4日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で続伸、証券株に買い

2023年8月4日 16:48

印刷

記事提供元:フィスコ

*16:48JST 4日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で続伸、証券株に買い
4日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比7.62ポイント(0.23%)高の3288.08ポイントと続伸した。


前日の好調地合いを継ぐ流れ。中国の景気支援スタンスが投資家心理を上向かせている。国務院傘下の経済日報は3日掲載の論説で、「民間の消費意欲を高めるため、まず株式市場を活性化させる必要がある」と強調した。それより先、中国共産党が7月24日の中央政治局会議で、今年下半期に「資本市場を活性化させ、投資家の信頼感を高める」という方針を示している。また、中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は3日、民間企業を金融面で支援するため、資金調達手段を拡大すると述べた。市場関係者の間には、「人民銀行は8月中旬にも預金準備率を引き下げる可能性がある」との見方も広がっている。ただ、指数は中盤から上げ幅を縮小。来週は7月の重要経済指標が集中して発表されることもあり(8日に貿易統計、9日に物価統計など)、結果を見極めたいとするムードも漂った。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、証券の上げが目立つ。太平洋証券(601099/SH)が5.5%高、華泰証券(601688/SH)が3.6%高、国聯証券(601456/SH)が3.4%高、海通証券(600837/SH)が2.0%高、中信証券(600030/SH)が1.1%高で引けた。


ハイテク株もしっかり。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が5.6%高、薄膜コンデンサ中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が3.7%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が3.2%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が3.0%高で取引を終えた。


通信ネットワーク株も高い。中国聯通(600050/SH)が7.5%、中国移動(600941/SH)が3.5%、中国電信(601728/SH)が4.3%、中国衛通(601698/SH)が1.8%ずつ上昇した。メディア・娯楽株、銀行株、自動車株、エネルギー株なども買われている。


半面、医薬品株はさえない。江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が2.8%、人福医薬集団(600079/SH)が2.4%、薬明康徳(603259/SH)が1.9%ずつ下落した。素材株、運輸株、公益株、インフラ関連株の一角なども売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.86ポイント(0.67%)高の277.71ポイント、深センB株指数が3.91ポイント(0.32%)高の1222.46ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事