澁澤倉庫 Research Memo(6):専門性の追求、DX、業域の拡大、モーダルシフトに強み

2024年6月25日 16:56

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記事提供元:フィスコ

*16:56JST 澁澤倉庫 Research Memo(6):専門性の追求、DX、業域の拡大、モーダルシフトに強み
■事業概要

3. 澁澤倉庫<9304>の強み
同社物流の強みは、専門性の追求、DX、業域の拡大、モーダルシフトのノウハウにある。こうした強みを明確にすることで競争力の強化や収益機会の多様化を進め、事業の拡大を図ってきた。専門性の追求では、飲料や日用品など専門特化したノウハウや、アパレル・コスメなど多品種少量貨物の効率的運営モデル、東名阪や千葉地区でのドミナント展開など他社を寄せ付けない利便性を提供している。DXでは、マンパワーとオートメーションの融合により繁閑の波動を吸収する運営や、デジタル化した車両・配車データによる効率的運行、自動搬送機や無人搬送フォークリフトの導入による業務の効率化などにより収益性を高めている。業域の拡大では、顧客のニーズを背景に、流通加工・生産受託、BPO、物流コンサルティング、4PL、海外といった物流や物流周辺の事業を積極的に拡大している。モーダルシフトとは、トラックなどによる自動車貨物輸送を環境負荷の小さい鉄道や船舶へと転換することをいうが、同社はグループ内にフェリー輸送を事業の柱とする日正運輸と鉄道輸送を柱とする大宮通運を有しているため、顧客のモーダルシフトへの要請を機動的に受けることができる。以上のような強みをフルに生かし、顧客や商材に適した柔軟で機動的な物流サービスをトータルで提供している点が、同社の特徴である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)《AS》

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