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ローソンが上場廃止! 非上場化のメリットは?
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●ローソンが上場廃止
コンビニ大手のローソンが7月24日、上場廃止となった。東証プライムに上場していたが、4月に携帯大手のKDDIによるTOB(株式公開買い付け)が成立し、7月3日に臨時株主総会で上場廃止が承認された。
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今後は親会社である三菱商事とKDDIで50%ずつ株式を保有することとなり、両社で経営していくことになる。
上場廃止と聞くと、経営不振、法令違反、会社の不祥事によって追い込まれたなど、マイナスイメージが強い。
だがローソンは、上場企業として最後に発表された決算では過去最高を記録するなど、経営状態が悪いわけではない。
一方でKDDIは、TOBを発表した2月には一時株価が約3%下落するなど、異業種であることなどからシナジー効果が見えにくいと嫌気された。
株式市場活況の中、その他の企業でも非上場化の動きが一部見られ、今後も加速するのだろうか?そして、どのようなメリットがあるのだろうか?
●相次ぐ上場廃止の動き
同時期には、MBO(自社買収)によって、永谷園HD(ホールディングス)も上場廃止となった。今年に入り、給食大手シダックスや通信教育・出版のベネッセHDも、MBOで非上場化となっている。
上場を廃止する企業は2021年から増えており、2021年には、リーマンショックの2008年を上回る86社、今年もすでに50社以上が非上場化している。
親子上場の廃止が多く、東証市場再編やコーポレート・ガバナンスへの対応も背景にはあると見られている。
●非上場化のメリットは?
上場企業であることで、信用度・知名度が上がり、資金調達が容易になるというメリットがある。しかし上場を維持することにより、年間上場料だけでなく、開示書類の作成費用、弁護士の顧問料、監査費用のコスト等、その費用は年間1億円にも上るとも言われる。
ローソンは非上場化について、これらのコスト削減に加え、短期的な市場の評価にとらわれず、意思決定の迅速化が図れ、事業に専念できると公表している。
少子高齢化で国内の店舗数は頭打ちとなっており、経営戦略の転換が求められる。KDDIの通信技術などを宅配サービスの強化に繋げたいとしている。
円安や人件費の高騰等によるコスト増への対応や、経営戦略転換のための意思決定の迅速化が求められる今、上場廃止へ向かう企業は増えるだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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