Eギャランティ Research Memo(2):企業間取引の売上債権保証サービスを提供、高収益企業として成長を続ける

2024年10月2日 12:02

印刷

記事提供元:フィスコ

*12:02JST Eギャランティ Research Memo(2):企業間取引の売上債権保証サービスを提供、高収益企業として成長を続ける
■イー・ギャランティ<8771>の会社概要

1. 会社沿革
同社は、現 代表取締役社長の江藤公則(えとうまさのり)氏が伊藤忠商事<8001>入社3年目の2000年9月に、社内カンパニーの子会社として立ち上げたのが始まりである。当初はインターネット上でのBtoBビジネスにおける売上債権(受取手形、売掛金等)の未回収リスクを保証するサービスを目的に事業化したが、想定よりも需要が少なかったため、インターネットを介さないリアルな企業間商取引における売上債権等の信用リスク保証サービスへと展開した。

2007年3月にジャスダック証券取引所に株式上場を果たし、2012年12月に東京証券取引所(以下、東証)市場第1部、2022年4月に東証市場の区分変更に伴い東証プライム市場へ移行した。上場によって調達した資金により企業の信用リスクに投資するファンドを2008年に初めて組成し、子会社で運用を開始した。それまで、引き受けた信用リスクに関してはリスク度に応じて細分化し、すべて金融機関に移転しリスクヘッジを行っていたが、新たにファンドを組成することで収益機会の多様化と受託リスク力の強化を図り、成長を加速化していった。現在は全体の15%程度の信用リスクをグループ会社で受託している(2024年8月末時点でファンド組合は連結子会社10社、持分法適用関連会社1社、持分法非適用関連会社1社)。

2012年1月に輸出債権保証に関するノウハウを吸収し、経営基盤の拡充と商品開発力強化を図るため、フランスの大手信用保険会社であるコファスグループ・日本支社(コファス・ジャパン・ファイナンス(株))のファクタリング事業を買収した。この買収で得たノウハウを生かし、2013年12月に韓国、2014年6月に中国でそれぞれ現地金融機関と業務提携し、輸出債権保証サービス事業をスタートした。ただ、海外取引(輸出・投資・融資)については貿易保険や国際ファクタリングサービスを利用する企業が多く、売上に占める比率は僅少である。

業容の拡大に合わせて、2013年に社内のシステム開発や営業関連の事務業務(契約関連業務やデータ登録業務)を行うイー・ギャランティ・ソリューション(株)を、2014年には小口債権保証サービスを専門に行うアールジー保証(株)を子会社として設立した。また、2017年にはイー・ギャランティ・ソリューションから営業関連の事務業務を切り出して、イー・ギャランティ・シェアードサービス(株)(現 イージーペイメント(株))を設立したほか、2019年にはベンチャー企業に対する投資、有価証券の取得・保有・運用を行うイー・ギャランティ・インベストメント(株)を設立した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《HN》

関連記事