ダイナムジャパンHD Research Memo(9):ビデオスロット機は2024年にもトライアル再開の可能性

2024年1月12日 12:49

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記事提供元:フィスコ

*12:49JST ダイナムジャパンHD Research Memo(9):ビデオスロット機は2024年にもトライアル再開の可能性
■2024年3月期の事業方針

3. カジノ用ビデオスロット機事業
ダイナムジャパンホールディングス<06889/HK>は新規事業の一環として、カジノ向けビデオスロット機の企画・開発に取り組んでいる。マスマーケット向けを指向し、パチンコの要素を取り入れたわかりやすいゲームをコンセプトに開発を進めている。

ゲームのソフトウェアは日本の企業と共同開発し、カジノ用としての製造・販売はカジノ機の製造販売ライセンスを有するシンガポール企業のウエイキに委託しており、メインターゲットのマカオ市場で展開している。2023年9月現在、マカオで6機種、シンガポールで5機種の認可を取得している。開発されたゲームを搭載したマシンは2019年11月よりマカオレジェンドで3機種各1台ずつ(計3台)が試験導入されたほか、2020年1月からはカジノポンテでも3機種計10台が試験導入された。

マカオのカジノGGR(カジノ総粗利)は、2023年に入って中国政府のゼロコロナ政策の解除とともにマカオへの入境制限も全面的に解除され、2023年1~9月の総粗利は前年比で約4倍に急回復した。コロナ禍前の2019年の水準と比較すると58.5%とまだ回復途上となっているが、これは当局によるジャンケット規制強化※により、VIPによるカジノ総粗利の回復が鈍くなっていることが要因だ。このためカジノオペレーターは一般顧客向けのサービスを強化しており、直近3ヶ月(7〜9月)では一般顧客の粗利益がコロナ禍前の7〜9月と比較すると93.3%とほぼ遜色ない水準にまで回復している。

※富裕層を対象に誘客、カジノでの資金貸付等を行う業者。


マスマーケット向けを指向している同社にとって、今の市場動向は参入に向けての環境が整いつつあると言える。現状、マカオの大手オペレータとトライアル開始の条件等について交渉中で、早ければ2024年にも開始される可能性がある。トライアルで必須となるマカオEGMテクニカルスタンダードバージョン2.0対応も、2022年9月にDICJ(マカオゲーミング管理部門)の承認を取得済みとなっており、今後の進展が期待される。

そのほか、開発済みのゲームソフトをソーシャルゲームなどのオンライン向けに転用すべく、関連企業とNDA契約を締結して交渉を進めている段階にある。

コロナ禍により事業計画は大幅に遅れたものの、開発した製品が顧客から多くの支持を得られる魅力的なものであれば、一定の収益貢献につながるものと考えられる。ソーシャルゲーム向けへの転用も含めて今後の動向を見守りたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《SI》

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