JR米原駅東口の公有地、優先交渉権者が決定 商業施設など建設へ

2024年6月8日 09:01

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米原市東口再開発の完成イメージ(米原市発表資料より)

米原市東口再開発の完成イメージ(米原市発表資料より)[写真拡大]

 滋賀県と滋賀県米原市は、25年間『塩漬け』にされてきたJR米原駅東口の公有地(米原市米原)再開発の優先交渉権者に、滋賀県長浜市の電子部品メーカー・湖北工業を代表とする企業グループを選んだ。6月21日に米原市役所で基本協定書の締結式を催し、9月に土地譲渡契約を結ぶ予定。

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 米原駅東口の再開発用地は広さ約2万8,000平方メートル。ほぼ半分を滋賀県、残り半分を米原市が所有している。企業グループは湖北工業のほか、米原市のアウトドア用寝具・衣料メーカーのナンガ、米原市のソフトウエア開発企業・日本ソフト開発、堺市の工具専門商社・ハヤシ、広島市の不動産会社・マリモの計5社で構成する。

 5社の提案は「米原イノベーション・ビレッジ構想」と銘打ち、地域活性化や雇用創出に寄与するインテリジェンス企業の誘致。若い世代の定住を促して地域の活力を高める複合施設開発を2本柱に位置づけている。複合施設は商業施設と分譲マンションとする計画。

 再開発用地は商業施設が入る「ライフスタイルゾーン」、分譲マンションの「リビングゾーン」、オフィスやショールームが入居する「クオリティーゾーン」、研究施設やデバイス製造設備が入る「グローバルビジネスゾーン」、ソフトウエア開発施設の「イノベーションゾーン」を計画している。

 公有地は米原駅東側の線路沿いに広がり、旧国鉄が所有していた。滋賀県と米原市が1999年に買い取り、商業施設や県立高等専門学校の誘致を検討したが、実現せずに長期間放置されてきた。このうちの約2万8,000平方メートルについて、民間活力を生かした土地活用を目指し、プロポーザル方式で事業者を募っていた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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