ベステラは「資本コストや株価を意識した経営」で26年1月期にROE13%以上めざす、『脱炭素アクションプラン2025』を強力に推進

2024年4月25日 19:43

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■24年1月期は売上高と受注高・受注残高が過去最高に

 ベステラ<1433>(東証プライム)は4月25日の15時、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」を発表した。

 プラント解体業界のリーディングカンパニーで、2024年1月期には連結の売上高・受注高・受注残高ともに過去最高を達成。26年1月期を最終年度とする中期経営計画『脱炭素アクションプラン2025』の着実な推進により、最終年度である2026年1月期に、ROE(株主資本利益率)13%以上、エクイティスプレッド(ROE–株主資本コスト)についても通常時の7%以上の計上を目指して諸施策を推進する。

■スケールメリットが固定費用を上回り、収益体質の改善が進む計画

 現在の株主資本コストを6%程度と推定しており、資本コストと資本収益性のバランスについては、過去9年間のROEの平均値は13.2%、通常時のエクイティスプレッドは7%程度と考えている。

 24年1月期のROEは5.5%にとどまったが、こうした直近のROE低下については、経営体制変更時に発生した一過性の赤字工事の発生や、売上規模の拡大による利益の安定化を図る目的で受注した低利益工事の受注により、プラント解体事業における営業利益率が一時的に低下したこと、また、規模拡大に重要な要因となる施工人員の積極的な採用費用等に起因すると認識している。

 『脱炭素アクションプラン2025』の最終年度である26年1月期には、一過性の要因が消滅し、規模拡大によるスケールメリットが固定費用を上回り、収益体質の改善が図られ、ROE13%以上、エクイティスプレッドについても通常時の7%以上が計上できるものと考えている。

 24年1月期の連結業績は、プラント解体工事の豊富な工事需要を背景として、売上高・受注高・受注残高ともに過去最高となっており、25年1月期も引き続きさらなる工事の受注獲得を進める。そして、『脱炭素アクションプラン2025』に掲げる、最終年度2026年1月期の連結業績予想は、売上高120億円(24年1月期比27.7%増)、営業利益12億円(同4.9倍)、親会社株主に帰属する当期純利益8.8億円(同3.8倍)、EPS(1株当たり当期純利益)99.00円を目標数値として各種施策を推進する。その結果、規模拡大によるスケールメリットが固定費用等を上回る収益を上げることで、ROE13%以上を達成するとともにPBRのさらなる向上を目指す。

■配当性向は40%程度、政策保有株の縮減、IR拡充も推進

<利益配分(株主還元等)方針>  最終利益に対する配分については、「将来の成長への投資」「事業基盤強化のための内部留保」「配当性向40%を目安としての安定的な利益還元」を方針としている。当社に求められる脱炭素化社会の実現等の社会ニーズに対して、当社事業は現時点では成長途中と考えており、将来への成長投資を積極的に行いながら、事業基盤の強化を図りたいと考えている。

 また、株主への利益還元については、上場当初より配当性向を40%程度に設定しながら安定的に配当を続けることを基本方針としている。今後も配当水準の向上に努め、企業価値向上策の進捗状況等も勘案しながら、利益配分(株主還元等)方針の見直しも適宜検討していく。

<政策保有株式の縮減>  政策保有株式は株主資本コストに見合った株式であるか、保有による便益を得られているかを毎年検証してきた。今後は政策保有株式の残高を連結純資産の10%以下にする方針とし、速やかな縮減を進めていく。縮減により創出したキャッシュは成長投資に活用し、新たな価値創造を実現していくことで今後の成長を加速させていく。

<IR(情報開示・説明会等)拡充、情報の非対称性の解消>  財務・非財務の両面において、SDGS・ESG開示、人的資本開示、英文開示等の積極的な情報発信をより一層充実させるとともに、株主・投資家に対して、当社からの能動的なコミュニケーションを加速しエンゲージメントを強化していく。また、説明会やIRフェア等のリアル・WEBを利用した情報の発信も拡大することにより、株主・投資家との情報の非対称性を可能な限り縮小し、事業運営の中長期的な不確実性の解消を進めることで、株主資本コストの低減に努め、エクイティスプレッドを拡大していく。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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