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ハークスレイ Research Memo(6):戦略的投資により事業基盤拡大を目指す(1)
*13:06JST ハークスレイ Research Memo(6):戦略的投資により事業基盤拡大を目指す(1)
■セグメント別事業戦略
1. 中食事業(総菜・弁当)
(1) 直近の動向
中食事業(総菜・弁当)の直近5期の動向は、コロナ禍においてはイベントなどの大型注文の減少、スーパーや飲食店の中食強化による競争激化、在宅勤務による内食需要の増加などの影響により厳しい事業環境となった。売上高は2020年3月期の17,963百万円から徐々に減少していった。ハークスレイ<7561>はデリバリーニーズへの対応を積極的に行うとともに、アニメヒーローとのコラボレーションキャンペーンなど若者世代への訴求などマーケティングを強化し、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴うイベントやパーティーなどが復活したことで、2022年3月期の16,136百万円を底に2024年3月期は16,887百万円と、徐々に盛り返してきた。セグメント利益は、2020年3月期は1,038百万円であったが、コロナ禍に加え2022年3月期以降にエネルギー価格や原材料価格が高騰し、2023年3月期は257百万円まで落ち込んだ。同社は対策として価格転嫁をタイムリーに進め、コストコントロールの成果も相まって2024年3月期は前期比1百万円増の259百万円と利益を維持した。今後エネルギー価格や原材料価格の高騰が落ち着き、局面が変わっていけば利益率の改善も見込まれる。
中食事業(総菜・弁当)のKPIとして、月次で既存店売上高(前年同月比)と店舗数が公開されている。既存店売上高は2024年3月期を通して前年同月比を超える堅調な推移となった。店舗数は2024年3月末現在839店舗となっている。
(2) 中期戦略
中食事業(総菜・弁当)の売上高構成比は、2024年3月期の約34%から2028年3月期には約25%となる。これは物流・食品加工事業の高成長を見込んでいるためである。売上高構成比は約9ポイント低下するが、売上高は堅調な増加を計画している。重点施策は以下のとおりである。
・新メニュー開発発売による「若年層」「シニア層」など新規顧客層の開拓
・TVアニメヒーローとのコラボレーションキャンペーン
・キャラクターとのコラボレーションキャンペーン
・VTuberとのコラボレーションキャンペーン
・デジタル販促の積極的実施
・自社アプリ「ほっかアプリ」「モバイルオーダー」による会員数増加
・大型パーティー、イベントの需要取り込み
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)《SO》
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