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リソル Research Memo(2):サステナビリティ経営を根幹に、社会的価値と経済的価値の最大化に取り組む
*13:02JST リソル Research Memo(2):サステナビリティ経営を根幹に、社会的価値と経済的価値の最大化に取り組む
■会社概要
1. 会社概要と経営方針
リソルホールディングス<5261>は、運営と投資再生という2つの軸を持ち、ホテル運営事業、ゴルフ運営事業、リソルの森(CRCC)事業、福利厚生事業、再生エネルギー事業、投資再生事業の6つの事業を多角的に展開している。グループのコーポレートスローガン「あなたのオフを、もっとスマイルに。」をすべての価値基準に、顧客に「いきがい・絆・健康・くつろぎ」を提供し、たくさんのスマイルづくりを進めている。また、サステナビリティ経営の根幹として、長期方針3つの「やさしい」(人にやさしい・社会にやさしい・地球にやさしい)を掲げ、各事業を通じて社会的価値と経済的価値の最大化に取り組み、持続可能な開発目標(SDGs)を達成していく考えである。現状、インバウンド需要の増加などを背景に運営事業が非常に好調で、コロナ禍の投資再生軸からアフターコロナの運営軸を中心とした経営へとシフトしている。
2. 事業の特徴
同社の事業はそれぞれの業界のなかでも独自性が強く、一見ばらばらのようだが、運営と投資再生を軸に、福利厚生事業をグループシナジーの要として事業間シナジーを発揮している。例年、事業間の相互送客はもちろん、ホテル運営事業とゴルフ運営事業の収益が、リソルの森(CRCC)事業や福利厚生事業、再生エネルギー事業といった次世代の成長事業を安定的に支えることで大きな付加価値を創造している。さらにコロナ禍では、再生エネルギー事業及び運営の反対軸にある投資再生事業が全体業績を支えるなど、多角的な事業ポートフォリオが様々なシナジーを発揮している。また、再生エネルギー事業や投資再生事業のように、環境や資源の有効利用といった観点からストレートに社会に貢献している事業も多い。そして、同社の事業ポートフォリオと社会貢献をトータルで体現しているのがリソルの森(CRCC)事業である。
現在アフターコロナのなか、国内旅行も好転したが、インバウンド需要が大きく回復し、一気にピークを更新してさらに増加が続く状況となった。日本政府が「観光先進国」の実現に向けて「2030年にインバウンドを6,000万人」という目標を設定していることもあり、今後もインバウンド需要の好調は続いていくものと見られる。また、ゴルフについても、コロナ禍で増加した若年層や女性ゴルファーがアフターコロナでも順調に推移し、新たにインバウンドゴルファーも加わって活況となっている。さらに最大ボリュームであるシニアゴルファーは、60~70代の旺盛な需要に加えて、80代ゴルファーの拡大もみられる。こうした追い風のなか、同社として大きな利益成長を達成する可能性が高まった。
3. 沿革
同社の歴史は1931年創業と古く、1949年には東証1部に上場している。1988年にミサワリゾート(株)へと商号を変更し、バブル崩壊後にホテルやゴルフ場の運営を本格化させたこの時期が同社の実質的な創業期だと言える。2005年に三井不動産と業務・資本提携を締結、商号を「resort」と「solution」の文字を組み合わせたリゾートソリューション(株)に変更、運営と投資再生の2軸によって事業間シナジーを発揮することを表現した。さらに2006年にはコナミ(株)(現 コナミグループ)と業務・資本提携し、ホテルとゴルフ場の運営事業を強化・拡大するとともに、カード会員制やポイント制、福利厚生事業など新たな商品やサービス、事業を次々と開発、業容を拡大していった。同社の強みは各事業の独自性や2軸、6事業の事業ポートフォリオのほか、三井不動産グループやコナミグループを巻き込んで発揮するシナジーも大きな強みとなっている。2016年10月にはリゾートソリューションからリソルホールディングス(株)へと商号を変更し、グループ全体を「リソル」ブランドで統一、2020年4月に同社ブランドを体現する施設「リソル生命の森」を体験型リゾート施設「Sport & Do Resortリソルの森」へと大規模リニューアルした。コロナ禍の期間はホテル運営事業を中心に非常に厳しい環境となったが、3つの「やさしい」に沿った施策を講じてきたことで「リソル」ブランドが着実に浸透していった。アフターコロナに転換すると国内旅行やインバウンド需要が大きく回復、同社はそうした需要を着実に取り込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)《SO》
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