自律型無人潜水機(AUV)市場は、2025年には16億3800万米ドル規模に達し、CAGR20.8%で成長する見込み
配信日時: 2020-05-25 15:00:00
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「自律潜水艇(AUV)市場 - 対応深度、用途(軍事・防衛、石油・ガス)、船体形状、搭載技術、技術、積載機器、地域別:2025年までの世界市場予測」 (MarketsandMarkets) の販売を5月25日より開始いたしました。
自律型無人潜水機(AUV)市場(積載物を除く)は、2020年の6億3800万米ドルから2025年には16億3800万米ドルに達し、CAGRは20.8%で成長すると予測されています。AUVは、石油・ガス業界では埋蔵量探査やパイプライン監視用途に広く使用されています。海洋産業における設備投資の増加が、AUV市場の成長を促進する主な要因となっています。
大型AUV分野は最高のCAGRで成長すると予測
大型AUV分野は、最高のCAGRで成長すると予測されています。軍事・防衛用途や石油・ガス探査用途で使用される大型AUVの需要が増加していることが、市場成長を後押ししています。例えば、MSUBS社(英国)は、2020年3月に英国王立海軍から全長100フィートで武器を搭載する能力を持つとされる世界最大の無人水中ビークル(XLUUV)の開発契約を受注しました。大型無人潜水機は、水深1,000m以上の深海での活動が可能であることから、海洋学、生息地調査、捜索・救助活動にも適しています。
AUVの画像検査技術分野は、高いCAGRで成長する
予測期間中、AUV市場の画像検査技術は最高のCAGRで成長すると予測されています。この分野の成長は、軍事・防衛産業やオフショア産業でのAUVの使用が増加していることに起因しています。AUVに使用されている画像システムは、海底や周辺地域の画像を撮影することが可能です。画像検査システムをAUVに搭載することで、生息地調査、漁業研究、海洋学、考古学調査などの用途に利用が可能です。AUVに搭載されている地層探査装置は海底の堆積物を貫通し、堆積物中の層を検出することができます。このタイプの画像検査は、石油・ガス埋蔵量の探査に広く利用されています。
積載物搭載型AUV市場では、軍事・防衛分野が最大のシェアを占める
2020年の積載物搭載型AUV市場では、軍事・防衛分野が最大のシェアを占めると予想されています。米国、カナダ、フランス、中国などの国々では、軍事・防衛用途のAUVの利用が増加しており、これがAUV市場の成長を牽引しています。例えば、カナダのCellula Robotics社は、カナダ国防科学技術機関から長距離無人潜水機(UUV)「Solus-LR」の開発を受注しました。この機種の設計は2019年初頭に開始され、続いて開発と工場試験が行われました。考古学・探査分野は、最も高いCAGRで成長すると予測されています。AUVは、コバルト、亜鉛、マグネシウムなどの鉱物を採取するための水中探査活動の重要な手段として使用することができ、これらの鉱物はスマートフォン、ラップトップ、ハイブリッドカーなどの製造に使用されています。
地域別で、アジア太平洋地域(APAC)は、最も高いCAGRで成長する
中国やインドを含むAPACの新興国では、先進的な水中システムの採用が増加しており、この地域のAUVメーカーにとって大きな成長の機会となっています。例えば、Kongsberg Maritime(ノルウェー)は2020年2月、インド国立海洋技術研究所(NIOT)にHugin AUVシステムを提供する契約を受注しました。NIOTが発注したHugin AUVシステムは、水深6,000mでの運用が可能で、KONGSBERG HISAS 1032合成開口ソナーとEM2040マルチビームエコーサウンダーを搭載し、水路や海底の地質探査向けに利用が期待されています。インドでは、潜水艦の魚雷発射管や水上船舶からの発射が可能な水深1,500m対応の「Adamya AUV」を採用しています。この機種は、水深調査、水中地雷探知と対策、および諜報・監視・偵察などの任務に使用することが可能です。
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