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古代エジプトで臓器のミイラを作るのに用いられた香油は「永遠の香り」
古代エジプトで臓器のミイラを作るのに用いられた香油をマックス・プランク人類史科学研究所などの研究グループが分析し、古代のアロマが再現されたそうだ(マックス・プランク人類史科学研究所のニュース記事、論文、Scientific Reports の記事、Ars Technica の記事)。
分析の対象となった香油のサンプルはハワード・カーターが 1 世紀以上前に王家の谷の墓所 KV42 で、高貴な女性の臓器のミイラが納められていたカノプス壷から採取したものだ。研究ではガスクロマトグラフィー質量分析法 (GC-MS) と高温ガスクロマトグラフィー質量分析法 (HT-GC-MS)、液体クロマトグラフィータンデム質量分析 (LC-MS/MS) を組み合わた分析を行っている。
その結果、香油にはミツロウや植物油、脂肪、ビチューメン(瀝青)、マツ科の植物の樹脂、芳香性の物質のほか、ダマール樹脂またはカイノキ属の植物の樹脂が含まれていたという。芳香性の物質としてはテルペノイドおよびフェノール、芳香族の化合物が特定され、特にジテルペノイドとトリテルペノイドが豊富に含まれていたそうだ。テルペノイドのほかにはバニリン酸やクマリン、安息香酸が検出されている。
研究者が「永遠の香り」と呼ぶ古代のアロマは分析結果を元に調合されたもので、デンマークのモースゴー先史博物館で開催される特別展で展示されるとのことだ。
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