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高島 Research Memo(3):建材、産業資材、電子・デバイスの3セグメントで事業を展開(2)
*14:23JST 高島 Research Memo(3):建材、産業資材、電子・デバイスの3セグメントで事業を展開(2)
■高島<8007>の会社概要
(2) 産業資材セグメント
売上高構成比は19.0%で、建材セグメントに次ぐ事業セグメントとなっている。「樹脂関連資材」「繊維関連資材」の2分野で構成されており、バリューチェーンの設計・製造から加工・販売まで幅広い範囲にわたって顧客に価値を提供している。同セグメントの顧客や提供している機能は分野ごとに様々で、自動車メーカーや電機メーカーに対して同社グループで緩衝設計した物流資材(部品輸送用樹脂トレイなど)を提供するほか、公官庁向け繊維製品やアパレル向け機能性繊維・アパレルOEM生産を展開している。
a) 樹脂関連資材
合成樹脂から環境配慮樹脂まで幅広く原料や製品を取り扱い、製造メーカー向けに製造部品の梱包用樹脂成型トレイ(工程間・出荷時の輸送など)や省エネ化・省力化をキーワードとした鉄道車輌向け内外装部材を設計・組立・複合加工機能を発揮し提供しているほか、耐熱・高強度などの高い機能を有した素材・製品を国内外から調達・加工し提供することで、顧客のニーズに合わせたモノづくりに貢献している。また、グループ会社ではタクセル(株)が、樹脂成型品の製造・販売を行っている。近年は自動車や電機向けなどの一般工業品に加え、医療品分野への投資を積極的に推進している。
b) 繊維関連資材
同社の祖業である重布(合繊帆布・装飾テント・トラック幌などの産業用繊維)などの繊維資材をはじめ、コンテナバッグや防衛省向け繊維製品の販売、国内の大手小売企業に対するアパレル製品のOEM生産提案を行っている。また、グループ会社のハイランド(株)では、縫製加工製品の開発・製造・販売を行っているほか、シーエルエス(株)では、人工皮革や合成皮革などを用いたカバン・袋物・靴・手袋用などの各種資材の国内販売や輸出入を手掛けている。
(3) 電子・デバイスセグメント
売上高構成比は16.4%となっている。香港にヘッドクォーターを構えるiTak (International) Limitedを中心とするiTakグループとして、顧客ニーズに沿った電子部品をアジア中心に事業展開するメーカーより調達し販売する「デバイスビジネス」、iTakグループ自らがメーカーとしてそれらの電子部品を搭載した基板実装(EMS)を行う「アセンブリビジネス」を展開している。国内外に事業所7拠点(駐在事務所除く)、自社工場2ヶ所(タイ、ベトナム)を構え、iTakグループ各拠点が強く連携することで1つの事業体としてアクティブに活動し、アジア主要各国をカバーしている。顧客の開発・生産・購買拠点に近接する事業所からモノづくりをグローバルにサポートできる点がiTakグループの特長となっている。「サステナV(バリュー)」では、タイ及びベトナムの自社工場に投資を実行し、チャイナプラスワンとして製造拠点を探している顧客のニーズに対応する方針を掲げている。
a) デバイス
コンシューマー製品から車載用機器・産業用機器までの幅広い用途の液晶ディスプレイや、音響部品(マイクロホン・スピーカー・レシーバーなど)、半導体やコンデンサ・リレー(継電器)といったパワーエレクトロニクス関連部品などを取り扱っている。顧客のニーズを捉え、アジアを中心としたメーカーより調達し、納期コントロール・在庫管理・部品品質管理などを組織的に行っており、顧客へのサポート力を生かしたビジネスを展開している。また、先述のとおりベトナムには液晶を生産する自社工場も設立しており、自社でのモノづくりを強化している。
b) アセンブリ
2017年に設立した自社工場であるタイのチョンブリ工場を活用し、基板実装(EMS)を行う製造受託ビジネスを設計段階から量産までトータルサポートで提供している。電子部品商社をバックグラウンドとしながらもメーカーとしての機能も持ち、「商社+メーカー」として競争力のある商材を提供できる体制を構築しており、タイの自社工場での生産によって白物家電などの省エネ・インバーター化にアセンブリで貢献している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)《HN》
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