朝日ラバーが独自技術で極薄の「ナノシート電極」を開発!手のひらや足の裏の筋電測定も可能な筋電計測スターターキットの販売を開始

2024年2月14日 14:39

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 朝日ラバー<5162>(東証スタンダード)は2月14日、伸縮配線、ナノシート電極、筋電計をセットにした「筋電測定スターターキット」を2月から発売を開始すると発表。

 同社は、2019年に切り紙構造とゴムを複合させた伸び縮みする配線である、伸縮配線を開発した。この伸縮配線と今回新たに開発した極薄電極であるナノシート電極を、筋肉の動きを測る筋電計と組み合わせて「筋電計測スターターキット」として準備した。

■ナノシート電極とは

 ナノシート電極は生体適合性を持つシリコーンゴムと導電性高分子※で構成されており、シートの厚みを1,000nm以下まで薄くした電極。極薄に成形することで、接着剤を使用せず水のみでタトゥーシールのように肌へ貼り付けることが可能。皮膚への刺激を確認する24時間閉塞パッチテストにも適合しており、極薄の電極であるため肌へ貼り付けた際の違和感が少なく、一般的な電極と同様に電気信号を読み取ることができる。

※導電性高分子  PEDOT:PSSという導電性高分子を使用している。導電性ポリマーの一種で、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)から成る複合物の略称で、他の導電性ポリマーに比べ、透明性、成膜性に優れている。

■伸縮配線とは

 フィルム状の配線表面にシリコーンゴムを同社独自の分子接着接合技術※を用いて被覆させ、立体的に構造変化するよう「切り紙」加工された配線。ゴムの復元力により低応力で伸縮させることができる。また、伸縮時の抵抗値変化が少ないことが大きな特徴。

※分子接着接合技術について  分子接着接合技術とは、媒介となる接着剤を使用せず、接着させる物質の表面を加工して化学反応により貼り合わせるというもので、接着剤による貼り合わせに比べて、経年による接着力の劣化がないこと、耐熱性・耐水性に優れていることといった特長がある。

■筋電測定スターターキットの特長

 筋肉の動きは、筋電計を用いて筋肉を動かした際に発生する電気信号を読み取って測定する。身体に取り付ける電極は通常粘着性あるゲル状の電極を用い、電極と筋電計を配線で繋いで測定を行う。しかし繋がれた配線には伸縮性がないため関節を動かす動作などが制限される、厚みのあるゲル電極は貼り付けできる箇所に制限があるといった課題を抱えていた。

 同社の筋電測定スターターキットは、電極と筋電計を伸縮時に応力が小さい当社の伸縮配線で接続することによって、課題であった動きの範囲に関係なく測定することができる。加えて極薄のナノシート電極を用いることにより、今まで測定が難しかった表面の凹凸が複雑な手のひらや足の裏にも電極を貼り付けて測定することが可能になった。

 研究用途などで気軽に使えるよう、筋電計と伸縮配線、ナノシート電極をセットにした「筋電計測スターターキット」の販売を開始する。3月中旬から、ECサイトを通じた販売も開始予定している。

【製品概要】

製品名:筋電計測スターターキット 内容:筋電計(グローバルリンクステクノロジー社製)、伸縮配線、ナノシート電極 部品販売:測定用ナノシート電極

【展示会への出展予定】 2024年2月20日~22日第9回ヘルスケアIT2024東京ビッグサイト 朝日ラバー出展ブース(小間番号:東ホール4E-30)にて製品展示

■今後の展開

 スポーツウェルネス、ヘルスケア、といった分野を目指す市場として捉えつつ、それ以外の様々な市場へのマーケティング活動を継続しニーズを取り込み、伸縮配線やナノシート電極の新たな製品展開を企画するとともに、センシング分野でのさらなる発展を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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