分散型音響センシングの市場規模、2020年の4億6200万米ドルから2025年は7億9200万米ドルへ、CAGR11.4%で成長予測

プレスリリース発表元企業:株式会社グローバルインフォメーション

配信日時: 2020-07-07 13:00:00


株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「分散型音響センシング(DAS)の世界市場 (~2025年):質問器ユニット・可視化ソフトウェア」 (MarketsandMarkets) の販売を7月7日より開始いたしました。

分散型音響センシング(DAS)の市場規模は、2020年の4億6200万米ドルから2025年には7億9200万米ドルに達し、2020年から2025年のCAGR11.4%で成長すると予測されています。電気駆動の従来のセンサーとは異なり、DASシステムは電磁干渉の影響を受けにくく、広範囲、長寿命で、過酷な環境下でも動作することができます。これが、石油・ガス産業での採用の主な要因です。また、DASシステムは、インフラ、軍事、輸送などの他の産業向けにも開発されています。COVID-19の流行により、既存のハードウェア部品(主にインターロゲータユニット)の在庫をかかえるDASメーカーは、パンデミックの影響で、製品の出荷が困難になる可能性があります。そのため、分散型音響センシングメーカーの多くで、減産が予想されます。

ソフトウェアコンポーネント市場は最高のCAGRで成長

可視化ソフトウェアは、DAS アプリケーション固有のものです。多くの場合、ソフトウェアはサイトマップに対して光ファイバーケーブルの経路を表示し、石油パイプラインの漏れなど、問題が発生している場所を強調表示します。境界セキュリティの場合、DAS ソフトウェアは、既存のサードパーティ製 SCADA 制御またはセキュリティ・ソフトウェアを介することが多く、問題をハイライト表示します。坑井アプリケーションでは、DAS視覚化ソフトウェアを使用して、注入流体のリアルタイム監視、流体入口の評価、および坑井に沿った流体分布の評価をする事ができます。可視化ソフトウェアは、DASシステムの全体的コストの約5%を占めています。しかし、DASシステム用の可視化ソフトウェアは継続的に更新および最適化されているため、可視化ソフトウェアの市場は最速で成長すると予想されています。

シングルモードファイバー分野はシェアを拡大

シングルモード・ファイバーは長距離通信用に設計されているため、ほとんどのDASアプリケーションに適しています。電気通信グレードのシングルモード光ファイバーケーブルは、信号にノイズを感じることなく50kmの距離をサポートすることができます。したがって、パイプライン監視や国境・境界監視などのほとんどのDASアプリケーションは、約50kmの範囲に対応するため、シングルモードファイバーを利用しています。これにより、インターロゲータ・ユニットの配備が50kmごとで済むため、システムのコスト効率が格段に向上します。多数の用途に対応可能なため、シングルモードファイバーは、マルチモードファイバと比較して、より大きな市場シェアを占めると予想されます。

石油・ガス産業が市場を支配

石油・ガス業界では、DAS システムを使用した坑井モニタリングは、沖合と内陸の両方の油田の生産を最適化し、大きなメリットをもたらします。この業界はDASシステムの主要なユーザーの1つであり、Schlumberger(米国)やHalliburton(米国)など複数の石油・ガス会社がこの技術に多額の投資を行っています。また、新規パイプラインプロジェクトも世界的に大規模に展開されており、DAS技術は長距離モニタリングに理想的で費用対効果が高いことが証明されています。油井やパイプラインの配備数の増加に伴い、石油・ガス業界はDASシステムの最大の市場となっています。さらに、パイプライン監視のためのDASシステムの展開も、市場全体の成長に貢献すると予想されています。DASシステム市場の大部分を占める石油・ガス業界も、COVID-19パンデミックの影響で、悪影響を受けると予想されています。原油価格の下落に伴う供給過剰と需要低迷のアンバランスが報告されており、石油・ガスの生産量も大幅に減少しています。このため、設備投資が抑制され、パイプラインの新規建設や新油田の建設が見送られています。これにより、石油・ガス分野でのDASシステムの展開は、足踏み状態になると予想されます。

APACは最高のCAGRで成長すると予想される

APAC(アジア太平洋地域)はDASソリューションの最も急速に成長している市場の1つであり、中国では、増大する石油生産事業と軍事およびインフラの開発により、この地域のDAS市場を支配しています。中国やインドなど、この地域の急成長を遂げている発展途上国では、インフラ整備への巨額の投資が行われており、DASシステムの導入に大きな可能性を秘めています。また、この地域における軍事力の発展は、DAS技術の導入の可能性を高めています。運用コストの低下やメンテナンスの軽減など、DAS技術のメリットに関する知識が普及し、この地域における技術の成長を牽引しています。石油・ガスパイプラインの建設と拡張、油田開発への海外投資の増加により、APAC市場は最も高い成長を遂げると予測されています。

【 当レポートの詳細目次 】
https://www.gii.co.jp/report/mama941358-distributed-acoustic-sensing-das-market-by.html

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