フォーシーズ Research Memo(1):通販事業と卸売事業の売上高拡大。PR活動とマーケティングで黒字体質へ加速

2024年8月1日 13:01

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記事提供元:フィスコ

*13:01JST フォーシーズ Research Memo(1):通販事業と卸売事業の売上高拡大。PR活動とマーケティングで黒字体質へ加速
■要約

フォーシーズHD<3726>は、化粧品・健康食品・アロマテラピー関連商品を中心とした製造及び販売を行っている。「美」「健康」「癒し」をテーマに「通販事業」「卸売事業」「リテール事業」「コンサルティング事業※」の4事業を展開しており、各セグメント間で高いシナジー効果を創出している。また、既存事業にこだわらず、多角的・発展的なビジネス展開を得意とし、企業価値向上の1つの手法としてM&Aを積極的に活用している。

※同社は、2023年12月に発足した新経営体制の下、グループ経営方針として引続き海外展開、M&Aを積極的に進め、新たな事業の柱を増やすことを目指すが、衛生に限らずコンサルティングとしての事業展開を広げることを目的とし、「衛生コンサルティング事業」を「コンサルティング事業」へ名称変更することを2024年5月10日に公表した。


1. 2024年9月期第2四半期の連結業績
2024年9月期第2四半期の連結業績は、売上高1,113百万円(前年同期比8.2%増)、営業損失67百万円(前年同期は104百万円の損失)、経常損失68百万円(同104百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失74百万円(同103百万円の損失)となった。各セグメントの営業スタイル特性に合わせた施策を推進した結果、通販事業は売上高・セグメント利益ともに予想どおりの進捗となり、卸売事業ではセグメント利益が予想を大きく上回り、安定的な黒字化に向けて収益性が向上した。リテール事業は店舗数の減少に伴い売上が減少したが、顧客囲い込み施策の強化によりこれを補った。また、コンサルティング事業では、事業の取捨選択により利益創出に努めた。各セグメントに共通する商品開発部門を含めた管理部門では、コンセプトにマッチした商品の開発スピードの向上や低原価のOEM商品の開発、及び同社の文化であるコスト削減プロジェクトを継続した。

2. 2024年9月期の業績見通し
同社では、2024年5月10日付の「2024年9月期第2四半期連結業績予想と実績値との差異および通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」で、現時点では合理的に把握することが困難であると判断し「未定」とした。また、2024年4月12日に第三者割当てによる新株予約権にて調達した資金の使途変更を公表しており、マーケティング強化や人材育成に関わる費用へ充当し、既存事業の売上拡大施策を推進中である。加えて、2024年5月10日に開催された取締役会により、再生可能エネルギー事業への参入と報告セグメントの変更を決議しており、当面の資金調達として第三者割当による新株式発行を決定した。本件による調達資金の使途変更と新株式発行による追加資金の調達により、新規事業への参入やM&Aの動きはさらに加速し、既存事業の強化と新規事業への参入の両立により、企業価値の向上が図られると弊社では見ている。

3. 成長戦略
同社は、2022年2月に中期経営計画を策定した。2022年9月期~2025年9月期をV字回復ステージの4年とし、2025年9月期に売上高60.9億円、営業利益4.7億円(営業利益率7.7%)、経常利益4.6億円、時価総額73億円、ROE3.8%を目指す。具体的な取り組みとして、(1) 海外展開の加速としては、海外向け新商品の開発を進めるとともに、アジア・中華圏・中東への販売を強化する。(2) 販路拡大の加速としては、販売スタイル別のセグメント区分に変更し、ブランドごとの販路売上分析を行い、投資すべきセグメントや販路業態にスピーディに経営資源を投下することで売上拡大を目指す。(3) 事業体制の構築強化としては、収益性の確保が課題であるリテール事業及びコンサルティング事業に対して、重点的に施策を推進する。の3つを掲げている。

■Key Points
・2024年9月期第2四半期は増収増益。PR活動とマーケティングに注力し、足元では連結ベースでの単月黒字化を実現
・2024年9月期下期は、既存事業の売上拡大施策を推進するほか、新規事業への参入やM&Aの動きを加速させる
・「海外展開の加速」「販路拡大の加速」「事業体制の構築強化」により、2025年9月期に売上高60.9億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)《AS》

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