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冨士ダイスは25年3月期2Q累計減益・通期予想下方修正も高配当利回りと低PBRが魅力、投資妙味は十分
(決算速報) 冨士ダイス<6167>(東証プライム)は11月14日に25年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。計画を下回り減益だった。自動車部品メーカーの在庫調整や中国市場の停滞が想定以上に継続して売上が伸び悩んだことに加え、販管費増加なども影響した。そして通期予想を下方修正して減益予想とした。ただし四半期別に見ると、第2四半期は第1四半期に比べて回復基調となっており、第3四半期以降も回復基調を期待したい。株価は反発力の鈍い形だ。目先的には下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性があるものの、高配当利回りや1倍割れの低PBRなども評価材料であり、下値限定的だろう。
■25年3月期2Q累計減益、通期下方修正して減益予想
25年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績は、売上高が前年同期比0.8%増の82億77百万円だが、営業利益が34.0%減の2億91百万円、経常利益が21.3%減の3億94百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益が34.2%減の2億50百万円だった。
計画(5月15日付の期初計画値、売上高88億円、営業利益4億70百万円、経常利益5億30百万円、親会社株主帰属中間純利益3億80百万円)を下回り減益だった。自動車部品メーカーの在庫調整や中国市場の停滞が想定以上に継続して売上が伸び悩んだことに加え、原材料費高騰、IT投資や人財投資による販管費増加なども影響した。
製品別売上高は、超硬製工具類が12.8%減の20億53百万円、超硬製金型類が8.4%増の20億53百万円、その他超硬製品が10.6%増の21億65百万円、超硬以外の製品が0.1%増の20億05百万円だった。
超硬製工具類は、海外向け熱間圧延ロールが好調だったが、前期好調だった海外向け溝付きロールが顧客における在庫調整の影響で大幅に減少した。超硬製金型類は、製缶金型や次世代自動車部品向け金型が好調に推移した。その他超硬製品は、半導体製造装置向けが堅調だったほか、海外向け超硬素材が回復傾向となった。超硬以外の製品は、混練工具の販売が低調だったが、一部の鋼製自動車部品用工具・金型が堅調だった。
なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が39億90百万円で営業利益が48百万円、第2四半期は売上高が42億87百万円で営業利益が2億43百万円だった。第2四半期は第1四半期に比べて回復基調となった。
通期の連結業績予想については11月14日付で下方修正して、売上高が24年3月期比1.9%増の170億円、営業利益が16.0%減の6億80百万円、経常利益が3.6%減の8億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が16.8%減の5億90百万円とした。配当予想は据え置いて24年3月期比8円増配の40円(期末一括)としている。24年3月期の32円には記念配当10円が含まれているため、普通配当ベースでは18円増配の形となる。予想配当性向は134.8%となる。
前回予想(5月15日付の期初計画値、売上高180億円、営業利益10億20百万円、経常利益11億50百万円、親会社株主帰属当期純利益8億30百万円)に対して、売上高を10億円、営業利益を3億40百万円、経常利益を3億円、親会社株主帰属当期純利益を2億40百万円それぞれ下方修正し、従来の増益予想から一転して減益予想とした。下期も需要回復が緩やかな見込みとしている。ただし四半期別に見ると、第2四半期は第1四半期に比べて回復基調となっており、第3四半期以降も回復基調を期待したい。
■株価は下値限定的
株価は反発力の鈍い形だ。目先的には下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性があるものの、高配当利回りや1倍割れの低PBRなども評価材料であり、下値限定的だろう。11月14日の終値は779円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS29円68銭で算出)は約26倍、今期予想配当利回り(会社予想の40円で算出)は約5.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1039円32銭で算出)は約0.7倍、そして時価総額は約156億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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