14日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で3日続落、ハイテク株に売り

2024年3月14日 16:40

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記事提供元:フィスコ

*16:40JST 14日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で3日続落、ハイテク株に売り
14日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比5.60ポイント(0.18%)安の3038.23ポイントと3日続落した。


米中対立の警戒感が投資家心理の重しとなる流れ。バイデン米政権は今年に入り、中国の自動車や半導体、バイオテクノロジー、プラットフォームなどの規制を強化しつつある。指標発表も気がかり。中国ではあす15日に3月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利、きょう14日または15日に2月の金融統計が発表される予定だ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。国務院(内閣に相当)は13日、投資と消費の促進に向け、設備更新や消費財の買い替えを促すための具体的な数値目標を発表している。目標達成に向け、財政、金融面での支援も強化していく方針という。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ハイテク関連の下げが目立つ。電子書籍プラットフォームの掌閲科技(603533/SH)が6.9%安、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が6.2%安、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が2.4%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が2.2%安で引けた。


消費関連株もさえない。自動車の安徽江淮汽車集団(600418/SH)が2.7%、酒造の重慶ビール(600132/SH)が1.6%、チーズ生産の上海妙可藍多食品科技(600882/SH)が1.5%、パン・菓子の桃李麺包(603866/SH)が1.0%ずつ下落した。公益株、軍事関連株、メディア・娯楽株、証券株なども売られている。


半面、石油・石炭などエネルギー株は高い。中国海洋石油(600938/SH)が2.6%、中国中煤能源(601898/SH)が2.4%、中国石油天然気(601857/SH)が1.2%ずつ上昇した。創薬支援関連を除く医薬株、素材株、運輸株、銀行株、不動産も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.66ポイント(0.25%)安の261.36ポイント、深センB株指数が1.24ポイント(0.11%)安の1080.86ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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