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三機工業 Research Memo(9):中期経営計画の最終段階に向けて各種施策を推進中
*13:29JST 三機工業 Research Memo(9):中期経営計画の最終段階に向けて各種施策を推進中
■三機工業<1961>の中期経営計画
6. 施策の進捗状況
主な重要施策の進捗状況は下記のとおりである。
(1) 事業別トピックス
1) 建築設備事業
・将来のレガシーとなる半導体やEV電池製造施設向け案件に注力
・DXを活用した現場業務の効率化による時間外労働削減への取り組み
・半導体やEV電池製造施設向け次世代クリーンルームの開発
・設計本部を設置し、物件の大型化と特殊物件に対応
2) ファシリティ事業
・コンサルティングサービスメニューの拡充
・ICTのトータルインテグレーション事業の強化
・構内情報通信インフラ事業の拡大
・スタートアップ企業と連携し、オフィスデザイン業務の生産性改善
3) 機械システム事業
・AI、IoTやロボットを活用し、自動・省力化市場を開拓
・物流市場向け仕分けシステムの拡販。『スマート物流EXPO2024』へ3方向仕分け装置「Branch Ball(ブランチ ボール)」を出展
・スタートアップ企業と連携し、業容拡大に向けた新サービス開発中
・大和プロダクトセンターにクリーンルームを構築し、高付加価値製品の開発・製造を開始
4) 環境システム事業
・東京都下水道局と国内最大の水再生センター「森ヶ崎水再生センター消化ガス発電事業」に関する基本協定並びに基本契約を締結。バイオマス資源である下水汚泥から発生させた消化ガス(メタン濃度約60%)を有効利用し、発電による電力及び消化槽の加温用温水を確保するもので、DBO※方式で事業者に選定
・グループ会社の事業再編
三機化工建設(株)で営んでいる民間用水排水事業、化工機事業及び汚泥再生事業を三機環境サービス(株)へ事業移管を行いそれぞれ専門性を高め、より効率的かつ競争力のある企業を目指す。併せて、商号も同時に変更した。
三機化工建設 → 三機グリーンテック(株)
三機環境サービス → 三機アクアテック(株)
※DBO(Design Build Operate):設計・建設と運営・維持管理を民間事業者に一括発注する手法のこと。
(2) 技術開発
・BIM計算連携プラットフォームを開発:BIMデータと連携した技術計算プロセスの自動化・省力化
・リアルタイム感染症動向把握のための下水バイオマーカーセンサの開発:2024年3月期に継続して令和6年度国土交通省B-DASH(FS調査)に採択
・昆虫を利用した下水汚泥の飼料化・肥料化を研究:国土交通省「令和5年度下水道応用研究」に採択
・「連続滅菌装置及び連続滅菌方法」:令和5年度中国地方発明表彰「中国経済産業局長賞」受賞
(3) サステナビリティ
1) 環境
・「SANKI YOUエコ貢献ポイント」制度による支援先拡大:和歌山県、滋賀県、熊本県で植樹を実施
・気候変動への取り組み及び情報開示の優れた企業として『CDP「気候変動Aリスト(最高評価)」に2年連続で選定』
・環境省の「生物多様性のための30by30アライアンス」の継続
・三機テクノセンター・大和プロダクトセンターを対象に再生可能エネルギー(太陽光発電)PPA事業の運用開始
・SBT※認定の申請スタート
※国際イニシアチブSBTiが認定する「パリ協定の水準(世界の気温上昇を産業革命前比1.5℃に抑える水準)を満たす温室効果ガス削減目標」のこと。
2) 社会・人
・「給与水準」の引き上げ及び手当の増額
・「SANKI DXビジョンの策定」及びDX認定取得
・「南極環境保全」への継続的な協力:1991年度より、20人派遣
3) ガバナンス
・東証が求める「株価と資本コストを意識した経営」への取り組み:株主資本コストの開示
・国内子会社5社でBCMS※の運用を開始
※BCMS:事業継続マネジメントシステム。
(4) 次世代に向けた投資(人的、DX、研究開発など)
・戦略商品であるエアロウイング(散気装置)の国内外で設備投資の着手
・大和プロダクトセンター内にコンベヤ開発のためのクリーンルームの稼働
・SANKIカーボンニュートラル宣言に基づく脱炭素化に向けた設備投資
(以上により4年間累計投資枠200億円から合計59億円を投資済み)
・新技術探索のための「地球MIRAIプロジェクト」始動:社員公募を実施し、122件の応募
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《SI》
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