格と可用性、当社製品の売上品構成、当社の特許およびその他の知的財産権の保護と有効性、係争中および将来の訴訟および政府行為/手続きの結果、当社の将来の事業を支えるために必要な金額・時期・条件での資金調達法・金融商品・財源の継続的な利用可能性、SECに適宜提出した書類に詳述されているその他のリスク(特にフォーム10-Kの2019年年次報告書およびフォーム10-Qの四半期報告書の「リスク要因」セクションを含む)がありますが、これらに限定されません。株主、潜在的投資家、その他の読者の皆さまは、将来見通しに関する記述を評価する際にこれらの要素を慎重に検討するようお願いするとともに、そうした将来見通しに関する記述を過度に信頼しないようご注意ください。本プレスリリース中の将来見通しに関する記述は、本プレスリリースの日付時点までのことについてのみ言及したものであり、新しい情報、将来の出来事などの結果に関係なく、当社はいずれの将来見通しに関する記述についても、正式に更新する義務を負いません。当社の業績に影響を与える可能性のある要因に関してのさらなる詳細情報は、SECへの提出書類に記載されている場合があります。これらの提出書類は、http://www.sec.govまたは当社のウェブサイト(http://www.cummins.com)の投資家向け広報セクションから入手できます。
本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20201119006110/ja/
連絡先
Jon Mills
Director – External Communications
(317) 658-4540
jon.mills@cummins.com
プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ
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