全米脚本家組合、労働協約で暫定合意

2023年9月30日 08:59

印刷

記事提供元:スラド

米ハリウッドの脚本家らでつくる全米脚本家組合(WGA)は24日、交渉相手の全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)と労働協約で暫定合意した。5月から5か月近くに及ぶ長期にわたるストライキの終了の見込みがたったこととなる。この合意には以下の内容が含まれている(シネマトゥデイ朝日新聞)。

今回の交渉では、制作活動でのAI(人工知能)の利用が問題になった。合意項目としてAIの使用に一定の制限が設けられ、脚本家の保護が強化される。生成AIが作ったものは素材とはみなされず、脚本家の権利は侵害されないことが認められた。また制作会社は脚本家にAIの使用を要求できない。

現時点ではAIの使用に関する法的状況が不確実であるため、制作会社とWGAは年に2回以上、AIの使用に関する協議を行うこととなった。この協議により、AIの使用に関する規制が追加で調整される可能性があるとしている。

また動画配信作品が一定以上の視聴数を達成した場合、脚本家にボーナスが支払われる仕組みが新たに導入される。また視聴時間のデータがWGAに開示されることも合意された。一方で、ほぼ同時にストライキを開始した米俳優組合(SAG-AFTRA)は今もストを続けており、ハリウッドの映画産業はなお機能停止状態が続くとしている。 

スラドのコメントを読む | 映画 | ビジネス | 人工知能 | ニュース

 関連ストーリー:
米GM、組合のストライキを受けてカンザス州工場の操業停止。2000人一時解雇 2023年09月26日
ディズニー、オーストラリアでDVD販売終了 2023年08月07日
ハリウッドで俳優および脚本家労組がストライキ中。デッドプール3などの撮影に影響 2023年07月19日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事