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キューブ Research Memo(7):2024年12月期も先行投資が続き、前期比18.2%の営業減益予想
*14:07JST キューブ Research Memo(7):2024年12月期も先行投資が続き、前期比18.2%の営業減益予想
■今後の見通し
1. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の業績は、売上高5,120百万円(前期比5.4%増)、営業利益236百万円(同18.2%減)、経常利益230百万円(同21.0%減)、当期純利益151百万円(同20.8%減)と予想されており、期初予想と変わっていない。
売上総利益率の予想値は開示されていないが、卸の売上高比率が低下することから、若干だが改善する見込みだ。一方で、業容拡大に伴う人件費や物流費などは引き続き増加する計画であることから、販管費は増加する予想となっている。これらの結果、営業利益は前期比18.2%減と予想されており、営業利益率は4.6%(前期は6.0%)へ低下する見込みだ。
2. 販売チャネル別見通し
国内リテールの売上高は、既存店の回復に加えて前期に新規開店した青山店やCODE 松坂屋名古屋店が通年で寄与すること、「MARK&LONA」GINZA SIX店(以下、銀座シックス店)のリニューアル(大型化)などにより1,796百万円(前期比13.4%増)を見込む。2023年4月にオープンした青山店はキューブ<7112>初の路面店(総面積220m2)だが、2024年12月期は通年で寄与(前期は9ヶ月)する。著名建築デザイナーを起用し、ラグジュアリーな空間デザインとなっており、売上寄与だけでなく、ブランドのさらなる浸透効果も期待されている。
ECチャネルはトラフィックが堅調に推移しており、売上高は国内ECが1,094百万円(前期比8.0%増)、海外ECが146百万円(同27.0%増)を見込んでいる。
一方で、B2Bはまだら模様だが、全体として厳しい予想となっている。海外卸の売上高は272百万円(前期比34.7%増)を見込んでいる。売上規模が小さいために伸び率は高くなっているが、増収額は少ない。一方で主力の韓国卸は、足元で末端の小売販売は底打ちの気配が見られるようだが、急回復は見込めず、売上高は1,405百万円(同1.1%減)とほぼ横ばいを予想しているが、上期の状況から目標達成は容易ではなさそうだ。国内卸では、一部の卸売先の在庫が一時的に膨らみ、仕入れを抑えている状況が継続しており、売上高は378百万円(同22.9%減)と予想している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《HN》
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