~ 2013年・トレンド予測レポート「コンビニ最新トレンド」 ~ 広がるコンビニの利用形態、80%が「買い物以外でも利用」 PB、ドリップコーヒーに続く、注目サービス「コンビニプリンター」

プレスリリース発表元企業:トレンド総研

配信日時: 2013-07-02 10:30:37



毎年、様々なトレンドを生むコンビニエンスストア。昨年急速に認知を広めたプライベートブランドや、今まさに注目されているコンビニドリップコーヒーなど、次から次へと話題を集めています。
今回、トレンド総研(東京都渋谷区)では、このコンビニエンスストアが生み出すトレンドにフォーカス。その実態を明らかにするために、トレンドに精通する商品ジャーナリストの北村 森氏への取材や、消費者へのアンケート調査を実施しました。さらに、トレンド総研の注目サービスとして、「コンビニプリンター」について、その注目ポイントなどを分析します。


■ 1. 商品ジャーナリスト・北村 森氏に聞く、コンビニサービスのトレンド


今回、コンビニエンスストアが生み出すトレンドにフォーカスするにあたり、元「日経トレンディ」編集長で、商品ジャーナリストの北村 森氏に取材を依頼しました。様々なサービスを生み出し、トレンドを巻き起こし続けているコンビニエンスストア。そこで、消費トレンドに精通する北村氏に、コンビニエンスストアサービスの発展の歴史や、注目のサービスについて、お話をうかがいました。


◆ なぜ、コンビニは発展し続けられるのか、その秘密を解説!

Q. コンビニエンスストアサービスの発展の歴史についてお教え下さい。

コンビニエンスストアのサービスは、発展し続けています。それに伴い、日本におけるコンビニエンスストアの店舗数も右肩上がりで、今や50,000店舗に迫るところまで来ています。その市場はすでに飽和状態であると言われているのが、現状です。
しかし、コンビニエンスストア市場の飽和が語られるようになったのは、今が初めてという訳ではありません。実は10年以上前から、同様のことが言われ続けているのです。市場の飽和状態が叫ばれる中でも発展し続けてきたことこそが、コンビニエンスストアサービスの特徴であり、その発展の歴史だと言えるでしょう。
では、何がこうした発展を実現したのでしょうか。その点について話しましょう。ポイントは2点。“場所”と“利用者・利用シーン”の拡大が、コンビニエンスストアサービス発展のカギだと言えます。

<コンビニエンスサービス発展のカギ(1):場所の拡大>

まず、“場所の拡大”についてですが、コンビニエンスストアは新規出店できる場所を、広げ続けてきました。それは、都心、郊外といった話に限りません。駅ナカ、サービスエリア、学校や病院の中といったように、様々なところにコンビニエンスストアは出店してきました。そして、これにより市場規模自体を拡大させ、成長し続けているのです。

<コンビニエンスサービス発展のカギ(2):利用者・利用シーンの拡大>

次に、“利用者・利用シーン”の拡大についてです。コンビニエンスストアでは、新たなサービスを展開することにより、新規顧客を新たなターゲットに加えてきました。また、既存顧客に対しても、新たなシーンでの利用を提示し、ターゲットの拡大を行なってきました。その結果生まれたのが、現在のコンビニエンスストアサービスです。
昔のコンビニエンスストアのサービスは、忙しい人、深夜や早朝にも買い物がしたいという人に向けて、食品や生活雑貨を提供するというものでした。つまり、物販のみを扱うという業態をとっていました。そこから様々なサービスの展開をすることで、利用者・利用シーンを広げてきたのです。
一例をあげると、90年代後半以降、コンビニエンスストアは、情報のやり取りをする場所としての機能を備え始めます。代表的なのが、ATM。90年代半ば頃なんて、「銀行が閉まってしまったら、どうしよう」というような時代でした。つまり、現金が足りない夜に飲み食べしたいならクレジットカードの取扱がある店を探すしかなかった訳です。それが、今では、深夜でも現金に困ることはありません。当時では、考えられない世の中になったと言えるのではないでしょうか。そして、このサービスの展開により、銀行口座から現金を引き出したいという人が、コンビニエンスストアに訪れるようになります。
現在では、イベントやコンサートのチケットの購入、公共料金の支払い、通信販売の支払い、宅配受け取りといったように、ありとあらゆるサービスを、コンビニエンスストアは取り揃えています。そして、それらのサービスの利用者が、それぞれのシーンに合わせて、コンビニエンスストアを訪れています。
こうした過程を通じて、コンビニエンスストアサービスの最大の特長である、他に類を見ない幅広い分野のサービスのワンストップでの提供が実現されました。


◆ 北村氏の注目コンビニサービスとは!? “ホットミール”と“コンビニプリンター”の可能性

Q. 現在、注目されているコンビニエンスサービスについて、お教え下さい。

前述の通り、コンビニエンスストアでは、新たなサービスを提供することで、利用者や利用シーンを拡大し続けています。こうした意味で、今注目しているコンビニエンスストアサービスを2つあげます。

<北村氏の注目コンビニサービス(1):ホットミール>

まず1つ目は、コンビニエンスストアのレジの横によく置いてある、唐揚げやフランクフルトなどのホットミールです。
実際に、ホットミールは、昨年あたりから、コンビニエンスストアの主戦場になっているようです。商品の種類などが、非常に多くなっていることに気付いている人も多いのではないでしょうか。こうした中で、注目のポイントは、1個単位で購入できる唐揚げが登場したという点です。これにより、ニーズに合わせてちょうどよい量を購入することも可能になりました。これは、新たな利用者や利用シーンを生みうる変化だと思っています。シニア層や一人暮らしの人にとっては、特に嬉しいサービスなのではないでしょうか。
そこで、今後のポイントになるのは、さらなる品質の向上だと思っています。
店舗の人が作るという背景から、コンビニエンスストアのホットミールは、基本的には揚げ物です。焼き鳥などがラインナップされている店舗などもありますが、実はこれらの商品も全て揚げて作っています。つまり、コンビニエンスストアのホットミールは、まだまだ品質向上の余地があるということです。こうした点が改善され、さらに品質が向上すれば、街中の惣菜屋やデリからの乗り換えも期待できるのではないでしょうか。

<北村氏の注目コンビニサービス(2):コンビニプリンター>

2つ目にあげるのは、コンビニエンスストアのプリンターです。
コンビニエンスストアのプリンターは、実はインターネットに接続しており、様々な使い方が可能です。このプリンターにおけるサービスも、コンビニエンスストアの新たな利用者や利用シーンを創出し得るサービスなのではないかと、注目しています。
例えば、このサービスはエマージェンシーとして優れたサービスであると言えます。肝心な時、あるいは、急いでいる時に限って、自宅のプリンターにトラブルが発生する。そんな経験をしたことはありませんか。そうした時、コンビニエンスストアのプリンターサービスは非常に重宝します。あらかじめ、自宅や会社のパソコンからデータを送っておくことで、移動の際にコンビニエンスストアに立ち寄れば、書類や写真をプリントアウトすることが可能です。私も、このサービスに救われたのは、1度や2度ではありません。
また、写真を印刷するのにも便利でしょう。写真用にL判の光沢紙も用意されているので、写真データもキレイに印刷することができます。携帯電話で撮った写真をコンビニエンスストアで印刷。その場で、友人に渡すなんて使い方もありでしょう。最近注目が高まっているノマドワーカーと呼ばれる方たちにもオススメです。携帯用のプリンターといったものもありますが、なかなか煩わしいものです。
データの一斉送信ができないなど、使いづらい部分もありますが、こうした点が改善されることで、今後急速に広まっていくのではないかと考えています。


■ 2. 利用者・利用シーンを拡大するコンビニ、その実態を徹底調査!


北村氏への取材では、コンビニエンスサービスの発展の流れを教えていただきました。本取材からは、様々なサービスを展開することにより、利用者や利用シーンを広げてきたのが、コンビニエンスストアだということが明らかになりました。
それでは、コンビニエンスストアは、消費者にはどのように受け入れられているのでしょうか。特に、商品の購入以外の目的において、コンビニエンスストアがどのように利用されているのかを明らかにするために、20代~40代の男女500名を対象として、アンケート調査を実施。コンビニエンスストアサービスに関する消費者の意識や実態を探りました。


◆ インフラ化するコンビニ、78%が「生活に欠かせない」、91%が「自宅からも会社・学校からも10分未満」

はじめに、コンビニエンスストアの利用について、その実態を探りました。
まず、「コンビニエンスストアの利用頻度」をたずねると、「1週間に5回以上」と回答した人は17%。また、「1週間に2~4回」、「1週間に1回」と回答した人は、それぞれ28%、21%で、コンビニエンスストアを1週間に1回以上利用している人は、およそ7割にのぼることが分かりました。
こうした利用頻度の高さの要因としては、手軽に利用できるコンビニエンスストアの立地の良さがあるようです。「自宅から最寄りのコンビニエンスストアまでの所要時間」、「会社・学校から最寄りのコンビニエンスストアまでの所要時間」をそれぞれ聞きました。その結果、「5分未満」という人は、それぞれ66%、64%。「5分以上10分未満」という人はそれぞれ25%、27%。したがって、9割以上の人が10分かからずに自宅、および、会社、学校からコンビニエンスストアまで行けるこということが明らかになりました。
そこで、「あなたにとって、コンビニエンスストアは生活に欠かせないものですか?」と聞くと、78%が「はい」と回答。8割近くの人が、コンビニエンスストアが生活に不可欠だと感じているようです。


◆ 多岐に渡る利用シーン、「商品購入のみを目的にコンビニ利用」は5人に1人のみ

このように、生活にとって不可欠なものとなりつつある、コンビニエンスストア。次に、その利用方法について調べました。
「コンビニに行く目的」を複数回答形式で聞いたところ、やはり最もオーソドックスなコンビニエンスストアの利用方法である「商品の購入」(89%)が、最多の回答となりました。一方で、その他にも「ATMの利用」(42%)、「トイレの利用」(28%)、「公共料金の払込」(27%)、「プリンターの利用」(24%)といった回答も多くあげられ、コンビニエンスストアが様々な目的で利用されている様子が見受けられます。さらに、こうした「商品の購入」以外の目的でもコンビニエンスストアを利用する人は80%で、「商品の購入」のみが目的という人は、5人に1人のみ。コンビニエンスストアの利用シーンは多岐に渡るようです。
こうした利用シーンの広がりを象徴するのが、次の結果です。「コンビニエンスストアをよく利用する生活シーン」を聞くと、「帰宅時」(46%)、「通勤・通学時」(34%)、「休日に遠出をする時」(32%)、「休日に自宅周辺で過ごす時」(24%)「昼休み」(22%)というように、回答が分散しました。コンビニエンスストアは、消費者それぞれの生活スタイルに合わせて、幅広く利用されている傾向にあるようです。他方で注目すべきなのは、回答者が少なかった「仕事で外出する時」(10%)。唯一2割を下回った回答でしたが、北村氏の言うように、コンビニエンスストアが新たなサービスを展開することで、消費者の利用シーンを広げてきたことを考えると、今後注力すべきなのは、こうしたシーンなのかもしれません。


◆ 「プライベートブランド」から「ドリップコーヒー」、「コンビニプリンター」まで、注目サービスの利用意向を調査

最後に、続々と新たなサービスを展開するコンビニエンスストアサービスの認知度や利用意向度について、調べました。
今回、トレンド総研では、比較的に新しい、あるいは、注目を集めているといったコンビニエンスストアサービスを10個ピックアップ。各サービスに対する認知と利用意向について調査を行い、それぞれランキング化しました。

<今回調査対象とした、10個のコンビニエンスストアサービス>
 ○プライベートブランドの飲食物
 ○プライベートブランドの雑貨
 ○ドリップコーヒーの販売
 ○カット野菜の販売
 ○野菜の宅配サービス
 ○コンビニプリンターの利用
 ○情報端末を利用したサービス
 ○宅配物の受け取りサービス
 ○クリーニングの受け取りサービス
 ○イートインスペース

まず、サービスの認知度については、1位「プライベートブランドの飲食物」(87%)、2位「ドリップコーヒーの販売」(73%)、3位「宅配物の受け取りサービス」(68%)という結果に。また、サービスの利用意向度についても同様に調べたところ、その順位は変わらず、1位「プライベートブランドの飲食物」(91%)、2位「ドリップコーヒーの販売」(82%)、3位「宅配物の受け取りサービス」(81%)という結果になりました。いずれも、最近話題を集めた、プライベートブランドとコンビニエンスストアのドリップコーヒーに人気が集中した結果であったと言えそうです。
一方で、北村氏に注目のサービスとしてあげていただいた「コンビニプリンター」については認知度、利用意向度ともに4位となりました。こうした結果からも、すでに話題、人気を集めているプライベートブランドやドリップコーヒーに続く、これからの注目のサービスだと言えるかもしれません。


■ 3. スマホ・タブレットの利用者拡大で高まる期待、注目はコンビニプリンター!


北村 森氏への取材、および、アンケート調査からは、コンビニエンスストアサービスの発展の歴史や、その消費者の生活への浸透度合いが明らかになりました。また、いくつかの注目すべきサービスについても、うかがい知ることができました。その中で、トレンド総研では、コンビニプリンターに注目。コンビニプリンターは、今回の調査において、認知度、利用意向度といった点で、すでに話題のプライベートブランドやドリップコーヒーといったサービスに引けをとりませんでした。
その一方で、コンビニプリンター自体は、ずっと以前よりあるサービスでもあります。なぜ、このタイミングで注目すべきなのかということから、現在展開されているサービス内容、今後注目すべきポイントまで紹介します。


◆ 注目ポイントは“進化の速度”、スマホ・タブレットとの連動で広がる可能性

今回、トレンド総研で注目のコンビニエンスストアサービスとしてあげるのは、コンビニプリンターです。しかし、コンビニプリンター自体は、以前から存在するサービスであることは周知の事実でしょう。注目すべきなのは、その進化の速度。コンビニプリンターは急速に進化し、その利用シーンを広げているというのがポイントです。数年前のコンビニプリンターのサービスとは、別次元のサービスを提供していると言っても過言ではありません。
具体的には、インターネット接続や情報機器との連動により展開するサービスなどがあげられます。そして、その中で重要な役割を果たすのが、スマートフォンやタブレットといった情報機器です。これらのツールと掛け合わせることで、コンビニプリンターは、様々な利用方法が可能になります。
その一例がアプリの利用です。スマートフォンやタブレットに対応アプリをインストールすれば、さらに手軽、便利にコンビニプリンターを利用することができます。また、北村氏が指摘した「データの一斉送信ができない」といった使いづらさについても、改善が期待できます。1つのソリューションとして、現在のコンビニプリンターの中には、Wi-fi機能に対応した機種も登場していることがあげられます。このWi-fi機能対応機であれば、データを一斉送信する必要もないので、スマートフォンやタブレットから都度データを送りつつ、印刷を行なえば良いでしょう。
そして、現在、スマートフォンやタブレットなどの情報機器は急速に進化、普及を続けています。「4G LTE」、「テザリング」といった通信システムの発展も背景に、今夏以降もますます勢いを加速させていくでしょう。これらの情報機器の利用者、利用シーンの拡大にともない、コンビニプリンターのさらなる利用拡大を予想しています。


◆ 外部メモリ、デジカメとの連動で広がる利用シーン 今後の展開にも期待!

その他にも、現在のコンビニプリンターは、様々なサービスを提供しています。
例えば、PDFファイルの印刷。最新のコンビニプリンターには、様々な接続端子が備えられていることを知っていますか。USBメモリーをはじめとする各種メモリーカードを持参すれば、その場でコンビニプリンター本体に差し込み、データを印刷することができます。
また、コンビニプリンターによる印刷の綺麗さも重要なポイントになります。前述のスマートフォンやタブレットと同様に、著しい進化と利用者の拡大を遂げているのが、デジタルカメラです。デジタル一眼レフのカメラが話題になるなど、現在のデジタルカメラの画像は本当に綺麗なものです。自宅のプリンターで、それも普通紙でと考えると、この画像の価値をフルに生かすことはできません。しかし、コンビニプリンターには、2L判サイズの光沢紙にまで対応しているものまであります。こうしたコンビニプリンターを利用することで、最新デジタルカメラの綺麗な画質は真価を発揮することができるのです。
以前のコンビニプリンターは、コピーを行なうためだけのものでした。しかし、現在では、情報を印刷することができるサービスになっているとも言えるかもしれません。スマートフォンやタブレット、あるいは、デジタルカメラなど、各種デジタル機器の発達、利用者拡大にともない、今後ますます注目が高まるサービスだと考えています。


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