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ニーズウェル Research Memo(8):戦略はストック売上拡大、オンライン営業促進、エンドユーザー取引拡大(1)
*15:48JST ニーズウェル Research Memo(8):戦略はストック売上拡大、オンライン営業促進、エンドユーザー取引拡大(1)
■中期経営計画
4. 重点施策
ニーズウェル<3992>は、事業基盤の確立と特定分野への注力を通じて、持続的な成長を目指している。事業基盤の確立から始め、その強固な基盤の上で特定のビジネス領域の拡大に力を入れる戦略を採用している。これにより、同社は市場の変動に強い柔軟性を持ちながら、経済的にも社会的にも価値を創出している。
「マイグレーション開発ビジネスの拡大」では、既存システムから最新の技術への移行をサポートすることで、顧客企業のITインフラの更新と最適化を図る。これにより、企業のDXを加速させることが可能になる。「ITアウトソーシングビジネスの拡大」では、顧客企業がコア業務に集中できるようにすることで、運用コストの削減と効率化を支援する。これにより、リソースの最適化と業務効率の向上を実現する。「物流ビジネスの拡大」では、サプライチェーンの最適化を図ることで、配送速度とコスト効率の改善を目指す。これにより、消費者の要求に迅速に対応することができるようになる。「AIビジネスの拡大」においては、人工知能技術を活用して、データ分析や自動化された意思決定を提供する。これにより、ビジネスプロセスの革新と、新たなビジネスチャンスの創出が可能になる。「ソリューションビジネスの拡大」では、実証実験を経ながら顧客のニーズに合わせて開発するAIソリューションや、RPAやAIとの連携機能等を提供することで、顧客の特定のニーズに応える。これにより、顧客満足度の向上と長期的な顧客関係の構築が期待される。「ニアショア開発の拡大」では、長崎開発センターで地方の優秀な人材を獲得し開発体制を強化する。これにより、迅速な開発と高品質のサービス提供が可能になる。
これらの重点施策により、同社の成長を支え、市場での競争力を強化する。それぞれの施策が相互に関連しながら、全体として企業価値の向上と持続可能な成長を目指している。
(1) マイグレーション開発ビジネスの拡大
マイグレーション開発ビジネスは、テクノロジーが急速に進化する現代において、非常に重要な役割を果たしている。企業が直面している国産メーカーの汎用機撤退、レガシーシステムから新プラットフォームへの移行の必要性、及び現行システムの維持管理を担う有職者や技術者の不足といった問題は、マイグレーションサービスへの需要を一層高めている。
同社は、これらの課題に対応するため、一気通貫でのマイグレーションサービスを提供している。これにより、古いシステムから最新のテクノロジープラットフォームへの移行をスムーズに行うことができるようになる。特に長崎に設けられたニアショア開発拠点では、マイグレーション開発に特化したエンジニアを集約し、広範な技術ノウハウと対応範囲の拡大を実現している。また、品質テストサービスの強化にも注力している。高品質で信頼性の高いテストを実施することで、製品の品質保証を図りつつ、人的コストの削減にも貢献している。これは、開発エンジニアの生産性向上にも直結し、全体的な開発プロセスの効率化を促進している。
(2) ITアウトソーシングビジネスの拡大
DXの進展に伴い、多くの企業は自社内でのIT統制や業務改善に対する要求が高まっている。しかし、これに伴う技術的な複雑性の増加や人員不足といった問題も顕在化しており、多くの企業がIT全般の統制に対し困難な局面を迎えている。この背景から、ITアウトソーシングの需要が拡大しており、企業は外部の専門業者による支援を求めるケースが増えている。
同社は、運用設計から運用監視、オペレーション代行、マネージドサービスに至るまで、一連のITアウトソーシングサービスを提供している。これにより、クライアント企業は自社のリソースをコアビジネスに集中させることができ、IT関連の複雑な課題は外部の専門家に委ねることが可能になる。特に、運用設計や運用監視においては、長年にわたる実績とノウハウを生かし、安定したDX化及び運用体制の構築をサポートする。また、オペレーション代行サービスでは、復旧作業やバックアップ作業、脆弱性対応などを行い、システムの安定運用を実施する。さらに、マネージドサービスでは、システムの移行から設計、構築、保守運用まですべてをカバーすることで、高品質なサービス提供と運用コストの削減を実現している。このような一連のサービスは、クライアント企業がDX化を進める上での大きなサポートとなり、技術的な障壁を低減させると同時に、事業の効率化を促進する。
(3) 物流ビジネスの拡大
ネットショッピングの利用率が増加するなかで、物流倉庫の効率化と先進化が強く求められている。これに対応するため、倉庫管理システムの開発と普及がキーとなる。このシステムは、「省人化・ペーパーレス化」、「課題を見える化」「操作性の高いシステム」という3つの主要な特徴を備えており、物流業界の変革を牽引している。
「省人化・ペーパーレス化」は、倉庫運営の現場効率を大幅に向上させる。具体的には、ハンディーターミナルの導入によってオペレーションの改善が進み、紙の使用を減らすことで作業の迅速化とエラーの減少を図ることができる。また、ロボット技術との連携により、重労働の自動化や迅速な物品の移動が可能となり、さらなる効率性が追求されている。「課題を見える化」には、高度な分析機能が活用されている。これにより、倉庫内の人員配置を最適化し、配送車の積載効率を向上させることが可能になる。このようなデータ駆動型のアプローチは、物流の課題を具体的に把握し、解決策を迅速に実施する基盤を提供することができる。「操作性の高いシステム」は、ユーザーフレンドリーなインターフェースとカスタマイズ可能な検索機能を特徴としている。これにより、使用者は作業中の入力ミスを防ぎつつ、必要な情報を迅速に取得できるようになる。
販売戦略としては、物流ハードウェアメーカーと協業し、SmartWMS(倉庫管理システム)の市場展開を加速している。この連携により、AIピッキングカートや将来的なAI化など、革新的なソリューションが導入され、物流業界のさらなる効率化と自動化が推進される。さらに、SmartWMSをドラッグストアを含む様々な業種に展開することで、多岐にわたる顧客ニーズに応えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)《HN》
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