ファーウェイ「MatePad Air 2026」がマレーシアで発売、12型OLEDとAI機能を搭載

2026年8月20日 01:24

印刷

記事提供元:Tech Times

(Huawei.com)

(Huawei.com)[写真拡大]

ファーウェイは2026年8月18日、12インチのOLEDディスプレイを搭載するタブレット「HUAWEI MatePad Air」をマレーシアで発売した。厚さ5.3mm、重量509gの薄型軽量設計に、10,100mAhのバッテリーや6基のスピーカー、AIを活用した文書・学習支援機能を組み合わせた製品だ。

マレーシアで発売されたのは、8GBメモリと256GBストレージを備えるWi-Fiモデルで、通常価格は3,999リンギット。発売時には500リンギットの割引や周辺機器などを含むキャンペーンが案内されている。一方、Google Mobile Servicesを標準搭載していないことや、Kirin T93Cの処理性能、ソフトウェアの更新方針は、用途に応じて確認しておきたいポイントとなる。

■12インチOLEDと薄型軽量設計

MatePad Air 2026は、厚さ5.3mm、重量509gの金属製ボディに、12インチのOLEDディスプレイを搭載する。画面解像度は2,800×1,840ピクセル、リフレッシュレートは最大144Hzで、ピーク輝度はファーウェイ公称で1,200nit。P3広色域にも対応する。

前世代のMatePad Airが採用していたIPS液晶から、画素ごとに発光するOLEDへ切り替えたことが、今回の主要な変更点だ。OLEDは黒を表示する画素を消灯できるため、暗部の表現やコントラストで利点がある。ファーウェイはコントラスト比を200万対1としている。

マレーシア向けには、画面表面への映り込みを抑えるPaperMatte Display仕様が用意される。微細な表面加工によって反射を抑えるとともに、スタイラスで書く際に紙に近い感触を与える設計だ。実機レビューでも、明るい室内での見やすさや、書き込み時の感触が評価されている。

本体色はエアリーブルー、サクラピンク、ホワイトの3色。カメラは背面に5000万画素の広角カメラ、前面に1200万画素カメラを備える。スピーカーは6基で、動画視聴やビデオ会議にも対応する構成となっている。

■10,100mAhバッテリーと66W充電

バッテリー容量は10,100mAhで、最大66Wの有線急速充電に対応する。駆動時間は利用するアプリ、画面輝度、通信環境などによって変わるが、海外メディアのレビューでは長時間の文書作業や動画視聴に対応できる点が評価されている。

ファーウェイは、薄型の筐体に大容量バッテリーを収めるため、ベイパーチャンバーと高熱伝導素材を組み合わせた冷却構造を採用している。高負荷時の発熱を筐体へ分散し、性能を安定させることを狙った設計だ。

■Kirin T93Cの日常性能と高負荷時の差

プロセッサには、ファーウェイ傘下のHiSiliconが設計するKirin T93Cを採用する。メモリは8GBまたは12GB、ストレージは256GBで、microSDカードによる容量拡張には対応しない。マレーシアで発売された構成は8GBメモリと256GBストレージの組み合わせだ。

複数の実機レビューでは、ウェブ閲覧、メール、動画再生、文書編集、メモ作成といった一般的な用途では、滑らかに動作すると評価されている。一方、4K動画のタイムライン編集など、処理負荷が継続する作業では遅延が生じる場合があると報告されている。

Kirin T93Cについては7nm級プロセスを採用するとする製品データベースや報道があるものの、ファーウェイは製造委託先や詳細な製造プロセスを公式仕様で明らかにしていない。このため、特定の製造技術やApple Mシリーズとのトランジスタ密度の差を、MatePad Air 2026固有の確定情報として扱うことは難しい。

日常的な事務作業やコンテンツ視聴を中心とするなら十分な性能が期待できるが、高解像度動画の継続的な編集や負荷の高い制作作業を重視する場合は、利用するアプリを含めて実機で確認したい。

通信機能はWi-Fi 7、Bluetooth 5.2、NearLinkに対応する。USB-C端子はUSB 3.1 Gen 1仕様で、最大転送速度は5Gbpsとなる。

■NearLink対応の専用キーボード

別売りのHUAWEI Smart Magnetic Keyboardは、近距離無線通信技術のNearLinkを使ってタブレットと接続する。NearLinkはファーウェイを含む企業や研究機関が参加する業界団体によって策定され、低遅延や安定した接続を特徴として掲げる通信規格だ。

今回のキーボードはMatePad Air専用品で、ファーウェイも対応機種をMatePad Airに限定している。ほかのタブレットやパソコンへ接続して使う汎用Bluetoothキーボードではないため、周辺機器を複数の端末で共用したい場合には注意が必要だ。

キーボードの重量は約308gで、タブレットと組み合わせると合計は約817gとなる。キーストロークは1.5mmで、40種類以上のショートカット操作に対応する。一方、トラックパッドは搭載していない。

■Google Mobile Servicesは標準非搭載

OSにはHarmonyOS 4.3を採用する。Google Mobile Servicesは標準搭載されておらず、Google PlayストアやGoogleの公式Androidアプリを、一般的なAndroidタブレットと同じ状態で利用することはできない。

GmailやYouTubeなどはウェブブラウザから利用できるほか、microGやGboxなどの第三者ソフトウェアを使って一部のGoogle系アプリを動かす方法もある。ただし、初期設定が必要で、アプリや認証機能によっては完全に動作しない可能性がある。第三者ソフトウェアを利用する場合は、その提供元、権限、プライバシーポリシーも確認する必要がある。

GoogleのサービスやPlayストアで配信される業務アプリを日常的に利用している場合、この違いは購入判断に大きく影響する。一方、AppGallery、Huawei Notes、GoPaint、WPS Officeを中心に作業するユーザーにとっては、タブレット向けに統合された操作環境が用意されている。

■文書作成や学習を支援するAI機能

MatePad Air 2026は、Huawei NotesやWPS Officeに複数のAI機能を組み込んでいる。Huawei Notesでは、会議や講義の音声を文字に変換する機能、手書き文字を読みやすく整える機能、数学や物理、化学などの問題を認識して学習を支援する機能を利用できる。

WPS Officeでは、文書やPDFの要約、プレゼンテーションの作成支援、表計算データの操作支援などが提供される。機能の利用可否や利用回数、対応言語、通信要件は、地域、アプリのバージョン、契約内容によって異なる場合がある。

音声、手書き情報、業務文書などをクラウド型AI機能で処理する場合は、各機能のプライバシー通知を確認することが重要だ。ファーウェイの一般的なプライバシーステートメントも、製品やサービスごとの通知が優先されるとしている。

■マレーシアでは通常価格3,999リンギット

マレーシアでの通常価格は、8GBメモリと256GBストレージを搭載するPaperMatte Editionが3,999リンギットである。発売時には500リンギットの割引が適用され、ファーウェイの公式オンラインストアでは3,499リンギットで案内される構成もある。

通常価格の3,999リンギットは、1ドル=160円で単純換算すると約15万7,000円となる。実際の円換算額は為替レートや決済手数料によって変動する。

発売時のキャンペーンには、構成に応じてSmart Magnetic KeyboardまたはM-Pencil Proが同梱されるほか、ワイヤレスマウスなどの特典が用意されている。発売当初に案内された特典総額は最大4,503リンギット相当だが、在庫やキャンペーン内容は購入時点で確認する必要がある。

■データ処理と中国法をどう考えるか

中国の国家情報法第7条は、組織と公民に対し、法に基づいて国家情報活動を支持、援助、協力することを求めている。第14条は、国家情報機関が関係する機関、組織、公民に必要な協力を求められると定める。

この法的枠組みは、中国企業のガバナンスやデータ管理を評価する際に検討される要素の一つだ。ただし、中国企業の製品を国外で使用することだけを理由に、端末内のあらゆるデータが中国政府へ提供される、または個人情報がすべて中国国内に保存されると結論付けることはできない。

実際のデータ処理は、利用するアプリや機能、アカウントの登録地域、クラウドサービスの構成、製品・サービス別のプライバシー通知によって異なる。ファーウェイのマレーシア向けプライバシーステートメントも、サービスごとに収集する情報や保存・移転方法が異なり、個別の製品プライバシー通知が優先されるとしている。

業務上の機密情報、顧客情報、政府関連情報などを扱う組織では、特定メーカーだけを対象とした判断ではなく、データの保存場所、クラウド処理の有無、管理者権限、更新方針、第三者アプリを含むサプライチェーン全体を確認し、組織のセキュリティ基準に沿って導入可否を判断する必要がある。

■購入前に確認したい3つのポイント

MatePad Air 2026の強みは、薄型軽量のボディ、12インチOLED、PaperMatte Display、大容量バッテリーを一つの製品にまとめた点にある。文書作成、手書きメモ、動画視聴といった用途では、携帯性と大画面を両立した選択肢となる。

購入前にまず確認したいのが、GoogleのアプリやPlayストアへの依存度だ。ウェブ版や第三者ソフトウェアで補える場合もあるが、一般的なAndroid端末と同じ利用環境ではない。

次に、必要な処理性能を見極める必要がある。日常的な作業では良好な実用性能が報告されている一方、4K動画編集などの継続的な高負荷作業では、より高性能なプロセッサを搭載した競合製品との差が表れやすい。

最後に、使用予定のアプリ、クラウドサービス、AI機能について、データの処理方法と更新方針を確認したい。特に業務利用では、端末の仕様だけでなく、必要なアプリの対応状況や組織の情報セキュリティ方針との適合性が判断材料となる。

■注目ポイントQ&A

●Googleの公式アプリは利用できますか?

Google Mobile Servicesは標準搭載されていません。ブラウザで利用できるサービスもありますが、Google PlayストアやAndroid向け公式アプリを一般的なAndroidタブレットと同じ状態で利用することはできません。microGやGboxなどを使う方法もありますが、第三者ソフトウェアの設定が必要です。

●Kirin T93Cの性能はどの程度ですか?

文書作成、ウェブ閲覧、動画再生、メモ作成などの日常的な用途では、良好な実用性能が報告されています。一方、4K動画編集など負荷が継続する作業では、より高性能なプロセッサを搭載する製品との差が表れる場合があります。

●Smart Magnetic Keyboardはほかの端末でも使えますか?

ファーウェイは、このキーボードをMatePad Air専用製品として案内しています。NearLinkで接続する専用アクセサリーであり、汎用Bluetoothキーボードのように他社製タブレットやパソコンと共用する製品ではありません。

●中国の国家情報法は国外で販売された端末にも関係しますか?

同法は中国の組織や公民に情報活動への協力を求める法的枠組みであり、中国企業を評価する際の検討要素になります。ただし、端末を国外で購入したことだけを理由に、保存されたデータが自動的に中国政府へ提供されるとは判断できません。実際のデータ処理は、利用する機能やサービス、アカウントの地域、個別のプライバシー通知によって異なります。

元記事: Huawei MatePad Air 2026 Goes on Sale in Malaysia: OLED Flagship Carries China Data-Law Obligation

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード

関連記事