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15日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で3日続落、金融株高で下値は限定
*16:45JST 15日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で3日続落、金融株高で下値は限定
15日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比2.25ポイント(0.07%)安の3176.18ポイントと小幅ながら3日続落した。約3週ぶりの安値水準を切り下げている。
国内景気の先行き不安がくすぶる流れ。取引時間中に公表された7月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などがそろって大幅に下振れている。人民元安の進行もネガティブ。15日の外国為替市場では、対米ドルでの人民元安が加速し、昨年11月以来の元安水準に達した。中国からの資金流出も懸念されている。もっとも、下値は限定的。中国当局の景気支援スタンスを支えに、指数はプラス圏で推移する場面もあった。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、据え置き予想に反し、8月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利を2.65→2.50%に引き下げると発表。リバースレポ金利も引き下げている。MLF金利の引き下げを受け、来週21日に発表される最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」についても、引き下げの可能性が高まった。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの下げが目立つ。IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が7.8%安、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が3.9%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が2.5%安、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が1.5%安で引けた。
自動車株もさえない。安徽江淮汽車集団(600418/SH)が1.4%、広州汽車集団(601238/SH)が1.3%、東風汽車(600006/SH)が0.9%ずつ下落した。素材株、不動産株、医薬品株、インフラ関連株、メディア・娯楽株なども売られている。
半面、金融株はしっかり。中国銀行(601988/SH)が2.7%、交通銀行(601328/SH)が2.6%、中国人寿保険(601628/SH)が2.8%、中国太平洋保険(601601/SH)が1.9%、興業証券(601377/SH)が3.8%、太平洋証券(601099/SH)が3.3%ずつ上昇した。証券などに関しては、「中国当局が株式取引にかかる印紙税の引き下げを検討しているもよう」と報じられたことも材料視されている。そのほか、発電株、エネルギー株も買われた。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.63ポイント(0.60%)安の268.16ポイント、深センB株指数が2.38ポイント(0.20%)安の1176.00ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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