LK-99は超伝導体ではない 現象は強磁性の影響との各国追試結果

2023年8月19日 20:19

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記事提供元:スラド

韓国の研究者が発表したLK-99は、常温で動作する超電導体として期待されたが、英学術誌「Nature」が16日に報じた記事によれば、韓国の研究チームが公開した超伝導体LK-99に関する主張は誤りであり、LK-99が超伝導体である可能性は低いことが示された。韓国チームが示した、コイン状のサンプル物質が磁石の上で浮遊する「マイスナー効果」に関する動画に関しても、この現象は強磁性の影響である可能性が高まった(NatureBloombergITmedia)。

韓国チームが主張した抵抗率の急激な低下についても、米ハーバード大の元物性物理学者のデリック・ヴァン・ゲネップ氏は、韓国チームが投稿した浮遊動画を見て「この現象は、強磁性が原因の可能性が高い」と指摘。同氏はグラファイトと鉄粉から非超電導性の強磁性物質を作り、韓国チームの投稿動画で確認できた浮遊現象を再現している。他にも北京大学の研究チームなどが同じ指摘をしているとのこと。また、LK-99の合成過程によって生じる不純物も、物質の特性に影響を与える可能性が示唆された。

ドイツの研究チームはフローティングゾーン結晶成長と呼ばれる技術を使用し、不純物を除去した純粋なLK-99の合成に成功した。実験の結果、不純物から分離されたLK-99は超電導体ではなく、数百万オームの抵抗を持つ絶縁体だったとしている。Natureは、LK-99を発表した韓国チームに対してコメントを要請したが、16日段階では回答を得られていないとしている。

あるAnonymous Coward 曰く、 要約
・純粋なLK-99はただの絶縁体だった、強磁性と反磁性もわずかに示すだけ。
・韓国の研究チームの報告した超電導をうかわせる不思議な挙動は、硫化銅の特性と一致する。よって不純物の硫化銅由来であったと考えられる。
・この硫化銅の性質は1951年に発表されている。

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